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2019年10月5日土曜日

韓国騒然!反文デモに“300万人”集結 「文氏を大統領の座から引きずり下ろす!」声を上げた退役軍人 識者「文政権の実態がバレ始めた」―【私の論評】文在寅政権は早急に雇用を改善しなければ、朴槿恵政権と同じく崩壊!その後の政権も同じ(゚д゚)!


 「反文在寅政権」を掲げる大規模デモ。ソウル中心部の青瓦台周辺を人の
 波が埋め尽くした=3日クリックすると拡大します

 韓国の首都ソウルで、想像を絶する大規模集会が開かれた。最大野党「自由韓国党」が3日、チョ国(チョ・ググ)法相の辞任や、文在寅(ムン・ジェイン)政権の打倒を訴える集会を開いたところ、「300万人以上」(同党広報室)が集まったというのだ。退役軍人会や、キリスト教団体、大学教授、学生らも参加した。チョ氏周辺のスキャンダルや、韓国経済の危機的現状、北朝鮮主導の「赤化統一」への警戒・拒否感から、文政権への批判が一気に高まっている。識者は「文政権崩壊の時限爆弾に火を付けた」と語る。隣国はまた動乱期に突入した。 


 「むいてもむいても(疑惑が)出てくる『タマネギ(男)』に、法相の資格があるのか!」

 自由韓国党の黄教安(ファン・ギョアン)代表は3日の大規模集会で、チョ氏絡みの疑惑が次々と浮上していることを受け、こう辞任を要求した。

 文政権が、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を一方的に決定したことについても、黄氏は「氏から関心をそらすためだったのではないか」と訴えた。北朝鮮が当日朝、新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射するなど、国民が自国の安全保障に不安を感じていることを踏まえた発言といえる。

 大規模集会は、ソウル中心の光化門(クァンファムン)広場で行われた。韓国の建国記念日「開天節」で祝日だったこともあり、中央日報(日本語版)などによると、光化門からソウル駅まで続く、長さ約2・1キロの10~12車線道路が開放され、「文政権打倒」「チョ法相辞めろ!」などを訴える人々で埋め尽くされたという。

 「300万人」といえば、茨城県(約290万人)や大阪市(約270万人)の人口より多く、実際より過大に見積もったとの見方が大勢だ。ただ、集会の写真を見る限り、日本では考えられない規模なのは確かだ。

 この大規模集会に、元韓国国防省北韓分析官で、拓殖大学主任研究員の高永チョル(コ・ヨンチョル)氏は「退役軍人」として参加した。

 高氏は「地元の左派系テレビは『3000人程度』と報じたが、とんでもない。150万人はいた。全国からバスが連なり、家族ぐるみで参加していた。人々は『文在寅、打倒!』を叫び、大統領府(青瓦台)まで行進した。800人程度が『決死隊』を名乗り、『命をかけて、文氏を大統領の座から引きずり下ろす』と声を上げていた。退役軍人も高齢者ばかりではなく、3分の1は兵役を終えて間もない20~30代だった。現場では『文氏が戒厳令を敷くかもしれない』と噂が流れたほどだ」と振り返る。

◆文政権の実態がバレ始めた

 ソウルでは先月28日、文政権が進める検察改革を支持する左派の大規模集会も開かれた。主催者は当時、参加者を「80万人」と発表した。中央日報は、今回の保守派集会の方が人数が多いと報じている。

 これまで、「反日」が目立った韓国だが最近、デモや集会の様相が変わってきているという。

 これは、文大統領が先月9日、娘の不正入学疑惑や、息子の兵役逃れ疑惑、私募ファンド投資疑惑などが連続炸裂(さくれつ)していたチョ氏を法相に強行任命してからだという。

 先月後半、ソウルのデモ・集会を取材してきたフォトジャーナリストの山本皓一氏は「超学歴中心社会や、兵役制度に苦しんでいる学生や若者たちの神経を逆なでし、激怒させたようだ」「赤化統一を進める文政権の実態もバレ始めた」という。

 山本氏は、ソウルの日本大使館前で、日韓関係の悪化を懸念する70~80人の中年女性によるデモも目撃したという。山本氏が撮影した写真を見ると、女性たちは「文政権は日本政府に謝れ!」と書かれた横断幕を掲げており、参加者が持つ紙には「文在寅は責任をとれ!!」「韓米日三角同盟解体するな」「亡国的反日扇動はもうやめろ」という言葉も踊っていた。

 保守派が3日の大規模集会を成功させたことで韓国は大きく動くのか。

 前出の高氏は「文政権は、今回の大規模集会で相当参ったはずだ。これまで文政権を支持していた人々も、『ウソつき政権』『詐欺政権』と言い出すなど大きく変わってきた。毎週土曜日には『反文』デモ・集会が行われており、今後も勢いを増すだろう。3日の大規模集会は、文政権崩壊の時限爆弾に火を付けたターニングポイントになった。朴槿恵(パク・クネ)前大統領が倒れたときと同じで、国民は『文政権もいずれ崩壊する』と肌で感じた」と語っている。

【私の論評】文在寅政権は早急に雇用を改善しなければ、朴槿恵政権と同じく崩壊!その後の政権も同じ(゚д゚)!

今日このようなことになることは、結構多くの人たちが予め予想していたのではないでしょうか。私もその一人です。実際このブログでも早い時期からそれを予想していました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【韓国新政権】文在寅政権の最重要課題は経済や外交 韓国メディア「対日政策、全般的に見直し」と展望―【私の論評】雇用を創出できない文在寅もスキャンダルに塗れて自滅する(゚д゚)!

大統領に就任したばかりの頃の文在寅氏
この記事は、文在寅氏が大統領選挙に勝利して間もない2017年5月10日のものです。私は、この頃から文在寅氏はいずれスキャンダルに塗れて自滅すると予想していました。

これは、当てずっぽうではありません。なぜそのような予想をしたかといえば、当時発表した文政権の新経済対策を読んだところ、朴槿恵政権時代と変わらず、めぼしい金融緩和政策をしないということとを理解したからです。

金融緩和をしないということは、雇用を拡大しないと宣言しているのと同じです。日本でも、雇用=金融政策ということを理解しない政治家も多いですが、文在寅大統領も同じく全くそれを理解していません。

韓国では朴槿恵政権の頃から雇用がかなり悪化していたわけですから、新政権としては、いちはやく大規模な量的金融緩和を実行すべきでした。そうすれば、雇用は改善されたはずです。

であれば、韓国では根本的な雇用の改善は期待することもできず、結局それを実現できなかった朴槿恵政権といずれ同じ運命をたどるということは、予め予測できました。

ところが、文在寅政権は、その予測をはるかに上回りました。なんと、文在寅大統領は、金融緩和をしないどころか、最低賃金を上げるという政策を始めたのです。これは、さすがの朴槿恵政権も実施しなかったことです。

これは、金融緩和はせずに、再分配を拡大するという、日本でいう立憲民主党代表の枝野氏と同じ政策です。

この政策を実行したため、韓国では、雇用が回復しないどころか、激減してしまいました。こうなることは、最初からわかりきっていました。それについては、このブログでも何度か警告を発しました。

冒頭の記事では、金融政策などについては一言も触れず、今日の事態を招いた原因を、文政権の実態がバレ始めたからとしていますが、私はそのようなことよりも、文政権が雇用政策に大失敗したことが真の原因だと思います。

特に、朴槿恵政権でもみられなかった、金融緩和をせずに最低賃金をあげて、雇用を最悪にしてしまったことが最大の原因だと思います。

韓国では最低賃金そのものは本年も上昇しているが、引上げ率は引き下げざるをえなくなった

上のグラフは、韓国の最低賃金(時給)の推移です。2019年は引き上げ率はマイナスになってますが、最低賃金額そのものは上がっています。

これでは、最悪の事態を招くだけです。本来金融緩和をすれば、最初はパート・アルバイトや新人正社員の雇用が増えるので、最低賃金は下がることになります。韓国では逆になっています。金融緩和をしないというなら、最低賃金を下げたほうが多少は雇用は改善するはずです。

このようなことになるのは、何もマクロ経済理論を持ち出さなくなても、経済状況が何も変わらないのに、最低賃金だけをあげたらどうなるか理解できるでしょう。企業としては、売上を変えずに賃金だけ上げざるを得ないというのなら、何をするかといえば、新規採用を控えたり、リストラするしかなくなります。

日本では、金融緩和をはじめてから少しの間は、賃金が下がったので、立憲民主党の枝野代表などの野党の面々は「最低賃金ガー」などといって大騒ぎしていました。これでは、経済政策は文在寅と同レベルを言わざるを得ません。

いずれの国でも、他の政策がどうであれ、経済政策がうまくいっていれば、大多数の国民は政府を支持します。特に経済政策の中でも、雇用がある程度良い状態にあれば、多くの国民は政府を支持します。

雇用状況が満足できる状況であれば、他の政策が一切駄目でも、政府の成績は60点くらいにはなるでしょう。しかし、逆に雇用が駄目であれば、他の政策がどんなに良くても、国民にとっては落第点しかつけられません。

それは、まともに考えれば誰にでも理解できるはずです。雇用情勢がある程度良ければ、若者は先に希望が持てます。逆に雇用情勢が悪ければ、民主党政権時代の日本のように、悲惨な就職活動でいくら頑張っても内定がとれずに、多くの若者が希望を失ってしまいます。

そうして、このように雇用がかなり悪化していると、多くの人々が他の勢力によって容易に扇動されやすくなります。日本も戦後間もなく、雇用や経済状況が悪い時には、当時のソ連にかなり影響を受けましたが、経済・雇用がよくなってからは、ソ連の勢力は日本から一掃されました。

雇用を改善できなかったために、朴槿恵政権は様々な反朴槿恵勢力(当然北朝鮮の工作員やそのシンパを含まれる)によって崩壊しました。文在寅も雇用を改善しない限りそのような運命が待っているでしょう。

朴槿恵大統領退任要求の大規模デモ。主催者推定10万人を超える人数が集まり収拾付かなくなった。

それほど雇用は重要なのです。現在日本では、10月1日より消費税があがり、日銀はイールドカーブコントロールを導入して以来、金融引き締め気味ですが、それにしても緩和していることには変わりがなく、雇用情勢は悪化していません。そのためもあってか、安倍政権の支持率は悪化していません。

これからは、どうなるかわかりませんが、少なくとも文在寅政権のように、金融緩和せずに最低賃金だけあげて雇用を破壊するという馬鹿真似はしないでしょうから、文在寅政権や、日本の民主党政権の末期のようなことにはならないでしょう。

もし、文在寅政権が、政権設立直後から、金融緩和策を積極的に推し進めていれば、このようなことにはならなかったと思います。

そうして、今後いかなる政権が樹立されようとも、雇用を改善できない政権であれば、朴槿恵政権や文在寅政権と同じ運命をたどることになります。

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2018年7月1日日曜日

雇用指標、5月は一段と改善 失業率は25年7カ月ぶり2.2%―【私の論評】出口論者に煽られるな!日銀の金融緩和は未だ道半ばであったことが明らかに(゚д゚)!


総務省が29日発表した5月の完全失業率(季節調整値)は2.2%と前月(2.5%)から低下し、1992年10月以来となる25年7カ月ぶりの低水準となった。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(同)も1.60倍に上昇。1974年1月以来、44年4カ月ぶりの高水準となり、雇用情勢は一段と改善が進んでいる。

マイナビの合同企業説明会にて

完全失業率はロイターの事前予測調査で2.5%と予想されていた。

季節調整値でみた5月の就業者数は前月比20万人減の6673万人、完全失業者数は同21万人減の151万人となった。非労働力人口は同35万人増の4270万人だった。この結果、完全失業率は2.2%と4カ月ぶりに低下した。

原数値でみた就業者数は6698万人、15─64歳の就業率が77.0%といずれも過去最高を更新。景気拡大を背景とした企業の求人増に伴って5月は幅広い年齢層で就業者が増加しており、総務省は「雇用情勢は着実に改善している」と判断している。

有効求人倍率は、ロイターの事前予測調査で1.59倍が見込まれていたが、結果はこれを上回った。有効求人数は前月比1.1%増、有効求職者数は同0.5%増だった。

新規求人倍率は2.34倍と前月から低下した。

【私の論評】出口論者に煽られるな!日銀の金融緩和は未だ道半ばにあったことが明らかに(゚д゚)!

5月の雇用指数は確かにかなり良くなっています。これについて、高橋洋一氏は以下のようなツイートをしています。

確かに、この状況では、日銀の過去のUV分析は明らかに間違っていたということがいえます。そうして、日銀の金融緩和は失業率の加減が2.2%かもしれないという可能性もあることから、未だ道半ばであったことも明らかになったといえます。

日銀の分析もそうですが、以前ある経済評論家がUV分析のグラフを示しつつ、バブル崩壊後に構造失業率が上昇したと説明していました。しかし、失業率と欠員率で示される点が、横軸に沿って動いている、縦軸に沿って動くようになったと怪しい説明を行っていました。変化したのは図表に太線で書かれているUV曲線なのですが、良く分かっていないようでした。

短期的には失業率が高いと欠員率が低く、失業率が低いと欠員率が高くなるものです。この関係を示したのがUV曲線で、理論的には強い裏づけは無いものの、失業率と欠員率が等しくなる点を構造失業率と見なしています。転職期間が長い世界では構造失業率が高く、短い世界では低くなる傾向があります。

このように日本語で説明しても良いのですが、数式を用いた方が、特に理系の方々には、理解しやすいと思いますので、山上(2010)の説明を見つつ背景を確認していきます。

失業者数をU、欠員数をV、新規雇用者数をMと置くと、これらの関係は以下のようになります。
Mは凹関数としておきます。失業者数が増えても、そうは新規雇用者数は増えません。この世界で欠員が充当される確率mは以下のようになります。

where

失業状態から脱出できる確率は以下のようになります。


生産性ショックの到来確率(=雇用喪失率)をqと置けば、失業者数の変化は以下のようになる。Lは労働人口で、L-Uが雇用者数、q(L-U)が失業する人数になり、θm(θ)Uが新規雇用者数になる事に注意。


失業率の変動は以下のようになる。
where

定常状態はになるため、短期の均衡条件は以下のようになります。


図を描いてみましょう。m(θ)はθの減少関数ですが凹関数なので、θm(θ)は増加関数になり、原点に凸の曲線が描かれます。


均衡点は雇用逼迫率、もしくは有効求人倍率θに依存するわけですが、θが定常になるときが構造失業率となります。山上(2010)ではサーチ理論から定常点を議論していますが、内閣府の推定などでは便宜的にθ=1と置いています。

景気悪化したときはθが減少して(1/θが増加して)均衡点が上方に移動し、構造変化が起きたときはUV曲線自体が右上もしくは左下へ移動します。



以上がUV曲線です。理系以外の方で、上記が理解しずらい方は、グラフを理解されれば、UV分析については、十分だと思います。このグラフを理解していると、失業率に関する頓珍漢な理論に煽られることはありません。

これぐらい知っておくと、問題の経済評論家の解釈のどこがおかしいかが分かります。つまり、失業率と欠員率ではなく、UV曲線がどう移動したかで議論すべきだったのです。なお、引用されていたグラフは以下で、年代ごとのUV曲線が明確に書かれています(西川(2010))。




日銀はUV分析が正しく実行できればそれにこしたことはありませんが、一度構造的失業率(失業率の下限と考えられる失業率)3.0%と分析したにしたとしても、その状態がしばらく続いても実質賃金等が上がらない状態が続けば、再度分析するとか、あるいは実験的にさらに量的緩和を強化するなどの措置をとるべきだったでしょう。

日銀は、構造的失業率が3%は間違いであろうことを高橋洋一氏はすでに、昨年の4月あたりに指摘していました。日銀は、このあたりで構造的失業率の値を見直すべきでした。そうして、さらなる量的緩和に踏み切るべきでした。

この頃といえば、UV分析はさることながら、私自身は過去の失業率などからみて、やはり日本の構造的失業率はどうみても、3%台ではなく、2.5%くらいであろうと考えていていて、このブログにもそのように掲載しました。

私のような素人ですら、このように考えるのですから、日銀はさらなる量的緩和をすべきだったでしょう。

さらに、この頃私は日銀が量的緩和をするには当時から国債が品薄状態でしたから、政府は国債の刷り増しもすべきであると主張していました。いまそれらが正しいことが証明されたと思います。

昨年あたりから、日銀の金融緩和の出口論を語る頓馬な人たちがいましたが、彼らは一体何を見ているのかと思ってしまいます。というより、彼らの目は節穴です。彼らに幻惑されるべきではありません。

高橋洋一氏は、完全失業率2.2%が三ヶ月も続けば、再考するとしていますが、その時には日銀にも金融政策を再考していただきいたものです。

日銀や政府(財務省)も、様々な分析や、理論を発表するのは悪いことではない(明らかに悪質と思われるものもありますが、それは例外として)とは思いますが、直近の統計数値にあわせて、機動的な金融政策、財政政策を行うべきです。

ちなみに、野口氏と田中氏の共著『構造改革論の誤解』(2001年)には構造失業率を2.4パーセントぐらいとした上で、構造的だと思われていた雇用の状況が変化してさらに下がる仮説を提示してます。

この仮設は常識的に考えてみてもわかります。失業率が下がりつつある段階では、失業率が高いので、従来は全く就業を諦めていた人が、就業機会が増えたので、それが動機づけとなり、就業に踏み切るという構図は多いに考えられることです。

現状をみると、どうやらこの仮説は正しそうです。であれば、構造失業率がどの水準かと議論すること自体には、あまり意義を見いだせません。これだけ失業率が下がっても、急激な賃金上昇圧力が起きないという事は、まだまだ金融緩和と財政出動ということを意味しているかもしれないです。

構造失業率ばかりに注目するのではなく、インフレ率の加速に注目し、やはり機動的な金融政策を実施すべきなのです。ただし、構造失業率の数値自体にはあまり意味はないですが、結果としての失業率については多いに神経をつかうべきでしょう。

そもそも、経済対策としては、他が悪くても、失業率が低ければ、まずまずといえるからです。雇用こそ最も重要だからです。

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2014年3月31日月曜日

アベノミクスで改善スピード5割増し!マスコミは「貿易収支赤字」で騒ぐより「失業率低下」に注目せよ―【私の論評】学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくろう!正統リフレ派のいうことに耳を傾けよう(゚д゚)!




4月1日から、とうとう消費税が8%に上がる。筆者は、増税なしで来たこれまでの経済運営は合格点であるが、この消費税増税は景気の良くなる前なので悲観的な見通しで、経済政策の失敗と思っている(2013年08月12日付け本コラム)。

それにしても、テレビ番組では、消費税増税に伴う「面白い」現象を報道している。例えば、コンビニでは零時から8%になるが、タクシーでは機械のセットが間に合わず明け方まで(機械セットが終了するまで)5%だとか、コンビニで零時前にレジで商品を入力すれば、レジ入力時間が零時を越えても5%で、その次の人は8%などと、事細かに取り上げている。

こうした報道は実に面白い。超短期的で身の回りの具体的な現象を追うマスコミならではである。しかし、やや中期的な話になって、経済統計を使うなど抽象度が少し高まると、マスコミ報道は急につまらなくなる。

多少の貿易赤字は健全ですらある

その典型が、貿易収支赤字で日本経済は危ないという類いの報道だ。もともと、マスコミは学問の不勉強な人が多く、経済統計などはあまりみていない。実際、経済統計の原典など読んでおらず、誰か(官僚が多い)の請け売りで、データを教えてもらって記事を書く人が多い。マスコミの記事ではほとんど図がないことからわかるが、原典データを図表にできる人はほとんどいない。まして、その統計を分析できるはずない。

2014年02月17日付け本コラムでも、そうした俗論を批判した。

消費税増税の経済への悪影響から目をそらすために、貿易収支赤字(経常収支赤字)が大変だというわけだ。この種のトリックは、「重商主義の誤り」という一言で終わる議論だ。これは、経済学をまじめに勉強した人なら誰でも知っていることだが、マスコミや一般経営者でもその水準に達していない人がいかに多いかが、いまだにこの種の妄説がまかり通っていることからもよくわかる。

2014年02月17日付けコラムの図ですぐにわかるように、世界全体を見ても経常収支赤字国は多いが、それらの国で成長率が低かったり、金利が高かったりということはない。経常収支赤字や黒字は、経済成長や金利にほとんど無関係なのだ。それでも、こうした海外の事情を全く知らないマスコミは、金融緩和で円安になっても貿易は増えていない、貿易赤字は○○ヶ月連続で大変だという。

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この記事の続きはこちらから!

【私の論評】学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくろう!正統リフレ派のいうことに耳を傾けよう(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の分析いつもながら、まともで、安心して読んでいられます。どうか詳細もご覧になってください。こてでは、高橋洋一氏の、経済に関する論評に関して、ああだこうだと、論評はしません。そんなことより、ここ日本では、経済の正論が述べられない、お粗末な人々の集まりであることを論評するために、高橋洋一氏の論評を掲載させていただきました。

上の記事で高橋洋一氏が語っているように、貿易赤字がどうのこうのという論評は、全くお粗末であり、騒ぐ方向性が全くおかしく、歪んでいます。もういい加減にしろといいたいです。マスコミなどの掲載する経済記事は、ごく一部の例外を除いていつも疑問を感じたり、明らかに間違いであったりで、読むといつも最後に後味が悪くなります。本当に情けなくなります。

それは、政治家だって同じです。これもごく一部の例外を除いて、ほとんどの人が間違っています。これは、自民党も変わりません。民主党も酷いものでしたが、増税をあたかも当たり前のやらなければ、ならない既成事実のような扱いをしていました。

安部総理や、菅官房長官などは、増税に関しては最後の最後まで、慎重でしたが、他の自民との政治家なども、例外として、自民党でも増税一色でした。その有り様は、まるで、熱病か何かにかかったかのようで、とてもまともではありませんでした。財務省次官の木下も執拗に増税キャンペーンを繰り返しました。

この有り様に関して、私は、安部総理や菅官房長官などは、本当は増税などしたくなかったのに、自民党の中では、まる狂ったかのように、増税一色に染まり、これでは、安倍長期政権を樹立するためには、妥協せざるをえず一時経済が悪くなっても、増税せざるをえず、おそらくかなり忸怩だったであろうとの論評を掲載しました。

その記事の典型例のURLを以下に掲載します。
消費税増税決定と報道したマスコミの梯子を華麗に外す菅官房長官―【私の論評】外国勢に嫌われようと、増税派に嫌われようと、安倍総理はまた優雅に梯子を外せ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、とにかく安部総理も、菅官房長官も最後の最後まで、増税には慎重だったのは確かです。この間、自民党の閣僚などほとんどの人が増税一色でした。全く信じられないです。マクロ経済的にみて、デフレの時に増税するなんてどう考えたって、おかしいです。

倉山満氏

この日本のマクロ経済音痴に関して、この後いろいろと書き連ねる予定でしたが、サイトを探すと私のように憤りを感じる人もいるようなので、その方のサイトのURLを掲載します。その方とは、憲政史研究家の倉山満氏です。3月25日の記事です。

http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php

詳細は、このURLをご覧いただくものとして、以下にその抜粋を掲載します。

か弱き卑怯者たちへ
カテゴリー: 日記 - kurayama @ 14時02分15秒
 本日より、肩書を一つ追加します。
リフレ派最弱のエコノミスト
 私はエコノミストとか経済学者と名乗る資格は無いと自覚しています。
 しかし、私よりはるかに経済学の基礎ができていない。
 そもそも、学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくるため、リフレ派最弱のエコノミストと名乗らせていただきます。
 日本におけるリフレ派の定義と該当する人物は、長年リフレ派として活動されてきた田中秀臣先生がなされている。
 田中秀臣「『リフレ派』の系譜学」(『環』53号、2013年) 158頁注(2)を見よ。
 別にどこかの誰かさんに、出典の示し方を教えてあげようとか、嫌味はないのであしからず。
 学術文献を読んだことが無い不勉強な人間が「見よ、だなんて、倉山は礼儀知らずだ」と拡散しないか、内心期待しているが。
 田中教授があげたリストの中から、政治家と芸能人と私が知らない人をはずして示すと、以下。
田中秀臣岩田規久男浜田宏一、原田泰、若田部昌澄、野口旭、安達誠司、飯田泰之、村上尚己、片岡剛士、中原伸之、上念司勝間和代、矢野浩一、山形浩生、松尾匡、黒木玄、高橋洋一、宮崎哲弥、稲葉振一郎、中村宗悦、田村秀男、長谷川幸洋、山崎元森永卓郎倉山満、本田悦朗
 錚々たる面々の中で、間違いない。
 私が最弱である。
 よって、今日よりリフレ派最弱のエコノミストを名乗る。
 経済評論家や経済学者でありながら、私に負けた者は二度とリフレ派の悪口は言えないのは当然ながら、
潔く廃業することをお勧めする。どうしても恥をさらしながら生き続けたいなら止めはしないが。
この記事の続きはこちらから(゚д゚)! 
上の名簿今一度、以下にコピペしておきます。


田中秀臣岩田規久男浜田宏一、原田泰、若田部昌澄、野口旭、安達誠司、飯田泰之、村上尚己、片岡剛士、中原伸之、上念司勝間和代、矢野浩一、山形浩生、松尾匡、黒木玄、高橋洋一、宮崎哲弥、稲葉振一郎、中村宗悦、田村秀男、長谷川幸洋、山崎元森永卓郎倉山満、本田悦朗

本当にそうそうたるメンバーです。そうして、太字にしたのは、このブログで過去に取り上げたことはのある人々です。とりあげて、いない人々の論評もこのブログにとりあげていこうと思います。

何か、上の倉山満氏の発言、過激でもありますが、私のモヤモヤを払拭してくれました。皆さんにも、はっきりいわせていただきますが、特にマクロ経済、アベノミクス、金融政策、財政政策、特にリフレ政策についてまともなのは、これらの人たちです。様々なタイプの人たちがいて経済が専門でない人もいますが、これらの人たちのいうことは、ことリフレに関しては、信頼できます。

経済に関しては、信頼できる人の話を聴いたほうが確かです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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日本は破産しない!(上念司オフィシャルページ)秋田件の建築会社がとんでもないことになっている!!―【私の論評】公共工事にも市場原理をとりいれるべき、このままでは日本の建築業界は2度破壊されてしまう!


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2012年12月14日金曜日

【日本の解き方】雇用問題が論争されない悲劇 改善に重要な金融政策―【私の論評】雇用問題と金融政策は全く無関係だと思い込んでいるのは先進国では日本人だけ!!

【日本の解き方】雇用問題が論争されない悲劇 改善に重要な金融政策:

衆院選では野田佳彦首相が「民主党政権で雇用を改善させてきた」と訴えている。まずデータを確認しておこう。雇用者については、2009年9月の5457万人から12年10月に5528万人と71万人増となっている。

就活をして何度も何度も会社を受けても内定がもらえない人も多い
 もっとも、この数字は注意してみる必要がある。筆者が関係した小泉・安倍政権では、01年4月の5383万人から07年9月5499万人と116万人増えたが、雇用調整助成金にほとんど頼らない雇用増だった。しかし、民主党政権では、雇用のカサ上げのために雇用調整助成金の大盤振る舞いだ。12年10月でも対象者は64・6万人もいる。この点を考慮すると、民主党政権下では、形式的な数字をうのみにできないだろう。


一方、どのように雇用を改善させるか、明確でない政党も目立つ。米国の大統領選では雇用や失業は常に大きな争点である。しかし、日本では雇用問題が政策論争の前面に出てこない。なぜだろうか。

マスコミの人とこの問題を議論するとき、筆者は雇用問題でどこに取材するかと聞く。ほとんどの人は厚労省に取材するという。もし米国だったらどうだろうか、労働省ではなくFRB(連邦準備制度理事会)だ。政府は統計数字を作るだけで、雇用を拡大できるのはFRBである。

このように米国では、金融政策は雇用政策とほぼ同義である。というのは、短期的には失業率とインフレ率の間に逆相関関係(フィリップス曲線)があり、「犠牲率」という概念が広く共有されている。犠牲率とは、インフレ率を低下させるためにはどの程度の失業率の上昇になるかということだ。この概念を用いることで、これ以上下げられない失業率より現実の失業率が高ければ、インフレ率を少し高めて失業率を低下させるという政策を実施できる。

・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

筆者はかつて金融政策で雇用の確保ができることを連合の古賀伸明会長に話したことがある。同氏はかなり驚いて興味を示していたが、いつの間にか立ち消えになった。民主党政権が欧州左派政党のように金融政策を雇用政策の柱として位置づけることを密かに望んでいたが、はかない期待だったようだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】雇用問題と金融政策は全く無関係だと思い込んでいるのは先進国では日本人だけ!!



さて、雇用といえば、ここしばらく、特に女子学生の就活など大変です。何社受けても内定をとれないひとなどざらにいます。この状況は、まだまだ続きそうです。このブログでは、以前若者の雇用について掲載したことがあります。

若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、特に雇用に関することで述べたことを以下にコピペしておきます。それから、本日は、雇用の話なので、就活女子の写真とともに掲載させていだ
このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。 
日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。
無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。 
それに、経済のその時々の状況で、インフレ率を高める方法もいろいろあります。いろいろある方策のうち、雇用に悪影響を及ぼす方策もあります。同じ二つ三つの金融政策を実施するにしても、順番があります。順番を間違えると、かえって、雇用に悪影響を与える場合もあります。こうしたことを認識しながら、雇用調整を行うことは、本当に難しいことです。だからこそ、アメリカではFRBの金融政策の専門家が専門家的立場から、これを調整して、雇用対策を行います。 
雇用を直接生み出すのは、日本でも、本来日銀であるはずです。しかし、日本では雇用対策といえば、厚生労働省の管轄とかたく信じて疑わない人が多いようです。しかし、厚生労働省は、雇用枠を増やすことはできません。一定の雇用枠の中で、雇用対策ができるのみです。できることは限られていて、雇用のミスマッチを改善することくらいのものです。


さて、これをご覧いただければ、いかに雇用の確保が、世界の日本以外の国では、中央銀行の金融政策が、雇用に重大であると受け止められているのか良くお分かりになると思います。さらに、これを裏付ける発言がアメリカFRBのバーナンキ議長から発言されていまいす。それを以下に掲載しておきます。
 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は12日、連邦公開市場委員会(FOMC)の2日目の会合を開き、2015年半ばまで続けるとしていたゼロ金利政策について、時期の明示に代えて、少なくとも失業率が6.5%を上回り、今後1、2年のインフレ見通しが2.5%を下回る限りは継続するとの新たな目安を決めた。決定は11対1。バーナンキ議長は会合後の記者会見で「金融政策の透明性を高める」と説明した。
 また、期間が短めの米国債を月450億ドル売って長期国債を同額購入する緩和強化策「ツイスト・オペ」を予定通り年内で終了させる一方で、短期国債の売却を伴わない形で、長期国債を月450億ドル購入する方針を決定。月400億ドルの住宅ローン担保証券(MBS)を購入する量的緩和第3弾(QE3)も継続する。量的緩和の拡大を意味し、FRBの保有資産は一段と膨らむことになるが、将来のインフレ高進などのリスクを冒してでも、労働市場の回復を支える姿勢を示した。(2012/12/13-12:36)



上のバーナンキ議長の将来のインフレ高進などのリスクを冒してでも、労働市場の回復を支える姿勢を示したという最後の文書をみれば明らかです。 しかし、日本では、このことがほとんど理解されていないことを冒頭の高橋洋一氏の記事が説明しているわけです。

そうして高橋洋一氏は、このように米国では、金融政策は雇用政策とほぼ同義である。というのは、短期的には失業率とインフレ率の間に逆相関関係(フィリップス曲線)があり、「犠牲率」という概念が広く共有されている。犠牲率とは、インフレ率を低下させるためにはどの程度の失業率の上昇になるかということだ。この概念を用いることで、これ以上下げられない失業率より現実の失業率が高ければ、インフレ率を少し高めて失業率を低下させるという政策を実施できるとも語っているわけです。 そうして、フィリップス曲線とは、以下のようものです。
フィリップス曲線を示すグラフ
この曲線をご覧いただければ、消費者物資があがる、要するにインフレになれば、失業率が下がっていくことを示しています。要するに、インフレになれば、雇用率があがっていくということです。これは、無論国によって、相関係数などは異なりますが、どこの国にもあてはまります。無論、日本だってあたはまります。

こんな、当たり前のことが、日本では、全く理解されていません。皆さんの中には、日銀と雇用とのが関するなど全く結びつかない人もいると思います。しかし日本だけが、他国で通用している、マクロ金融や、経済いの法則くが成り立たないということはありません。日本でも成り立ちます。



そうして、最近選挙ですから、皆さん、安部総裁の金融政策など聞いたことはありませんか。安部総裁は、金融緩和策によって、無論円高・デフレを克服しようとしています。これを克服しなければ、日本の経済はなかなか良くなることはありません。それに、金融緩和を実施すれば、その過程で、雇用も改善んされるということです。


デフレ・円高を終わらせ、しかも、雇用を劇的に改善する、安部総裁のインフレターゲット政策、若者にも、雇用という面でかなり期待できそうです。しかし、このインフレ政策、まだまだ反対の人が多く、実施できるかどうかは、来年夏の参院選の結果をみてみないと、まだ、何ともいえないところもあります。

それにしても、これだけ就職氷河期が続いているのですから、日銀は、はやく金融緩和を本格的にすすめるべきです。円安傾向になり、さらに、特に若者の就職率があがれば、それだけでも随分違うと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?







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