2010年12月22日水曜日

尖閣映像流出で書類送検、停職処分の保安官が辞職―【私の論評】ビデオ非公開は完全な間違いであり、その背景は情報不足?

尖閣映像流出で書類送検、停職処分の保安官が辞職



衝突映像を流出させた一色正春海上保安官は22日午前9時20分ごろ、兵庫・神戸市内­の公務員宿舎を出ました。

日本中を揺るがせた尖閣諸島沖の衝突映像流出から、22日で48日。

22日朝、一色保安官は「現在のところはちょっとお答えできないので、申し訳ないんだ­けれども。(どういう時期に話をしようと?)まあ、弁護士に聞いてください」と話し、­神戸地検に入りました。

捜査を担当してきた警視庁は、映像流出は「業務上知ることができた秘密の漏えい」にあ­たると判断し、22日午後、一色保安官を国家公務員法の守秘義務違反の疑いで書類送検­しました。

これを受けて、今後、東京地検が起訴するかどうか処分を決めるが、その判断は年明け以­降になるとみられます。

22日、保安官の処分問題について聞かれた仙谷官房長官は22日午前、「司法警察員と­しての地位を持つべきものが、刑事事件の証拠であるべきものを、一般的にブログに公表­するという行為は、許されてはならないこと」と述べ、あらためて一色保安官の行動を批­判しました。

そして、一色保安官が映像を投稿する際、「sengoku38」という名前を使ったこ­とに対して仙谷官房長官は、「非常に不快ですね」と述べました。

一方、一色保安官自身は「sengoku38」の名前を使ったことについて、「事件が­忘れられてしまうので、謎が残った方がいい」と話しているとされます。


尖閣諸島沖での漁船衝突映像の流出事件で、警視庁は、海上保安官を書類送検しました。また、海上保安庁は、この保安官を停職処分にしました。

機密性が高いとされた映像は、結局、職員なら誰でも見られる映像で、内部調査が進めば進むほど、ずさんな情報管理体制が浮き彫りとなりました。機密性に焦点を当てると、過去の事例と比較しても免職に該当するのかどうかは判断が極めて微妙な案件でした。

仮に規定にのっとって処分すれば、身内に甘いとの批判を受けかねない一方で、免職にまで大なたを振るうと、海上保安庁長官の更迭だけではなく、馬淵国土交通大臣への責任論が再燃する可能性もあり、ある幹部の一人は「もはや政治判断を仰ぐしかない」と話していました。最終的には、馬淵大臣が官邸と協議を重ねるなど、政治判断が重きをなす結論になったといえます。停職処分を受けた一色保安官は、22日午後に辞職したということです。

【私の論評】ビデオ非公開は完全な間違いであり、その背景は情報不足?
この措置、情報漏洩ということから、当然といえば、当然かもしれないし、一色氏もそれを覚悟し、流出させたのだと思います。

しかし、良く考えてみると、こうした結果になってしまったのは、やはり、仙谷氏をはじめとする民主党幹部の判断ミスがあったのは明らかです。あのビデオを公開しないというのは、完全な情報隠蔽であり、国民の知る権利に対する完全な裏切りです。

そうして、こうした判断ミスはなぜ起こったかといえば、私は、民主党の幹部連中による情報不足、勉強不足、そうして彼らのいうとろこの全く誤った政治主導が大きな原因ではないかと思っています。

中国漁船による違法操業、越境など随分まえから、はっきりしていることです。最近でも、中国漁船が黄海で韓国海洋警察庁の警備艇に体当たりして転覆した事件で、中国は韓国の対応を批判しましたが、22日付韓国各紙は「無礼な中国」「中国逆ギレ」などの見出しを付けて一斉に報じ、反発しました。韓国外交通商省は「両国は円満な処理のため緊密に協議するという認識を共有している」と強調し、冷静に対処していく方針だが、外交問題に発展する可能性も出ています。

今回は、中国船が転覆などということで、このような大きな事件になってしまいましたが、韓国では、中国漁船の違法操業など日常茶飯事で検挙数も毎年かなりのものでした。

それに、ロシア領内での違法操業なども日常茶飯事であり、これに関しては、過去にこのブログでも掲載しましたが、密輸を疑われて出航許可を得られなかったにも係わらず、ロシア側の制止をふりきって逃げようとした中国貨物船を銃撃し、船員8人が死亡しました。

このことに関して、中国政府は一切、公式に抗議などしていませんし、国際的にも問題にも話題にもなりませんでした。

現在の民主党には、あの尖閣での事件が発生したときに、このような情報など持っていなかっのではないかと思います。政治主導などといわれてますから、官僚も特には聴かれなかったので、このような情報を提供しなかったのではないかと思います。まったくの情報不足の中で右往左往して、出した結論が中国人船長の釈放と、ビデオの非公開だったのだと思います。

さすがに、今は、このような情報も持っているかもしれませんが、それも、最近、マスコミなどの報道から入手したのではないかとさえ、私は疑っています。そんなことは、ないとおっしゃる方は、菅総理が、最近の北朝鮮による砲撃をマスコミで知ったというあの寝ぼけた国会での答弁を思いだすべきです。

最初からしならなくても、体当たりの一報が入ったときに、情報収集すれば、何らかの手段を講じてこのような情報はいくらでも集められたと思います。そうした情報があれば、あのビデオの公開もすぐに意思決定できたと思います。それにしても、一色氏が公開したビデオは一部にすぎません、国民の知る権利に応えるためにも、今からでも全編公開すべきと思います。

民主党は、私は、最近もう次はないので、政権の座についているうちに、日本国解体法案など通ししまうなどの倫理崩壊が始まるかもしれないということをこのブログに書きましたが、実は、情報収集能力が極端に低いことなど、とてもじゃありませんが、政治家などできるような器ではなく、最初から倫理崩壊をしていたのかもしれません。倫理崩壊した政党は、政治を担うべきではありません。


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2010年12月21日火曜日

マックの大ヒットバーガー“Big America”シリーズの第2弾、来年発売!―【私の論評】次々と日本人にあった手を打つマクドナルドは不況知らず?

マックの大ヒットバーガー“Big America”シリーズの第2弾、来年発売!


今年の1月に登場するや否や、大ヒットを飛ばしたマクドナルドの“Big America”シリーズ。来年月つい
に第2弾「テキサス2バーガー」「アイダホバーガー」「マイアミバーガー」「マンハッタンバーガー」が登場

今年の1月に登場するや否や、大ヒットとなったマクドナルドの“Big America”キャンペーン。本場・アメリカの味をイメージした贅沢なハンバーガー4種が登場して話題になったが、2011年1月、ついに第2弾の実施が決定! 今度の“Big America2”も、2011年1月7日(金)から発売となる「テキサス2バーガー」をはじめ、「アイダホバーガー」「マイアミバーガー」「マンハッタンバーガー」と、アメリカ各地域の味を彷彿とさせる、こだわりバーガーばかりだ。

■テキサス2バーガー(単品400~420円)/2011年1月7日(金)~1月下旬(予定)

今年大ヒットした「テキサスバーガー」がよりワイルドな味わいに進化! 今回は、3段バンズにトッピングされた粉チーズと、刺激的な香りが食欲をそそるホットなチリビーンズがポイント。サンドされている、オニオン・ベーコン・粒マスタードレリッシュも、ジューシーでボリュームあるビーフパティの味わいを引き立てている。香り立つ、スパイシーな味わいを楽しみたい人にオススメのボリューミーなバーガーだ。

■アイダホバーガー(単品400~420円)/2011年1月下旬(予定)~2月中旬(予定)

外はカリカリ、中はホクホクのハッシュポテトの食感がインパクト大の「アイダホバーガー」。ハッシュポテトと、ジューシーなビーフパティのコラボは、一度食べたらヤミツキになるとか。コクのあるペッパーソースに加え、ベーコン、チーズ、粒マスタードソースらが、ポテトとビーフのコンビネーションをより引き立てた、アメリカの大地の恵みが感じられるバーガーだ。オニオンの香りがするバンズも見逃さないで!

■マイアミバーガー(単品400円~420円)/2011年2月中旬(予定)~3月上旬(予定)

今回4つの新作の中で、最も個性的なのがこの「マイアミバーガー」。アメリカ南部で愛される「タコス」がそのままハンバーガーになったような一品で、中には、チーズ・トルティアチップス・シュレッドレタス・タコスミートが入っている。ソースは、もちろんトマトチリソース! スパイシーなトマトチリソースが、ジューシーなビーフと、具材をうまくまとめ上げているのも見事だ。思わず陽気な気分になれる新感覚が新しい!

■マンハッタンバーガー(単品400円~420円)/2011年3月上旬(予定)~3月下旬(予定)

パストラミビーフを使った、スタイリッシュなデリサンドイッチを思わせる「マンハッタンバーガー」は、“マンハッタン”らしいオシャレ感漂うバーガー。パストラミビーフと、ジューシーなビーフパティの2つの異なるビーフが入っており、ボリュームも文句ナシ! モツァレラチーズや、爽やかなレタスとオニオン、サワークリームソースが、全体をうまくまとめ上げた、モダンで洗練されたバーガーだ。

いずれも、“アメリカの風”を感じさせながらも日本で愛される繊細さも持ち合わせた“Big America2”の4種。いずれも期間限定発売とあり、前回同様、今回も“ビッグ”な話題になることは間違いなさそうだ。 【東京ウォーカー】

※価格は地域により異なります。一部店舗を除く。

【私の論評】次々と日本人にあった手を打つマクドナルドは不況知らず?

日本マクドナルドホールディングス(2702)は16日、2010年12月期の連結業績予想を上方修正しまし。経常利益は前期比14%増の265億円となる見通しです。従来予想は244億円でした。チキンを使った新商品や「テキサスバーガー」が好調で、全店売上高が期初の予定を上回りました。

売上高は11%減の3220億円(従来予想は3130億円)、純利益は41%減の76億円(同58億円)になる見通しです。不採算店の閉鎖に伴い特別損失を計上いますが、店舗の収益性は大幅に向上するといわれています。

マクドナルドは、以前好調ですね。しかし、マクドナルドというと大企業であり磐石であるように思われているようですが、決してそうではありません。

もともと、マクドナルドはアメリカの会社であり、日本マクドナルドは、アメリカのマクドナルドから日本での営業許可をもらって日本で運営しているというのが実情です。今は、そんなことはなくなりましたが、昔は、アメリカ国内と全く同一商品を全く同一の販売方法で販売しなければならない時期もありました。

しかし、今でも、日本マクドナルドは日本国内でしか販売できません。中国、韓国、東南アジア、ロシアなど日本近隣にある国のマクドナルドは日本マクドナルドとは直接関係ありません。

日本マクドナルドは、最初から日本国内でしか商売ができないのです。日本以外では事業を展開できないという制約の中でこのように業績を伸ばしているのです。ここしばらく、日本の景気は、失われた20年ともいわれる時代が続き全く良くありません。このような時代背景にも関わらず、マクドナルドは絶好調です。

現在日本国内では、多くの企業の業績が悪いです。特に、飲食業はマックをのぞけばどの企業も最盛期からみれば、業績があまりよくありません。これは、飲食業ばかりではなく、他の業種も似たようなものです。多くの企業が、大企業から、中小企業まで、業績の悪化を不況や、円高のせいにしているようです。また、一部の企業は、中国の市場をあてにしているようです。

年初にはユニクロも業績は良かったのですが、いろいろ読み違いがあったためか、最近業績を落としています。そのユニクロの柳井正会長兼社長は今年10月の会見で、中国・成都で16日に反日デモが起きた際、1店を一時閉店したことを明らかにしました。日本政府の対応については「中国に進出した企業は自己責任でやって下さいというのはどうかと思う。ビジネスがやりやすいようにするのが国としての義務」と述べていました。しかし、日本マクドナルドなど、もともと中国でビジネスなどできないのですから、何をかいわんやというところです。

これれらの、企業を尻目に日本国内だけで営業しているマクドナルドがこうして、好業績をあげているということは、注目に値する事だと思います。

どうして好業績なのかというところを私なりに分析してみます。まずは、日本国内に特化して事業をしているということが良いことの理由にもなっていると思います。なぜなら、今は、円高ですから、日本国内のみで事業をするマクドナルドにとっては、食材をほとんど輸入しているので、まさに追い風です。

しかし、これだけであれば、どの飲食業にとっても、条件はほぼ同じですから、マクドナルドの好業績の説明はつきません。

やはり、こうした円高の追い風とともに、マクドナルドによる企業努力が大きいと思います。これがなければ、円高という追い風を最大限に利用することもできなかったでしょう。

マクドナルドは、以前からメイド・フォー・ユー、地方と都市部での価格を変えるなどはじめ、かなりいろいろ努力をしてきていますが、ここ1年、2年でも、かなりいろいろことを実施してきています。百円マックは今でもやっていますし、多くの店が無線ランを導入していて、私もその恩恵にあずかっている一人です。昨年は、日本バラ色キャンペーンを実施し、その後ビッグアメリカキャンペーンをしました。その後、日本キャンペーンを実施しています。それに、トライブースルー型の店舗をかなり出店していますし、さらには、宅配も始めます。また、新たなチキンの販売も記憶に新しいところです。

このブログにも掲載しましたが、ビッグアメリカと銘打ちながら、これは日本人を相当意識したキャンペーンです。味から、限定販売というやりかたといい、日本人を相当意識したものです。これら、キャンペーンの内容については以前にもブログに掲載したので、ここには詳細を掲載しません。それについては、下の【関連記事】のところに掲載しましたので、御覧になっていない方は、是非御覧ください。

次から、次へといろいろな手を講じています。やはり、こうした果敢な行動が今日のマクドナルドの好業績を支えているのだと思います。業績が良くないとか、中国の内需ばかりあてにしている企業はマクドナルドのこうした姿勢を見習うべきだと思います。

このようなマクドナルドの姿勢をみていると、このブログにも以前掲載した、あの経済学者のシュンペーターの語っていたことを思い出します。その言葉を以下にコピペします。
資本主義はダイナミズムに満ちています。イノベーション(革新、新機軸、新結合)が生まれ、やがてそれが普及します。その過程で好況・不況といった景気循環が発生します。この好・不況こそ資本主義が生きていることの現われであり、たとえ不況といえども、それは経済がむしろ「正常に」機能していることの証拠だといいます。そのイノベーションの担い手が企業者であり、リスクに挑戦しその中でチャンスを見出し創造的破壊を敢行する能動的な人間です。
現在の日本は、失われた20年とも言われる状況が続いており、確かに、デフレギャップなるものが存在しており、さらには、歴代の政府のこれに対する対処がまずかったこともあり、これは、なかなか解消しそうもありません。

しかし、日本の大多数の企業がさらに、日本国内に着目して、マクドナルドのように創造的破壊を繰り返すようになれば、多くの国民にっとっても、さらに優れたサービスや商品を享受できるようになり、たとえ政府の手立てがまずくても、やがて経済も回復するのではないかと思います。

そうして、現在の世界を見回してみれば、どこも、景気が良いところはなく、どちらかといえば、アメリカをはじめ多くの国が自国通貨を低くして、他国への輸出を多くして、それを克服しようと目論んでいるようです。そんなご時世である現在では、政府による景気回復策を期待してばかりいたり、海外の需要をあてにしているよりも、本気でマクドナルドのようにイノベーションに立ち向い自らを変えて行く道を選んだほうがはるかに確実なような気がします。そう思うのは、私だけでしょうか?

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2010年12月20日月曜日

自衛隊「最新装備」実は世界最高レベルで中国軍丸裸にできる―【私の論評】いろいろな意味で中国幻想は捨て去ろう!!

自衛隊「最新装備」実は世界最高レベルで中国軍丸裸にできる


軍備拡張を続ける中国に対し、我が国の自衛隊の「実力」はどうか。軍事ジャーナリストの井上和彦氏が、実は世界最高レベルにある自衛隊「最新装備」を紹介する。

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海上自衛隊は、強大化する中国海軍に対抗すべく、現有16隻の潜水艦を20隻に増強する計画だ。その中心を担う世界最大の通常型潜水艦「そうりゅう」型は、間違いなく中国海軍にとって最大の脅威となる。現時点では中国海軍の対潜能力が低く、海自潜水艦に対抗することができない。海自潜水艦が東シナ海を遊弋するだけで中国艦隊は港に足止めを食らうことになる。

そして忘れてはならないのが海自航空部隊だ。その主力が「P3C哨戒機」である。

海自は、哨戒・対潜能力では世界最高性能を誇るP3Cを90機も保有し、しかもその海自自衛官の練度は、米海軍を上回っている。


米ソ冷戦期には、海自P3C部隊の主要任務の一つが、ソ連太平洋艦隊を日本周辺海域で殲滅することだった。ソ連の潜水艦隊を相手に対潜能力の向上に努めた結果、世界一の対潜能力を持つに至った。

現在、後継機となる国産の「P1哨戒機」の配備が始まっている。この新鋭哨戒機は、ターボファンエンジンを4発搭載しており、いち早く哨戒海域に到達し、広域の哨戒を行なうことができる。またP3Cに比べて高性能の搭載電子機器を搭載するなど、その哨戒・対潜能力は向上しており、中国潜水艦部隊は丸裸にされるだろう。

※SAPIO2010年12月15日号

【私の論評】いろいろな意味で中国幻想は捨て去ろう!!
このブログては、随分前から、中国異質論、中国幻想論を何回にもわたって掲載してきました。上の記事の内容は、これらを裏付けものでもあると思います。

軍事ジャーナリストの井上氏について、あまりご存じない方もいらっしゃるようなので、以下に、略歴や、過去の発言などについて掲載します。

略歴
滋賀県大津市出身。大津市立皇子山中学校卒業。滋賀県立膳所高校卒業。法政大学社会学部卒業。 
祖父は大津市市議会議員をつとめ、地元の有力者であった。その影響からか自身も幼少の頃から地元の子供を束ね、教師とは大人の交渉をしていた。 
学生時代はタレントで俳優の山城新伍のようにテレビで活躍したいと発言していた。 
自衛隊・安全保障問題・近現代史に関する著書や雑誌記事が多いが、最近ではテレビ番組への出演が目立っており、『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)、『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日)、『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)、『くらべる!世界なんでも勢力図』(関西テレビ/フジテレビ)などに出演している。また、日本文化チャンネル桜(スカパー!217ch)で安全保障専門番組「防人の道 今日の自衛隊」キャスターを務めている。 
全国各地で講演活動を行なっているほか、航空自衛隊幹部学校講師、東北大学大学院非常勤講師も務める。
発言
北朝鮮の攻撃を受けたらどうするのかという問いに対し、「話し合い」で解決すると主張する新社会党副委員長の原和美に対し、「軍事力を背後にして『言うこときかなかったらミサイルをぶち込むぞ!」というのが普通の国だが、日本では、あんたみたいな人が、"話し合い"なる"武器"をもって、「おまえら、言うこと聞かなかったら話し合うぞ!」と言っているのに等しい。そんなことでは相手にバカにされるだけだ!」とやり込めた(『たかじんのそこまで言って委員会』2008年11月30日放送)。 
普天間基地移設問題に関し、辺野古への代替施設移設案が暗礁に乗り上げている現在、それなら日米共同運用を前提にした22DDH(ヘリ空母)を作って、普天間基地のヘリコプターを収容する洋上基地とする"日米友愛ボート構想"はどうかと提案した(『たかじんのそこまで言って委員会』2010年5月30日放送)。 
2010年6月27日放送の『たかじんのそこまで言って委員会』で、"軍事漫談家"の異名をもらう。
評論家金美齢の愛弟子。『たかじんのそこまで言って委員会』(2010年6月27日放送)で、金から「和彦!」と呼びかけられ、師弟関係が明らかとなる。 
「世界の軍事ワールドカップ」のプレゼンテータとして登場した際、眞鍋かをりから、韓国が日本より強いことが意外だと疑問を投げかけられたとき、「韓国は、日本が相手だと"反日アドレナリン"が出る」と発言した(『たかじんのそこまで言って委員会』2010年6月27日放送)。
さて、この井上氏、チャンネル桜にも良く顔をだしています。井上氏が韓国軍の実力に関してチャンネル桜で解説している動画があるので、以下に掲載します。


いずれにせよ、この井上氏がサピオに上記のような記事を掲載したということは、注目に値するものと思います。尖閣での中国漁船による体当たり事件が発生した直後に、私は、同方面に潜水艦を派遣すれば、中国海軍は大混乱に陥る旨を掲載したことがあります。
尖閣列島付近の海域に巡視艦を派遣したり、自衛艦を派遣したり、航空自衛隊により、パトロールするというのは、当たり前といえば当たり前です。もう一つ手があります。それは、潜水艦です。
日本の軍事力に関しては、マスコミなどが、さかんに矮小日本を喧伝してますから、兵器を含める何から何までアメリカにお世話になり、日本の軍事力など最低などと考えている方が多いと思います。 
日本の潜水艦など、大東亜戦争中のものと比較すれば、小さくておもちゃのようだと思っている方々もいるでしょう。それに、原潜ではないので、航続距離も短いので、たいしたことないと・・・・・。 
しかし、そんなことはありません。実は、技術大国の日本です。実はとてつもないことがるのです。そうです、スクリュー音をとてつもなく小さくすることができるのです。海の中では、ソナーなどでスクリュー音で潜水艦を発見して攻撃するのが普通です。しかし、スクリュー音が小さい、いや、それだけでなく、技術力の高い日本です、モーター音も信じられないほど小さくです。だから、水中ではまるで、日本の潜水艦はステルスのように、補足されません。尖閣列島は日本の近海ですから、守備するだけであれば、長大な航続距離も必要ありません。 
これに関して、過去のココム事件など思い出していただければ、この意味がおわかりになると思います。あの頃から、日本は、潜水艦のスクリュー音を小さくする技術は世界一だったのです。 
この潜水艦を尖閣に数隻派遣するのです。もし、漁船だけではなく、本格的に中国の軍艦などが領海侵犯したときには、まずは、中国の軍艦のソナーに発見されないように、そうして、攻撃などされにくいところの近海に突如浮上するのです、それから、すぐに潜行して、また、予期もしないところに、浮上してみせるのです。これでも、中国側パニックに陥るでしょう。 
それでも、侵犯をやめない場合には、中国の軍艦すれすれのところに、魚雷を発射し、少し離れたところで爆発されるのです。これを数回繰り返せば、さらに、中国側はパニックを起こすことでしょう。これだけでも、中国の海洋に関する野望を永遠に断つことができるかもしれません。なぜなら、空母などはつくることができても、このような潜水艦を中国、いや、日本以外の他国には建造することはできないからです。 
そうして、最期の最期には、撃沈すれば良いのです。ここまで、準備して、何回も警告して、撃沈すれば、中国はかなり非難するのは当たり前にしても、世界の他の国はどこも非難しないでしょう。
井上氏は、まさしく、上で私が想定していたようなことを念頭において、サピオの記事を書いたものと思います。このような想定は、軍事専門家の中では常識のようです。日本は、せっかくこのように優れた軍事技術を持っているわけですから、すぐにも、これを実現できるようにすべと思います。

実際に中国の艦艇対して、牽制行動をしても良いのではないでしょうか?実際に、攻撃しなくても、中国が全く探知できないように、魚雷の発射訓練をしてみたり、突然浮上してみせたりするなどのことは、すべきと思います。中国の艦隊を翻弄して、パニックにおとして、太平洋進出など人民解放軍の現在の実力からすれば、100年も早いということを知らしめるべきと思います。

しかし、日本では、軍事力に限らず、中国を過大視するという中国幻想論が幅を効かせています。中国の海軍に関しても、マスコミがさかんに不安を煽っていますが、実力は上記に述べたようなものであり、まだまだというところが真相です。

もちろん、見くびるというのもよくありませんが、あまりに過大視ばかりするのはいかがなものかと思います。特に、経済、軍事に関しては、等身大に見ていくことが、必要不可欠と思います。

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2010年12月19日日曜日

スタジオジブリ:新作アニメは高度成長期が舞台 時代への応援歌描く―【私の論評】「もしドラ」VS「コクリコ」、どっちが勝つかで、今後の世相の変わり目が見通せるかもしれない?!

スタジオジブリ:新作アニメは高度成長期が舞台 時代への応援歌描く

製作報告会見を開いた鈴木敏夫プロデューサー
スタジオジブリの11年夏公開の新作アニメの題材に高橋千鶴さんの少女マンガ「コクリコ坂から」が決定したことについて、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは15日、東京都内で開いた製作報告会見で、宮崎駿さんの意向が強く働いたことを明らかにした。時代設定は63年の高度経済成長期。会見場では「上を向いて歩こう」と書かれた駿さん描き下ろしのポスターが公開され、景気低迷する現在への駿さんの応援メッセージが込められているという。

鈴木プロデューサーは「一枚の絵が映画全体に影響を与えるときがある」と水彩画タッチで描かれた駿さんのポスターを紹介した。時代を63年に設定したのは駿さんが東映動画に入社し、働き始めた年だからだといい、「最近日本人は元気がないが、『上を向いて歩こう』じゃないですけど、前向きで進むのはしんどい時代で、後ろ向きは嫌。みんな下を向いている時代だから……と思っていたら、上があった!」と高度経済成長期に設定した駿さんの理由を代弁。ただ、「昔はよかった」という懐古趣味ではなく、あくまでテーマは現代だという。

「コクリコ坂から」は高橋さんと佐山哲郎さん原作で、80年に少女マンガ誌「なかよし」(講談社)で連載されたマンガ。コミックスは一時絶版になったが、スタジオジブリの企画・編集で今年7月に角川書店から新装版が発売された。主人公の小松崎海は、おさげ髪の平凡な高校生。船乗りの父は事故で行方不明、写真家の母は撮影で海外を飛び回っており、祖母の花と妹の空、弟の陸の世話をしながら留守宅を守っていた。学校では新聞部の風間俊と生徒会長の水沼史郎が起こす騒動に巻き込まれ、家族を巻き込んでドタバタな毎日を送る、ギャグあり、ラブストーリーありの青春マンガ。マンガ自体の時代背景は不明だが、学生運動などのくだりもあり、60~70年代とみられ、タイトルの「コクリコ」とはフランス語で「ひなげし」のこと。

アニメ化にあたり、駿さんの長男で、「ゲド戦記」(06年)を手がけた宮崎吾朗さんが監督を務め、東京五輪目前の昭和38年(63年)の横浜を舞台に女子高生の初恋物語が描かれる。鈴木プロデューサーは「コクリコ坂から」が、実は「耳をすませば」(95年)を製作したときに候補に上がっていたことを明かし、「ジブリには13年までの5年計画があって、最初の3年で2本、シナリオまではこちらで決めるから若い人にチャンスを与えようと思った。『借りぐらしのアリエッティ』(10年)を製作しているときに次作をどうするかと考えていく中で、09年12月に宮(崎駿)さんが『コクリコ坂から』、あれやろうよと発案した」とこの作品に決まった経緯を説明した。

吾朗監督にとって2作目となるが、「宮さんは、1本目はビギナーズラックがあるから2本目が大事。本当の評価は2本目で決まると言っていた」と激励しているそうで、息子の吾朗監督について「前作を作った後、続けて(監督を)やるか、(ジブリ)美術館に行くか、他の道かと三つの道を提案したとき、映画をやりたいと行った。『コクリコ坂から』は絵コンテが最終段階まで行っているが、吾朗君は67年生まれで、設定は63年だから当時の舞台をきちんと再現しようと、いろんな人を取材したり、写真集を見たりしている」と意欲的に取り組んでいるという。

公開は11年夏を予定しており、主題歌は、吾朗監督の「ゲド戦記」の挿入歌「テルーの歌」でデビューした歌手の手嶌葵さんが担当する。(毎日新聞デジタル)

【私の論評】「もしドラ」VS「コクリコ」、どっちが勝つかで、今後の世相の変わり目が見通せるかもしれない?!


書店に設置された『もしドラ』、主人公

みなみちゃんの等身大パネル
上の記事を見ていて、先日このブログに掲載した『もしドラ』の映画化について思い出しました。片一方は、アニメであり、もう片方は実写であり、現実に活躍しているAKBの前田敦子が主演です。

『コクリコの坂から』はアニメであり、さらに、歴史背景が60年代ということで、現在ではなく、そういう意味では時代は異なりますが昨年最も売れた『1Q84』とも共通点があります。むろろん、1Q84に関しては、それこそ、オウム真理教などの事件もあり、そこはかとなく不安感の漂う時代、60年代は高度成長時代ということで、一般には明るい時代と捉えられています。

いくら、「景気低迷する現在への駿さんの応援メッセージ」とは謳ってみても、現実世界ではないし、もうあの時代のビジネスモデルで事業をやっていても、今の時代には成功はできなことは明白です。このアニメの内容は未だ発表はされていませんが、こうした時代背景のアニメであることから、そこに出てくる主人公がいくら明るく健気に頑張っていたとしても、ノスタルジアであることには変りないと思います。結局単なる応援歌にすぎないということです。

ノスタルジアとか、高度成長時代の背景とかというと、映画ではあの「Always 3丁目の夕日」があります。これももともとはコミックであったものが映画されました。この映画、素晴らしい映画だったと思います。私も好きな映画の一つです。この映画も世相の変化を示すものになったかもしれません。なぜなら、しばらくしてから政権交代が起こったからです。人々の中に言い知れぬ閉塞感があったものが、政権交代があれば、この映画の世界のようになるかもしれないという、潜在意識があったかもしれません。

しかし、ご存知のように政権交代によっても何も変わらなかったというのが現実です。しかし、この映画など世相の変化を占うのに役立つということ格好の査証ではないかと思います。それと、この映画素晴らしいですが、世相を占うことと映画自体の評論とは全く別次元のことです。以下で、述べることは、あくまで、世相を裏うという趣旨で書いているのであって、映画の論評ではないことを予めご承知おきください。

『コクリコ坂から』に対して、『もしドラ』は、現実世界で活躍しているAKB48のメンバーが主演するということで、現代の普通に存在する女子高校生が、ドラッカーの理論の従い、奮闘して、駄目野球部を甲子園出場できるまでもっていく、という物語であり、その過程でドラッカーのマネジメントの理論体型を駆使するという内容です。ドラッカーの理論に関しては、体系だっており、しかも、少なくとも、ここ数十年くらいは十分に使えるものです。また、基本に関しては時代背景に関係なく、普遍的な内容もあります。これを適用していないとか、そもそも知らない個人、企業、自治体、国の機関などいくらでもあると思います。少なくとも、「もしドラ」では、高校の野球部では使われていなかったため、多くの人々に新鮮なものと映ったに違いありません。

この二つの映画上記に述べた以上に、いろいろな意味で対照的になると思います。

私は『もしドラ』の書籍が売れた理由は、マーケティングがうまくいっただけではなく、現在の世相、時代背景があるのではないかという推論を以前のこのブログで述べました。
今の日本は、歴代の政府の対応のまずさもあって、失われた20年ともいわれた状況が変わることなく、今も続いています。現在の30歳未満の人たちは、物心ついてから一度も、それに現在の40歳未満の人々は、社会人になってから独り立ちした頃から、ただの一度も本格的に景気が良いといわれる状況になったことがないということです。これは、全くといっていいほど異常なことです。米国でも、他の先進国でも、過去20年の間に景気の循環が何度かあり、比較的良い時期もありました。日本だけが、この20年間多少良い時期もありましたが、それでも本格的な景気の上昇はなく、停滞し続けました。 
私としては、日本人は20年ものこうした、閉塞感にどっぷりとつかって、日本人の意識もようやって変わってきたのが、この1年間てはなかったのではないかと思っています。それまでは、右肩上がりの経済が当たり前で、多くの人が何も考えなくても、個人でも、企業でも、明日は経済が成長しているものとの確信がありました。 
こうした事態に始めて直面した日本人は、なすすべもなく、流れに身をまかせる受動的な行動をしてきたのだと思います。日本人の多くは、節約に走り、節約は多くの日本人の基本的な行動様式となりました。そうして、ここ2~3年その傾向はさらに強化され、いわゆる巣ごもりがライフスタイルの中心を占めるようにさえなりました。実際、2007年までは、年末年始を海外で過ごすという人の割合がかなり多かったのですが、2008年から激減しているというデータもあります。 
まさに、失われた20年で、企業も、銀行も節約し、それに引続き多くの人々が節約に走ったのです。というより、多くの人々が節約するしか、この失われた20年に対処する術を知らなかったという事だと思います。 
そのような中で、人々の将来への希望といえば、政権交代でした。今の世の中が悪いのは、政府が悪いのであって政府が変わりさえすれば、世の中が良くなるという人々が多かったのだと思います。だからこそ、民主党が昨年の衆院選で大勝利して、政権交代が実現しました。ところが、昨年実際に政権交代をしてみたところ、民主党も単なる自民党の焼き直しの政党どころか、経験不足のためもあり、さらに落ちるくらいのどうしようもない政党であることがだんだんと明らかになってきました。 
昨年中は、それでも、まだ交代したばかりということで、まだ、期待半ばというところもあったのだと思います。しかし、今年に入ってからは、普天間の問題や、最近では大きなところで尖閣の問題などがあり、もう政府には期待できないということが、はっきりして来たのだと思います。
世界的な見地からみれば、他の多くの特に先進国では、戦後何度も何政権交代が行われてきたため、国民の間に、終戦直後にはどこの国にもあった、個人や企業にはできないことでも、「政府ならできる」という幻想、いわゆる「政府による社会救済の幻想」があったものが、とっくの昔にその期待は打ち破られて、いわゆる政治に対する成熟化が醸成されていたものが、日本では、昨年はじめてなされたわけです。
その前までは、政権交代という切り札というものがあると、多くの国民は思いこんでいましたが、その切り札も全く役にたたないことが理解されたのだと思います。
こうした、環境にさらされて、日本人はようやっと気づきつつあるのかもしれません。政府に期待しても、もともと無駄であることを・・・・。もともと、政府は「社会救済のための機関」ではないことを・・・。このことについては、私は、このブログで前々から掲載してきまし、今日のテーマに関係のあるドラッカー氏も、政府はもともと自ら「社会救済をする機関」ではなく、「基盤を整備する機関」でありその基盤の上で活動するのが「民間営利企業であり、民間非営利企業」であるとしています。多くの日本人が、昨年の政権交代の直前までこのことを理解できなかったのだと思います。 
しかし、さすがに日本人です、他の発展途上国なら、政権交代をしても、わだかまりが残り、激しい対立や酷い場合には、内乱まで発展するとか、先進国でも何度か政権交代をしなければ、多くの国民が理解できなったのとは対照的に、多くの日本人が1年くらいで、「政府は社会的救済をする機関」ではないしそれは幻想にすぎないことを悟ったのだと思います。 
それとともに、国民の中に特に年度末になって明らかにいわゆるマスコミがいうところの、「節約疲れ」の傾向が見られています。これは、一見上記のこととは関係ないように見えながら、私は多いに関係があると思います。 
たとえば、JTBは、この年末年始に旅行をする人が前年比で0.7%増と、4年ぶりに前年を上回ると見込んでいます。プランタン銀座の調査では、女性がクリスマスに期待するプレゼントの価格は4万3620円と昨年より1万3000円以上も高いとしています。さらに、全国の百貨店売上高も10月、2年8か月ぶりに前年同月を上回り始めました。
これは、節約疲れなどと簡単に片付けられることではないのかもしれません。
人々の間には、「安物買いの銭失い」のような状況を打ち破りたいとか、「人生を充実するとか高めていくようなことにお金を使いたい」とか、せっかく節約して、「ムダ金を使わない!」という習慣がついたので、今度は自分の人生のために生きたお金を使いたくなりうずうずしているのかもしれません。 
地デジ対策でTVを変えたら、部屋が広くなり、TVの画面も綺麗になり、快適になっただけではなく、節約にもなっているとか、二重窓にしたら、音が静かになり、暖かくなり、快適になり節約にもなったとか。
どうせお金を使うなら、せっかく節約の習慣が身について、無駄遣いをしなくなったのだから、生活の快適さのレベルを引き上げたいとか、一点豪華主義のようなたまの贅沢は頑張った自分へのご褒美としても良いのではないかとか、自らの人生を質的に豊にしたい、というふうに変わってきたのだと思います。とにかく、せっかく節約したお金を昔のように、ブランドモノなどの価格の高いモノに費やすだけでではなく、意義あるものに遣いたいというように変わってきており、それが、マスコミなどで報道するように表面的にはいわゆる「節約疲れ」という風潮につながっているのではないかと思います。 
そうして、今までのように節約一辺倒に走るだけではなく、政府による社会的救済や、企業レベルの救済など当てにしていては、どうしようもないということに気づきはじめて、何とか自分でも何かやりたいとか、何かに取り組み少しでも、自分の身の回りから良くしていきたい、変えていきたいという気持ちに変わってきているのだと思います。ただし、多くの人が自分にはできるのかどうか疑心暗鬼なのだと思います。 
そんなところに、「一見非力に見える女子高生でも、闇雲に頑張るだけではなく、ドラッカーのマネジメント理論に従い正しい努力をすることによって、とてつもなく大きな成果をあげることができる」ことをテーマとした「もしドラ」が出てきたわけです。
さて、このように変わってきているかもしれない世相です。そうして、これは、今の段階では推論にしかすぎません。しかし、私は、来年放映される上記の二つの日本の映画の興行成績がどうなるかで、この推論があたっているのか外れているのかを見極められるのではないかと考えています。

そうです、もしも、『もしドラ』の映画のほうが、圧倒的に興行成績が良くて、この種の映画では考えられないくらいの興行成績をあげて、「コクリコ坂」が良くなければ、上の推論はかなりあたっているということです。世相は変わっていくということです。とにかく、世の中を変えていこうという機運が顕著になってくるということです。

その逆で「コクリコ坂」が圧倒的に興行成績が良くて、過去のジブリ映画のヒット作と比較しても遜色がないとか、それを上回る興行成績をあげて、『もしドラ』が良くなければ、上の推論は外れたということです。そうです。まだまだ、日本の世相は、上の推論のような状況にはなっていないということです。多くの人、特に中高年以上の層は、過去のノスタルジアに浸り、それ以下の人々はまだまだ、節約に走るだけで、新たな動きは出てこないということです。

さらに、両方とも大当たりするとすれば、それは、世の中を変えていこうという機運どころか、その方向に本格的に動くということであり、景気などの回復もはやまると期待できると思います。

世相というものは、なかなか見極めることが難しく、それこそ、20~30年以上もたって、半分歴史になってから、はっきりするものと思います。それに、映画でも、マーケティングの巧拙がものをいう場合もあります。そのへんを見極めるのは難しいです。しかし、私は、上の見方、かなりの確率であたっていると思います。さて、来年これらの映画が放映されて結果が明らかになったら、また、このテーマでブログに掲載したいと思います。

そうして、ジブリも、もしドラも、世相を占うという観点から必ず見に行こうと思っています。このブログの読者の皆さんも、来年この件に関して私がブログに掲載したら、映画を見た感想などお寄せください!!


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2010年12月18日土曜日

動画:「ASUS」の正しい読みかた―【私の論評】読み方が混乱しているのは、まだ有名企業ではない証拠か?本来は誰でも読めるようにすべき!

動画:「ASUS」の正しい読みかた


知っていても読めない単語が横行しているITの世界。「リナックス」「リヌックス」「リーヌークス」「ライナックス」などのように、そのまま言語学の題材になりそうな単語もあります。そんななか、ひとつの決断を下したのが日本でもすっかりお馴染みになった台湾ブランドのASUS。これまでは「アスース」という呼び名で初心者の混乱を招いてきましたが、このたび読みかたを「エィサス」とあらため、今後は玄人の混乱を招く方針となりました。ということは、企業名も「エィサステック」? まさか、と思われた方は続きに掲載した教習動画をごらんください。



これまでの読みかた(動画の最後):


Engadget Japanより

【私の論評】読み方が混乱しているのは、まだ有名企業ではない証拠か?本来は誰でも読めるようにすべき!
さて、商標とか、サービスマークとか、普段から気になっていることがありましたので、今日は上のような記事もたまたま見つけたので、本日はその話を掲載させていただきます。

DENONの読み方は、デンオンなのか?いつの間にやら「デノン」になっていた事を私も最近になって知ったのですが、要するに英語では「デノン」と読まれてしまうので、国内と海外での呼称を統一させたのでしょう。(外国人に「デンオン」と読ませるには「DEN ' ON」とすれば良いだけなんですが。)


Canonのカタカナ表記は「キヤノン」で大きい「ヤ」。ですから、本来の発音は、「キィヤノン」に近い発音が正しいということになります。

FUJI FILMのカタカナ表記「フジ フイルム」と大きい「イ」を使います。
で、レコード会社のCOLUMBIAのカタカナ表記は「コロムビア」「コロンビア」ではありません。

それから、これはついでですが、ケンウッドは昔「トリオ」でした。海外でトリオブランドが使えなかった為で、その後ケンウッドブランドに統一。松下のパナソニックも海外でナショナルが使えなかった為です。


ところで、「DENON」は元々日立コロムビアのオーディオブランドでした。オーディオプランドなどといっても今はほとんど存在しないので、多くの方はご存じ無いでしょうが、昔は各家電メーカーはオーディオブランドがあったんです。

たとえば、

松下・・・テクニクス 
三菱・・・ダイヤトーン
日立・・・ローディ
などなど・・・・。

この名称を聴いて、懐かしいと感じ入る人は、最早若者ではありませんね。わたしを含めて・・・。
これは、いつの間にか消えてしまいました。オーディオというと、一昔前は、高額で他の家電とは明らかに異なったので、各社が競ってオーディオブランドをつけました。しかし、今では、オーディオも特殊なものをのぞけば随分廉価になってしまって、他の家電製品と変りないどころか、もっと安くなってしまたので、特に差別化するという必要もなくなり、ほとんど消えたのだと思います。ただし、ローディなどは完全に消滅したようですが、テクニクスや、ダイヤトーンは、わずかではありますが、今でも残っています。

Appleは、アップルですね。間違っても、アプレという人はいないでしょう。Nikeに関しては、バック・トゥ・ザ・フューチャーの中で、ニッケなどと呼ばれているシーンなんかもでてきましたが、今では、ニッケという人はだれもいないでしょう。Googleは、以前はゴーグルと呼ぶ人もいましたが、少なくとも、日本ではグーグルできまりといういうことのようです。

NOKIAはそのまんまで、誰も読み間違える人いませんね。Amazonだってそうです。

やはり、誰にも最初から読み間違えられるような名称はなるべく付けないのが一番だと思います。

しかし、サービスの名称など、読み方がまちまちであるというくらいならまだ良いです。長く営業しているうち、ナイキ、グーグルなどとして定着して読み間違えられることもなくなります。

しかし、この名称でずっと悩んできた企業があります。それは、日本ではEssoと呼ばれる企業です。このEsso(エッソ)は日本ではこう呼ばれていますが、アメリカでは、Exxon(エクソン)です。


Essoはもともとは、スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーの商標でした、Essoは、他のスタンダード・オイルと互いの営業地域を侵さないというマーケティングの協定を持っていましたた。しかしトラスト解体後に他社の営業地域を侵すようになりました。一例として1930年代初めに3つのガソリンスタンドがスタンダード・オイル・オブ・インディアナの領域である中西部で開業しまた。問題を複雑にしたのはラジオのコマーシャルで「Esso」と「SO」の区別が付かないことでした。訴訟が次々と起こされ、中西部で「SO」の商標を使用する権利を持つスタンダード・オイル・オブ・インディアナが勝訴しました。

このためスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーは、「Esso」の商標をアメリカ国内では旧来の自社営業地域以外で使用できなくなってしまいました。従って、同社は群小石油会社を悉く合併してはそれぞれの商標(「ハンブル」「オーバルE」など)を使用する方法を選択しました。

1960年代半ば、全米統一商標としてEnergy Company(燃料会社)の略である「Enco」を使用することに決定しました。「Esso」に代わる全世界商標に採用すべく準備を進めていたが、日本のエッソ・スタンダード石油が待ったをかけ、採用は中止となってしまいました。これは「エンコ」が日本の俗語で「エンジントラブル」を意味していたからです。

1974年、他のスタンダード・オイルと誤解されず、かつ全世界で会社にとって不利益な意味とならない言葉として「EXXON」を採用。全米で使用を開始したました。それでも「SO」の部分が同じということで、似たような問題に悩まされ続けました。

日本でも、「EXXON」ブランドを採用する予定でしたが、「クソ」の部分が不快に感じるという配慮から不採用となり「Esso」ブランドが継続使用されています。(しかし、「エクソンモービル有限会社」として社名にはなっています)。

現在スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーはエクソンモービルです。一方スタンダード・オイル・オブ・インディアナはアモコ(BPの一部)になっています。


なお、失敗例としては、名前のつけ方が悪かったのか、それとも、もともとの企画が悪かったのか、あのアップルも過去に大失敗していることがあります。それは、pipin@(ピピン・アットマーク)です。ピピンアットマーク(Pippin atmark、Pippin @. )は、バンダイ・デジタル・エンタテイメントがアップルコンピュータと共同開発したMacintosh互換のマルチメディア機です。


日本では1996年3月下旬発売されました。販売台数は振るわず、1997年3月期には65億円の赤字を生み、1997年5月12日には製造を中止、1998年3月13日付で事業担当子会社(BDE:バンダイ・デジタル・エンタテインメント)を解散し、予定していた次世代機も出ないまま事実上撤退しました。最終的に全世界で4万2千台を出荷しました。


現在のアップル大快進撃からは、考えられないことですね。これは、当時のアップルは現在のようなプラットフォームを土台としたアプリ開発などをしていなかったことが大きな原因だと思います。それに、名称もなかなか親しみが持てないものであったことも要因の一つのようになっていると思います。


現在のアップルの名称は、iPad、iPod、iPhoneなどとして、いまはiを頭において、成功しています。もし、pipin@が成功していたら、Pad@、Pod@、Phone@となっていたかもしれませんね。しかし、これだと、実際に発音するときに、アットマークなどというのは長ったらしくて嫌ですね。やはり、iが収まりが良いです。


ところで、アップルTVはなぜiTVにしなかったのでしょうか?私は、これには、アップルTVがiシリーズとは全く異なる異質の戦略を持ったプロダクトではないかとにらんでいます。それについては、以前もこのブログに掲載したので、それを是非御覧になってください。


あと、商標名というと思い出すのが石屋製菓の「白い恋人」です。これは、数年前に賞味期限切れ問題ですっかり有名になりましたが、今ではあの体質も改め、かえって売れ行きも好調です。実は、この開発に関わった方を知っているのですが、この方、「白い恋人」の商標権を守るために、「白い恋人」を想起させるような、商標名を片っ端から商標登録していったそうです。「赤い恋人」「青い恋人」「黄色い恋人」などなど、それに、こちらのほうはどんなものがあったか忘れてしまいましたがいくつかの「白い○○」などです。ところが、一つだけ登録し忘れたのがあったそうです、それは「黒い恋人」です。実際、あるとき沖縄から黒砂糖を用いた「黒い恋人」というお菓子が発売されているのを発見して、「やられた!!」と思ったそうです。商標一つ登録するのでも、結構な時間と費用を必要とします。商標を守るということも、大変なことだと思いました。


さて、サービスの名称というと私の会社の宅配ピザの商標は、テンフォーです(正式には10.4)です。これは、一番最初の店のオープン日が10月4日だったので、そう定めたものです。意味としては、一番最初にオープンした日の気持ちを忘れないようにという意味合いで命名されたものです。ただし、これは、アメリカでは有名です。多くの人が知っています。


それは、アメリカの市民ラジオ(無線)にテン・コードというものがあります。10.1、10.2、10.3、10.4、10.5・・・・・・で各々に意味があります。そのなかの10.4は、了解(無線用語のroger:ラジャー)という意味です。アメリカ人で、テンフォーのピザを注文する人は、ほとんどの人がテンフォーの意味をこちらの方ととらえているようです。このように受け取られるなら、何も問題ないどころか、親しみを持っていただけると思います。


画像


名前の、付け方一つで、多くの人に最初から親しまれることもありますが、なかなか覚えてもらえないとか、Essoのようなことになってしまうこともあります。やはり、会社や商品、サービスの名称は簡単に考えてつけるべきではありませんね。


ところで、もう年末も押し迫ってきました。来年の御節どうしょうかと考えていたのですが、少人数ですごすとなると、あまりたくさんつくっても余してしまうので、お雑煮などは自分たちで作るものとして、その他の御節はネットでと考えていました。そこで、アマゾンをみてみたら、今の時期だとのきなみ半額で良いものがありましたので、注文しました。皆さんも、実際どんなものがあるのか、御覧いただこうと下にウィジェトを掲載しました。もう、すべてが半額ですよ!




クリスマス・シーズンはピザも手ごろで良いと思います。お正月も御節に飽きたら、是非テンフォーのピザをよろしくお願いします!!


テンフォーのピザのメニューと、ご注文方法は以下のURLから御覧になることができます!!


http://www.pizza104.biz/


皆様、本年中は本当にお世話になりました。良いお年をお迎えください!!


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2010年12月17日金曜日

男女共同参画基本計画を閣議決定 夫婦別姓は引き続き検討 表現後退も趣旨は変わらず―【私の論評】夫婦別姓は、アメリカですでに二十年以上前に大失敗なのに、その事実を公表しないマスコミと政府の倫理崩壊!!倫理崩壊警報発令されました!!

男女共同参画基本計画を閣議決定 夫婦別姓は引き続き検討 表現後退も趣旨は変わらず

男女共同参画会議で菅直人首相(右)に答申書を渡した後、握手を交わす

(左から)間和代氏、山田昌弘氏、岡崎トミ子国家公安委員長・男女共同参画担
当相、仙谷由人官房長官=17日午前、首相官邸
政府は17日の閣議で、平成23年度から5年間の基本方針をまとめた「男女共同参画基本計画(第3次)」を決定した。民主党政権下の基本計画策定は初めて。家族の一体感を損なうとして反対意見が根強い選択的夫婦別姓(親子別姓)制度導入を含む民法改正については、「引き続き検討を進める」と表記。「改正が必要だ」とした男女共同参画会議(議長・仙谷由人官房長官)の答申からは表現を後退させたが、担当者は答申の趣旨を尊重する意向は変わらないとしている。

共同参画会議は今年7月の菅直人首相への答申で「選択的夫婦別氏制度を含む民法改正が必要」と、制度導入を強く促していた。

しかし、募集したパブリックコメントで反対意見が多数寄せられたほか、2日の民主党の「子ども・男女共同参画調査会」でも「世論を踏まえておらず拙速だ」(保守系議員)との不満が噴出。政府は表現の変更を余儀なくされたとみられる。一方、内閣府の担当者は「答申を踏まえて改正の検討を進めるという意味だ。トーンダウンではない」と説明している。

また、第2次計画では「ジェンダー・フリー」(性差否定)との用語を使ってひな祭りなど男女別の伝統文化を否定することについて、「国民が求める男女共同参画社会とは異なる」との注釈を入れていたが、今回はその注釈は削除された。民主党政権でジェンダー・フリー推進派が攻勢を強めているようだ。

今回の第3次計画は女性の社会進出を後押しするため、配偶者控除の縮小・廃止を含む税制改正の検討なども要求。ライフスタイルの多様化などを理由に「世帯単位から個人単位の制度・慣行への移行」を訴えるが、これには「伝統的な家族の絆を壊されかねない」との指摘も根強い。

【私の論評】夫婦別姓は、アメリカですでに二十年以上前に大失敗なのに、その事実を公表しないマスコミと政府、倫理崩壊警報また発令されました!!
昨日は、休暇分散化に名を借りた、実質上の祝日分散取得の愚挙に関する記事をこのブログに掲載しました。祝日分散化は、世界のどこの国でも過去においても、現在においても実施されたことのない制度であり、導入すれば、日本が世界で一番最初の国となります。そうして、本当に導入されれば、世界中から奇異な目で見られることは必定で、また、「Japan Nothing」などといわれかねません。

夫婦別姓に関しても同じことです。夫婦別姓など韓国など特殊な国を除いては実施されていません。それに、韓国などでは、この夫婦別姓は男尊女卑の延長線上で導入されたものです。何も、新しいものでも革新的なものでもありません。もともとは、卑しいとされた女性の籍を男性の籍には入れないという驚くべき、後進性の文化という背景から導入されていたに過ぎないものです。

それに、米国では、30年程前に、アメリカのリベラリストの中のフェミニストと呼ばれる、観念的理想主義者がライフスタイルとしての夫婦別姓を導入しましたが、これも、20年前には明らかに大失敗したことが明々白々となったため、いまそれを蒸し返す人間は誰もいません。しかも、アメリカでは、今回日本のように法制化したわけではありません。にもかかわらず、無残な大失敗でした。

今のアメリカでは、そんなことは話をするだけでもおぞましいという感じで、誰も日常会話などではしたくない会話のトップの話題といって良いです。まあ、今となっては、人種差別論議とあまり変わらない話題だと思います。今蒸し返せば、ただの低脳か、馬鹿か新種のカルトかのいずれかの部類と思われるだけです。

夫婦別姓でかっこいい先進的なキャリア・ウーマンなんて、虚構に過ぎないことがもう明らかになっています。それも、20年も前から・・・・。今アメリカで、働く女性などに「家庭と仕事のどちらが重要ですか」と質問すれば、8割以上の人が「家庭」と答えるまでになっています。過去の馬鹿どもの大失敗の経験から学んだということだと思います。

まあ、2割くらいは、どこの国でも、いつでも存在するただの馬鹿ものどもということだと思います。家庭がうまくいかなければ、長い間には、キャリア・ウーマンも続けられなくなります。アメリカでは無理に無理を重ねて、このようなライフ・スタイルを選んだ女性たちが、結局は家庭も崩壊、長いうちには仕事もダメになって大失敗しています。

これと似たようなことは、アメリカでも日本でもありました。それは、「ゆとりの教育」です。これに関しては、このブログでも何回か掲載したことがあります。日本で、「ゆとりの教育」が導入されたころには、アメリカではとうの昔に導入されていて、もうその失敗が明らかになっていて、アメリカの世論は、「若いうちに詰め込めるだけ、詰め込んでおけ」というように変わっていた頃です。

なぜ、あの頃、アメリカの大失敗に学ばなかったのか不思議です。始めての試みであれば、いざしらず、アメリカで大失敗したことは、はっきりしていたわけですから、あの頃、導入賛成し、積極的に「ゆとりの教育」を進めた人間はあまりにも無責任です。責任をとって腹を切るべきです。

ライフスタイルとしての夫婦別姓は、アメリカで完全に失敗して、どうしようもなくなり、あのアメリカの高い離婚率(50%以上)を招来してしまつたことは、今では、明々白々たる誰もが認める事実です。夫婦別姓ではなかった国が、ライフスタイルで導入してあれだけ失敗しているという事実をマスコミも、男女共同参画会議も報道もしないし、報告もしません。全く不思議です。

男女共同参画会議が、推進すべき本来の趣旨は以下のようなものです。これは、男女共同参画基本計画として、男女共同参画会議が、今年の11月1日に女性差別是正へ実効あるものにするためにという趣旨で、政府に申し入れた内容の柱です。

▽働く女性への差別是正
▽男女がともに仕事と家庭を両立できる条件整備
▽雇用、政治的・公的分野での女性の参画の促進
▽ひとり親、高齢者などだれもが安心してくらせる社会保障の充実
▽女性の健康を保障する施策の充実
▽民法改正、DV、セクハラ、「慰安婦」問題など人権尊重の取り組み強化
▽固定的役割分担意識解消のための取り組み強化
▽未批准の国際条約・選択議定書の早期批准

これと、夫婦別姓とは、全く次元の異なる問題であり、関係のないことだと思います。どの項目一つとっても、夫婦別姓にしなければ、できないという理由は何もないものです。

にもかかわらず、夫婦別姓を強力に進めようとするには、その背後に理由があるこしとは、最早明らかです。まずは、アメリカによって、日本弱体化政策の一環として、戦後営々として家制度が崩され続け、最終的には日本の家族のほとんどが核家族化してしまったのに続けて、さらに日本を弱体化させ、今度は家族そのものまで解体しようとする意図がありありと見えます。その果てには、家族もない、家もない、国家もなくなります。こんな環境では、精神的にまともな人間は育たなくなります。

昨日の、祝日分散化についで、今日は夫婦別姓です。上記の写真の、菅、仙谷、間、山田昌弘氏、岡崎など、もう、自分たちでも次に民主党が政権を担える機会は二度と来ないと踏んでいるのだと思います。であれば、自分たちが政権の座についているうちに、表現後退させても趣旨を変えず絶対に導入するつもりなのだと思います。

事実を偽ってまで、導入しようとする彼らの所業は完全に、倫理崩壊といわずして、何というのでしょうか!!

ここに、民主党の最終倫理崩壊警報を出させていただきます!!

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