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2018年8月13日月曜日

左派野党の支持率低迷の背景 記憶に新しい旧民主党の失政、文科省疑惑に沈黙の二重基準 ―【私の論評】日本の与野党も支那も徹底的に面子を叩き潰さなければ、まともにはなれぬ(゚д゚)!

左派野党の支持率低迷の背景 記憶に新しい旧民主党の失政、文科省疑惑に沈黙の二重基準 


立憲民主党・枝野幸男代表=7月31日午後、国会内(春名中撮影)

NHKの8月の世論調査では、立憲民主党の支持率が5・6%と、今年3月の10・2%から大きく下落している。国民民主党も0%台で推移している。なぜ左派野党が支持率を伸ばせないのか。

 野党の役割は建設的な批判をして与党の政権運営を正すことである。その延長線上で、与党より政権運営において信頼ができたら政権交代になる。

 ある週刊誌が面白い特集をやっていた。「日本をダメにした10人の総理大臣」というもので、政治記者・評論家・学者52人にアンケートを行い、ワースト3位まで選び、1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントとして集計した。1位が菅直人氏、2位が安倍晋三氏、3位が鳩山由紀夫氏という結果となった。

 これは実名アンケートなので、安倍氏に投票した人はいわゆる反安倍系の人ばかりであることがわかるが、興味深かったのは、8位の野田佳彦氏である。10位の中で、旧民主党政権時代の総理が3人もランクインしている。

 戦後新憲法下での総理大臣は31人いる。その中で民主党政権時代の人が3人も入る確率は3%未満だ。それが実現していることに、民主党時代の政権運営がいかにひどかったが表れている。ちなみに、筆者もこのアンケートの対象者だったが、1位菅氏、2位鳩山氏、3位野田氏と即答した。理由はそれぞれ、震災対応、普天間基地問題の迷走、消費増税である。

 民主党政権は失政を重ねた後、選挙目当てで分裂し、名前を変えて生き延びているが、姑息な手段を使うのは情けないことだ。

 民主党政権は失政を重ねた後、選挙目当てで分裂し、名前を変えて生き延びているが、姑息な手段を使うのは情けないことだ。

 こうした過去があるうえに、最近では「モリカケ」問題の追及に終始していたが、結局成果を上げられず、時間の浪費となった。これは、与党の政権運営を改善するという野党の役割をまったく果たせていないどころか、国会で無駄な質疑をすることで、国益を害した恐れすらある。こうした野党のふがいなさを国民はよく見ているのだろう。

 「モリカケ」に熱心だった一部野党だが、最近の文部科学省の汚職事件についてはなぜか冷淡だ。証拠という観点では、2人の現役局長級が逮捕されており、疑惑は「モリカケ」の比ではない。しかも、その中心人物は「霞が関ブローカー」と言われる人物で、文科省内でさらに広がる可能性もあり、他省庁の官僚らを含めたリストがあるとの報道も出ている。それなのに、一部野党やマスコミはあまり熱心に追及せず、避けているようにすらみえる。

 先日、筆者があるテレビ局の生番組に出演したときも、解説者は「霞が関ブローカー」について説明するが、野党議員とのつながりについては、はっきり言わない。そこでしびれを切らした出演者のタレントが聞くので、筆者は国民民主党の議員の実名をあげた。このほかにも、立憲民主党の議員と関係が深いといわれている。

 「モリカケ」とのダブルスタンダードも、国民には気になるところだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】日本の与野党も支那も徹底的に面子を叩き潰さなければ、まともにはなれぬ(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事にもあるように、民主党が姑息にも、名前を変えて何とか生き延びたということや、「モリカケ」とのダブルスタンダードといい、これは単なる野党の「わがまま」と言っても良いです。

さらに、マスコミや労組などが、野党が何をしても、何を言っても、厳しく糾弾することもなく、そのまま放置するなど、野党の「わがまま」をさらに助長すらしています。

私は、野党はこの「わがまま」を貫きとおしてきたので、野党議員の多くは「面子」を重んじるメンタリティーに近くなっているのではないかと思います。

面子というと、良く中国人や中国では「面子」を重んじるということがいわれています。では、中国の「面子」とはどのようなものであるのか、以下に掲載しようと思います。まず面子を語る前に知っておいてもらいたいことがあります。中国には人権も民主主義もありません。過去の歴史であったこともありません。

「人権」という概念がない中国人には「平等」という概念がないことをまず理解してください。中国人同士の人間関係には「上下関係」しか存在しません。

「友人」という概念さえ我々と異なります。「友人」との間でさえ絶えず「上下関係」「主導権」の取り合いが人間関係の根本となります。

このあたり、我々日本人の考える「友人」という概念と異なることがわかります。

中国人の「面子」は、自分の「面子」だけを指すのです。さて、ではそのような「平等」ではなく、「上下関係」でしか物事を測れない中国人の「面子」とはどういうものなのでしょうか。

「中国人は面子を重んじる」といいますが、この言葉を多くの日本人が誤解しています。日本人ならば、自分の面子があれば、相手の面子もあり、「お互いの面子を重んじる」のが当たり前と思いがちです。

2016/12/26 千歳空港で暴れた中国人

しかし、中国人が言う面子は“自分の”面子を重んじることだけを意味しています。他人の面子を重んじると言うことはありません。

これは、中国人同士の交流を見ていれば簡単にわかります。ことあるごとに相手の間違いを指摘し、非をあげて非難しています。もちろん公衆の面前でもそうです。自分の面子を言えども、「相手の面子など考慮しない」のが中国式なのです。

相手の面子を重んじず、自分の面子のみを言うというのは、既にお気づきのように単なる「わがまま」です。中国では、「わがまま」の体現が「面子」なのですが、日本語には「面子」が別の意味であるが故に、多くの日本人中国人の「面子」を誤解してしまうのです。

そうして、端から見れば面子の潰し合いをしているようにしか見えない中国人同士のコミュニケーションですが、「面子」が通用する時があります。それはもちろん「上下関係」が明確なときです。

会社のオーナー相手であったり、官僚等、とにかく「権力者」相手ではその「メンツ」が重要な意味を持ちます。中国では「権力者」がルールです。法など何の効力も持ちません。

権力者が気に入らなければすべてひっくり返されてしまいます。「面子」つまり「わがまま」を持ち出したときに、その「権力者」の言うことを聞かなければ「面子がつぶれた」つまりは「わがままが通らなかった」となります。

そして、その「通らなかったわがまま」が「権力」と相まって相手への報復として返っていきます。それは「恨み」として残ります。しかも中国人の場合は非常に長い「恨み」として残ります。

その場合、自身が用いることができる「権力」を最大限に利用して恨みへの報復が行われます。企業のオーナーなら人事権等を、官僚なら許認可権等を用いた報復が行われます。双方とも裏家業と繋がっていれば当然「暴力」へ訴え、「生命」をおびやかす行為を用いることすらあります。

とにかく「面子」が潰された場合、いつまでも恨みに思い、「最大限」の報復をするということになります。逆に言えば権力をもたない庶民は、「権力」がないから「面子」つまりは「わがまま」が通らないのです。

「わがまま」が通らなくても報復できないから、「わがまま」の通しようがないという事にもなります。ただし、庶民間でも小さな「権力」を用いて「わがまま」の通し合いをしているわけです。

ただ、それほど大きな不利益を相手に与えるほどの権力もないので、それほど大きな問題にはなってはいないというだけです。

一方で、人民の抗議によって地方政府の幹部が土下座をしてでも誤って許しを請う事態が発生しています。その事例のリンクを以下に掲載します。

公務員による豪華宴会の現場に住民が殺到=書記が卓上で土下座の謝罪―江蘇省泰州市

民衆が多数押し掛け自分の「命」が危うくなれば簡単に「土下座」してしまう、それが彼らの言う「面子」です。この場合、民衆の「暴力」が、「工業園区管理委員会の書記」という役職を力で上回ったと言うことです。

土下座したとされる役人

そしてこの事件がきっかけで解雇されたこの「元書記」は、民衆に報復する力ももうなくなっています。つまり権力者の「面子」に抗議する手段としては「暴力」があるということです。

しかし、相手がもっと「権力」を持つものであれば、民衆の暴力ももっと強大なものでないといけませんし、そうでなければ「権力」による報復も可能となると言うことになります。何はともあれ「力」が上であれば「下」のものの面子など何も関係ないことがわかります。

どうして、このようなメンタリティーになるかといえば現在の中国は、民主化もれておらず、政治と経済の分離も行われおらず、さらに法治国家化もされていないからです。これが国の根底にあれば、「面子」を過度に重んじる必要もありません。

日本ではこれがはっきりしているので、ヤクザなどがどこまでも中国風の「面子」を重んじようにもできないところがあります。ヤクザ同士ならまだしも、それを一般人との関係にまで持ち込めば、犯罪となってしまうからです。最近では、日本ボクシング連盟の山根会長がこれに近いことになっています。

日本ボクシング連盟の山根会長

「面子」について逆に言えば、中国の社会においては「面子を重んじられる」=「力が強い」という認識になります。これは国同士の関係にも大きな意味合いをもちます。

日本のマスコミが「中国の面子」を言い立てれば言い立てるほど、日本人も「中国は日本より上位にあると認めている」と、中国人と中国政府は誤解をします。

されに言えば、そもそも中国政府は日本政府より上位にあると思いこんでいる、もしくはそうありたいと思っているので「面子」を振りかざしても来ることになります。「下位にある日本は、上位の中国のメンツ(わがまま)を重んじる(聞く)べきだ」と。

そしてそのわがままが通じなかったとき、国家権力を使った報復が行われるのです。かつてあった尖閣諸島の国有化の件を思い出していただきたいです。

野田首相(当時)に胡国家主席が直接国有化を辞めるよう伝えた翌日に国有化が決まり、「面子が潰された」と中国が騒ぎました。「面子」を誤解している日本人は「胡国家主席にも立場があるから多少は配慮して国有化を行うべきだよね」というぐらいの感覚だったかもしれません。


ところが、中国人のいう「面子」は、「下位の日本が、上位の中国の言うことを聞かないとはけしからん」ということなのです。そもそも、下にある日本が、上にある中国に対して、中国が尖閣は自分のものであると言っているにもかかわらず、「尖閣諸島をよこせ」などと言いがかりをつけてきて、さらに尖閣を勝手に「国有化」してしまったという感覚なのです。

もちろん、国家間に上下があると思いこんでいるのは中国人の勝手なので、中国と対等な立場にある日本は、仮に国有化自体が野田政権による、中国への配慮のつもりだったにしても、毅然として「国有化」を行ったのは正しい行為です。

対等な立場である国家間では「面子」など気にする必要がないと言うことを、日本人は認識すべきですし、政府も認識すべきです。

無論「面子(わがまま)」を気にして(聞いて)もらえるべきだと思う中国とは、永遠に理解しあえないでしょうし、「面子」=力だと思っている中国政府は、ますます軍備増強に邁進するでしょう

わがままを当然と思う自己中な国家が隣にあることは、不幸なことではありますが、そういう前提で日本国も備えておくべきだと思います。日本が経済的・軍事的に抵抗する力をこれからも、維持・拡大していかないと平和は続きません。

さて、中国人の「面子」とはわがままであると言いました。ですから、このような中国人には、日本人とは全く異なる付き合い方をすべきです。

中国においては「相手にへりくだったとき」より「傲慢に接したとき」の方が物事がスムーズに運びます。中国では日本人もしくは外国人として、少々相手を見下しておいた方がうまく生きていけます。「上下関係」が重要な中国社会では、自分が優位にあると言うことを態度で示した方がうまく事が運ぶのです。

逆に接すれば、自分が下になるだけです。ベストは「平等」なのは、我々なら誰にでもわかるのですが、中国社会に「平等」という概念はありません。「平等」という概念がない以上、中国においては常に「上」にいることを心がけなくてはいけません。「上」にいれば、中国人の「面子」はその効力を失います。

これは、日本にいる中国人にも同様です。なぜなら、これは中国社会だけの問題ではなく中国人の問題でもあるからです。日本にいる中国人に「平等」に接しても、彼らは「自分たちが上」だと勝手に思いこむだけです。

「自分たちが上」だと思いこめば日本社会でも勝手な振る舞いをし、中国人の悪習慣をもちこみ、日本社会の安全が損なわれます。そうしないためにも、マナー違反の中国人には、公衆の面前であろうがなんだろうが、しっかりと叱りつけ、やって良いこととやっていけないことの区別をわからせる必要があります。

何より、日本においては日本のルールを守り、日本人を尊重する必要があるということを、はっきりと厳しく日本人が態度で示す必要があります。

さて、私自身は日本の野党もこのような中国式「面子」にとらわれているのではないかと思います。ただし、完璧に中国式「面子」など日本では許されるはずもありません。

それに中国式「面子」だと、与党は権力者であり、野党はそうではありません。であれば、最初から勝負はついています。与党側が「面子を潰された」といって野党を糾弾すれば、それで野党は為す術もありません。ただただ、与党に従うだけです。

そのようなことは日本では考えられません。そう考えると、日本では日本式「面子」が悪い結果を招いているのではと考えられます。

日本式「面子」とは、中国式とは異なり、日本人ならば、自分の面子があれば、相手の面子もあり、「お互いの面子を重んじる」のが当たり前と考えます。これが、悪さをしているのかもしれません。

ところで、日本では国会が安保法案(安全保障関連法案)の審議でもめたことがありました。その頃、国会の外では連日、法案に反対する人たちが集結してデモを行っており、昨日の参議院では、特別委員会で与野党の議員が乱闘する様子がニュースで流れていました。NHKをはじめ、マスコミでは、「与野党がぎりぎりの攻防を演じている」といった表現で報じていました。

しかし、本当は「ぎりぎり」でもなんでもなく結果は見えていました。なぜなら、現在の日本の政治の仕組みでは、私たちが選挙で選んだ国会議員が法案を話し合って、最後は多数決で正式な法律として定めるからです。

近年の選挙、つまり2010年の参院選、12年の衆院選、13年の参院選、14年の衆院選を経て、自民党と公明党が最大の勢力となりました。選挙で勝った政党は与党となり、次の選挙までの間、国民から政権を託されます。


一応、法案の問題点や課題について、選挙で負けた方の野党から指摘を受けて修正することはたまにあるものの、多数決になったら、与党が勝つのは当たり前です。それは選挙が終わった時点で明らかです。


野党の民主党が「安保法案は廃案」と訴えたり、デモに参加しているSEALDsという大学生たちが「安倍政権は退陣しろ」と叫んだりしたところで、政治的には何の効力もありません。彼らが自分たちの主張を通したいのであれば、大阪市の橋下徹市長が忠告していたように、選挙で勝つしかなかったのです。

SEALDs

それなのに、マスコミはなぜ「ぎりぎりの攻防」といった表現を使ったのでしょうか。マスコミの中には朝日新聞や毎日新聞、TBSやテレビ朝日のように法案に反対または慎重な考え方をしている会社があります。

彼らにとっては、安保法案が野党が抵抗して国会が乱闘したり、デモが盛り上がったりすることで、政権与党が動揺や配慮をして少しでも多数決を取るのを遅らせて、国会が盛り上がっているようにしないと、読者や視聴者の期待に応えられないのです。

もちろん、朝日新聞の記者になるような人たちは東大などの一流大学を出た優秀な人たちなので、時間稼ぎでしかないことは当然わかっているはずですが、会社の偉い人たちから「角度をつける」、つまり、会社の思うような方向に世の中の空気を持っていくような報道をするように命令されているので、もし従わないと田舎の支局や記者以外の営業などの部署に飛ばされてしまう可能性があります。

日本では1955年から2009年の間、一時的な例外をのぞいて自民党を中心にした政権がずっと続いてきました。昔の野党、たとえば社会党は政権を取れるとは本気で思っていないので、「国対政治」といって与党と野党のボスキャラの政治家が国会ではなく、夜の赤坂の料亭で話し合いをしていました。

これは、昼の国会で与党が法案を通すのを渋々認める代わりに、それこそ、与党が、野党の面子が立つように法案を一部修正したり、時には筋書き通りに乱闘を行ったりする“取引”がされていました。

与野党でこういう馴れ合いが長く続いていたので、当然、政治の世界を取材する記者さんたちも緊張感がなく、そういう茶番劇を知っていながら、むしろ表の筋書き通りに国会が盛り上がるように報道していました。

日本の政治は近年こそ政権交代が行われるようにはなりましたが、報道する側の会社は、政権交代がありえなかった昔の文化が根強く残っています。「ぎりぎりの攻防」などという茶番劇の表現をするのは、ある種の伝統芸のようなものでしょう。

なによりも、安保法制を戦争法制と言い換え、ありもしない徴兵制反対を声高に叫ぶ昔の学生運動崩れのおじいさん、おばあさんたちが年老いて老人ホームに入ったり、亡くなったりしてデモに参加する人が減ってくれば、読者ニーズも変化します。

それにしても、国会前のデモをしていた人たちは大きな勘違いをしています。戦争を仕掛ける危険があるのは安倍首相ではなく、中国や北朝鮮です。国会前より六本木の中国大使館前で抗議したほうが意義があるはずなのですが、なぜか国会前で自分たちの国の首相をdisり続けていました。

橋下さんに「選挙で勝たないと意味がない」とたしなめられても、デモに参加しているおじいさん、おばあさんたちは、選挙に本気で参加して人に頭を下げたり、ビラを配ったりして辛い思いをするよりも、国会前で叫んでいるほうがストレス解消になるし楽しいのです。

中国の面子を潰すことを厭わないトランプ大統領

米国は、中国の国としての面子を、トランプ大統領が登場以来、オバマ大統領のようには考慮することはなくなりました。それどころか、貿易戦争を仕掛けて、面子を潰し、経済的にも追い込もうとしています。

それに呼応するように、先日も述べたように、日米英の同盟が強化され、日米英同盟は、豪州やアジアの周辺諸国との協力や連携を強めています。

こうした状況が続く限り、いずれ中国も国としての「面子=わがまま」にばかりこだわってはいられなくなるでしょう。中国という国の体制を変えるか、変えないなら、米国による制裁が続き、経済はかなり弱体化することになります。

日本の与野党も、互いに相手を思いやるとみせかけながら、馴れ合いに陥っている中途半端な「面子」をかなぐり捨てて、まともな政策論争を徹底的に戦わせた上で、選挙で真っ向勝負する体制をはやく築くべきです。

マスコミや労組なども変に野党のダブルスタンダードを認めるようなことはせず、面子を潰すくらいのことをして、速やかに野党がまともになるようにすべきです。マスコミなどが、野党を後押しするので、野党の「面子」は与党の「面子」よりも始末の悪いものになっているのは確かなようです。

そうして、支那式面子は、自分の面子だけ考えるので、日本の野党よりさらに始末の悪いものになっているようです。

いずれにせよ、日本の与野党も、支那も面子を過度に重要視するという態度を改めなければ、まともにはなれません。

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2018年8月10日金曜日

末期症状の中国共産党 米学者「崩壊に備えよう」―【私の論評】東トルキスタン、チベット、内蒙古、満州、台湾で支那を包囲し二度と悪さをできないようにせよ(゚д゚)!

末期症状の中国共産党 米学者「崩壊に備えよう」

米学者のピーター・マティス氏は外交専門誌ナショナル・インタレストに寄稿し、
米国などが中国共産党政権の崩壊に備えようと提案した

米シンクタンク、ジェームズタウン財団研究員のピーター・マティス氏は8月、外交専門誌『ナショナル・インタレスト』に寄稿し、中国共産党政権が間もなく崩壊し、米政府はこれに備えて対策を練るべきだとの見解を示した。

マティス氏は2015年にも同誌で、共産党政権が崩壊後の米政府の対応について記事を発表していた。

同氏はこの度の記事で、15年1月29日米紙ウォールストリート・ジャーナルに発表された『中国共産党のたそがれ(The Twilight of China’s Communist Party)』の主張を引用した。同文章の執筆者はアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)学者のマイケル・オースリン氏だ。

マイケル・オースリン氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

オースリン氏によると、ワシントンのある私的晩餐(さん)会で、ある中国問題専門家が「崩壊の具体的な日程は、はっきり分からないが中国共産党はすでに末期症状に陥った」と発言し、中国をよく知る米政府高官や中国問題専門家の多くがこれに賛成していたという。

この見方を引用してマティス氏は、欧米政府や有識者が、中国の権力者とのパイプ作るよりも、共産党政権に排除された中国国民と新たな関係を築くべきだと提言した。

また、同氏は、1989年の「六四天安門事件」の再来を防ぐために「米政府が行動すべき」と述べた。「共産党はまだ数年維持されるかもしれないが、西側諸国は、正義の側に立つべきだ」

マティス氏は、中国国内での事態急変に備えて、米政府に対して6つの提言を行った。
1.中国共産党と対立する団体を把握すべきだ。共産党擁護の団体とそうでない団体をしっかり区別する 
2.米政府は、中国共産党の指導者(および親族)のデータ(海外資産、電話番号などの連絡方法)を収集・更新すべきだ。政権が崩壊に瀕した場合、高官らが第一に考えるのは党の安全ではなく、自身と家族の安全だ。体制内の幹部が海外脱出した場合、国内の一人または数人が局面を左右することになる。このようなキーマンと即座に連絡が取れるよう、彼らの米国内での交友関係をしっかり把握する必要がある 
3.中国軍の指揮部内部および情報機関に関する情報を掌握する。これは国民の抗争が起きた場合、政権崩壊の臨界点に達しているかを判断するための情報を入手するためだ。軍隊や国家安全部門は党の弾圧指令に従わなかった場合、この意思決定を下す人物を特定する必要がある 
4.国民の抗争がエスカレートしたとき、事態の蔓延(まんえん)を防ぐために、地方と中央はどのように協同するのか、各レベルで決断を下す幹部を特定する必要がある 
5.万が一、中国当局が国際社会との繋がりを断った場合、米政府は中国国民と情報を交換する方法を確保する必要がある。中国ではインターネットが厳しく封鎖されているため、この場合、ラジオ放送が有効な手段になる 
6.中国国内で事態が急変する場合に備えての情報収集が必要だ。新たな情報部門の立ち上げが必要。

マティス氏は中国国内の動向を把握するために米政府に協力する用意があるとも述べた。

評論家:共産党が恐れているのは「米政府と中国国民」

大紀元のコメンテーター夏小強氏は共産党の崩壊を世界は真剣に考え始めたと指摘し、「中国共産党が最も恐れているものは2つある。一つは米政府。もう一つは中国国民」と述べた。

これまで、中国当局は経済成長を政権維持の根拠にしている。しかし、今年に入ってから、トランプ米政権が厳しい対中貿易制裁を次々と打ち出し、中国経済の息の根を止める勢いだ。「経済成長」はもはや絶望的だ。

中国共産党政権の外交政策は、米国を中心にしたものだ。共産党政権が最も危惧しているのは米国からの圧力だと、夏氏は分析する。

一方、中国の政治情勢が大きく変わっても、中国の将来を決めるのは中国の国民だ。したがって、欧米諸国の政府が中国国民をバックアップすれば、共産党を排除することができると同氏はみている。

「米中貿易戦による外的要因と、共産党に抗争する国民の急増などの内的要因によって、中国社会は近い将来、大きな変革が訪れるだろう」

【私の論評】東トルキスタン、チベット、内蒙古、満州、台湾で支那を包囲し二度と悪さをできないようにせよ(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事では、中国とか国民とひとくくりにしていますが、そもそもこれが大きな間違いです。現在の中華人民共和国の版図は、もともとはいくつかの国からなっており、それらを侵略して中華人民共和国に組み入れたのが現在の中国です。

これについては、このブログでも何度か掲載してきました。その記事の代表的なものの、リンクを以下に掲載します。
「尖閣諸島を手放せ」という人が知らない現代中国の「侵略の歴史」―【私の論評】尖閣を中国に渡せば、勢いづき日本侵攻の足がかりを提供するだけ(゚д゚)!
 

この記事では、中国(支那)の侵略の歴史を簡単に掲載しました。現在の中華人民共和国の版図とされるところは、第二次世界大戦後に支那という国が周りの国々に侵略してできあがったものです。

どのような国々かといえば、東トルキスタン(ウイグル)、チベット、南モンゴル(内蒙古)、満州という国々です。

上の記事では、中国、中国の国民として、ひとまとめにしていますが、中国共産党が崩壊すれば、当然のことながら、中華人民共和国などという国は分解して、元々の独立国だった周辺の国々は、それぞれの国民に変換し、これらの国々は各々国民が統治すべきです。

そのような動きはすでに存在します。

ちょうど1カ月ほど前、ドイツ・ミュンヘンに本拠地を置く、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」の総裁を務めるドルクン・エイサ氏のご母堂が逝去されました。つつしんでご冥福をお祈りさせていただきます。

ドルクン・エイサ氏

ドルクン氏がウイグルを1994年に国を出て亡命した後、一度も会うことなく、77歳で再教育施設に収容されたままで亡くなられました。それから1カ月たたないうち、彼の姿は米国ワシントンにありました。

「共産主義の犠牲者追悼財団」という米国の団体がドルクン氏を招いたのです。ワシントン滞在中の間、彼は各所での演説や米国務省、連邦議会議員ら多くの人々との面会を精力的にこなしました。

ワシントン滞在中のドルクン氏は、米国でテッド・クルーズ上院議員と会談しました。クルーズ氏といえば、2016年の大統領選に一度は出馬表明した共和党の大物議員です。福音主義の牧師だった父の影響で敬虔(けいけん)なクリスチャンとしても知られます。

その翌日、日本のNHKが、早朝枠ではありましたが、ある珍しいニュースを伝えました。その映像では、マイク・ペンス副大統領が次のような演説をしていました。
北京(中国当局)は数十万、あるいは数百万とみられるウイグル人ムスリムを、再教育施設に収容し、政治教育を強いている。宗教的な信条が脅かされている。
マイク・ペンス副大統領

演説は「信教の自由」をテーマとした会合でのものでしたが、ペンス氏も、クルーズ氏と同様にキリスト教色の強い保守的な政治家です。そのペンス氏らが、中国政府が「テロ対策」を口実にウイグル人を弾圧し、大半がイスラム教徒である彼、彼女らの信仰を抑圧していることを激しく批判したのです。

ブッシュ政権時代、「テロとの戦い」をうたってアフガニスタンやイラクに攻撃を開始した際、米国は、中国に戦線を邪魔させないための取引として、北京の言いなりにウイグル人活動家を「テロリスト」と認定しました。その象徴的な1人がドルクン氏であり、そのため、彼は15年まで米国入国を許されませんでした。

今回の打って変わった米政界のドルクン氏厚遇。その裏にあるのは、やはり北京との取引です。かつて北京との宥和のために使ったウイグル問題を、今回は「貿易戦争」との合わせ技で北京を締め上げる最強カードとして切っているのです。

これは、ウィグル問題ではオバマ政権とはうって変わった措置です。現在では、ウイグル問題を米国のトップレベル、しかもキリスト教色の強いリーダーらがはっきりと口にして中国政府を批判し、その様子を世界が見ているのです。

このようなことは、ウイグルに限らず、チベット、南モンゴル、満州でもおこるでしょう。米国はこれらも北京を締め上げるカードとして用いるでしょう。そうして、未だ中国に侵略されていない台湾もカードとして用いるのは必定です。

日本も、台湾だけでなく、今から、各国の国民、特にその代表になりそうな人物や、それに近くなると予想される人物にはコンタクトをとっておき、いざ支那が崩壊しそうになったり、他国の維持がこんなになった場合には、これらとすぐに提携して、経済援助や軍事援助ができる体制を整えておくべきです。

目指すべきは、これらの国々に経済的にも軍事的にも強くなってもらい、支那をこれらの国々で包囲し、軍事的脅威を与え、支那の海洋進出を断念させることです。

日本は、米国とも協力しながら、この線で支那を徹底的に追い込むべきです。支那が体制を変えて、民主化、政治と経済の分離、法治国家をするというのなら、アジアの新たな仲間として、他のアジアの諸国とともに新生支那を迎え入れるべきです。

しかし、支那が現在の体制をさらに引き継ぐというのなら、日米と周辺諸国とが協力しつつありとあらゆる手を使い徹底的に追い込み、経済を徹底的に弱体化させ、二度と周辺諸国などに侵略しようにもできないくらいに弱体化すべきです。

その結果支那は図体がある程度大きいだけの、アジアの凡庸な独裁国家に成り果てることになります。それは、周辺諸国や南シナ海、尖閣諸島付近で悪さをした支那の自業自得というものです。世界の国々を舐めた、結果です。

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2017年3月16日木曜日

【突破する日本】「森友学園国会」の様相…外交・安保危機放置で民進支持率1%アップのみ―【私の論評】籠池サタン化は支那のやり口と同じ(゚д゚)!

【突破する日本】「森友学園国会」の様相…外交・安保危機放置で民進支持率1%アップのみ

参院予算委員会で、民進党の舟山康江氏の質問に答え、前日の答弁を
撤回、謝罪する稲田朋美防衛相=14日午後、国会・参院第1委員会室
 国会が迷走している。今週も審議は、学校法人「森友学園」(大阪市)の問題で一色だ。

 北朝鮮のミサイル発射による脅威は「新たな段階」(安倍晋三首相)に達している。韓国は朴槿恵(パク・クネ)大統領が罷免され、親北朝鮮で「反米・反日色」の強い政権が誕生する可能性が高い。中国も沖縄県・尖閣諸島への攻勢を強めている。わが国を取り巻く安全保障環境の変化への対応など、どこ吹く風だ。

 「森友学園国会」とでも呼ぶべき様相を呈している。退任の意向を示している学園の籠池(かごいけ)泰典理事長ではないが、「他に重要な問題がないのか」と言いたい。

 当初は、同学園の国有地取得に政治家の関与があったのではないか-との疑惑が問題とされたが、次第に脱線気味になっている。

 野党は、稲田朋美防衛相に狙いを定め、籠池氏と付き合いがあったのかを問題にしている。「弁護士時代に訴訟代理人を務めたのか」「出廷したのか」「顧問弁護士だったのか」などと追及している。外交・安全保障の「今そこにある危機」を目の前にして、私にはどうでもよく感じる。

森友学園の籠池(かごいけ)泰典理事長
 訴訟代理人を務めることと、関係の親しさは別問題だ。稲田氏は「失礼なことをされて10年前に関係を断った」と言っている。仮に、親しくしていたとしても何が問題なのか。

 野党は、稲田氏が出廷していたことを示す資料があったとして、「国会での虚偽答弁が明らかになった」「辞任しろ」と騒いでいるが、それもどうでもいい。籠池氏との付き合いで不愉快なことがあり、過去を忘れようとしていたのだろう。

 稲田氏が、森友学園の国有地取得に関与したのなら大問題であり、追及すべきだが、籠池氏との付き合いなど、どうでもいいことだ。

 森友学園の不正が次々に明らかになっている。その疑惑の存在と、特別の関係があるとの「負のイメージ」を稲田氏や安倍首相に与えたいのだろう。国民の気持ちを離反させ、あわよくば倒閣につながればと考えているに違いない。

 メディアは先週、森友学園問題を盛んに取り上げたが、内閣支持率はそれほど落ちていない。安倍政権に厳しい朝日新聞が先週末に行った世論調査でも、支持率は1カ月前と比較して52%から49%に落ちたに過ぎない。不支持も25%から28%と微増だ。このため、調査結果を報じた朝日新聞14日朝刊には、支持率を見出しにさえしていない。

 政党支持率も、自民党は37%で変わらず、森友学園問題で安倍首相らを追及してきた民進党は7%から8%に上がったが、誤差の範囲内ではないか。

 野党は勢い込んで安倍首相や稲田氏を追及するが、本来審議すべき問題を審議せず、空費している。予算も成立する。これでは国会は不要だ。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ)

【私の論評】籠池サタン化は支那のやり口と同じ(゚д゚)!

現在の森友問題を眺めていると、マスコミや民進党などの野党は、森友学園の籠池氏をサタン化しているとしか思えません。

森友学園問題の論者やメディアの反応をみてると、普段は「真実に基づかない論議や反知性主義」が問題だなどと安倍政権を批判しないながら、自分自身がこと森友学園問題に関しては、「真実に基づかない論議や反知性主義」そのものに陥ってということに気づいていないようです。

マイノリティや弱者保護を語ってた人たちが、単なる噂をベースに園児やその保護者などはまったくおかまいなしで幼稚園叩きに走っているようにみえてなりません。

参院予算委員会のメンバーを前に設立の経緯を説明する
籠池泰典氏(右から2人目の後ろ向きの人物)
普段は「正義」「倫理」「公共哲学」などといっているにもかかわらず、マイノリティーの幼稚園に通う人達など無視した悪質な噂を拡散したり、中には「いま残ってるなら相当な覚悟があるから叩いてあたりまえ」とでも考えているのか、それこそ普段は、自己責任論を批判しているのにもかかわらず、自己責任的に園児やその保護者に対して批判を展開する酷い論者かなり存在しています。

このように、いわゆる「森友学園問題」では、政治に関する好き嫌いやイデオロギーが、メディアや一部の論者を通して、凶暴化し偏りを強めていく様子が手に取るように理解できます。本人たちは「倫理」「公共」「正義」に貢献していると思い込んでるのでこの種の批判は目に入らないようです。本人たちにとっては、自分たちの意見はすべて正義なのです。まさに、自分たちはサタンを退ける正義の味方なのです。

そうして、話しがくるくる入れ替わって、「籠池氏と1ミリでも関わりを持てば、(握手、群衆の中での挨拶含む)悪」とでもいわんばかりの雰囲気が醸成され、マスコミがこれに全力で傾斜していて、危険きわまりない状況になっています。

籠池氏が特異な思想の持ち主であるかもしれないのですが、彼とてサタンではないはずです。彼と親交があったこと自体を問題視するのは異常です。違法な行為があったとしたら罰すれば良いですが、彼をサタン化しサタンが世界を操っているように印象操作をするのは明らかな間違いです。

以下は、毎日新聞の記事()に掲載されていたチャートです。


このチャートをみると、森友学園という一学校法人の篭池理事長という大悪魔ために無償で、国、大阪府、財務省、国交省、政治家がすべて便宜をはかるという「サタンのために世界はまわる」という内容になっています。そうして、これを「疑惑」だと本気で思い込む人が多いようです。

現状は本当に報道による情報操作、印象操作がとんでもなく酷い状況になっています。 このような状況が90年代以前に起きていたとしたら、とてつもない状況になっていたかもしれません。現在では、ネットで情報収集できるので簡単には操作されることはありません。いわゆる慰安婦問題や、南京大量虐殺事件も90年代に日本国内でこのように印象操作、情報操作が繰り返され醸成されていったのでしょう。

このやり口は、現在の支那でも行われています。それについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「日本は核武装を狙っている」 中国が進める日本悪魔化計画―【私の論評】米国の中国対応の鈍さ!本当は20年以上前にこのようなことを言わなければならなかった(゚д゚)!

悪魔といってもいろいろあるが、中国の日本悪魔化計画の悪魔はどんなものか?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では『100年のマラソン=アメリカに替わりグローバル超大国になろうとする中国の秘密戦略』の著者である、マイケル・ピルズベリー氏よる、中国のアメリカ凌駕の長期戦略の重要部分が「現在の日本は戦前の軍国主義の復活を真剣に意図する危険な存在だ」とする「日本悪魔化」工作なのだと明言していることを掲載しました。

氏によれば日本悪魔化計画は、日本の悪魔イメージを国際的さらには日本国内にも投射して日本を衰退させ、日米同盟やアメリカ自体までの骨抜きにつなげる一方、「軍国主義の日本との闘争」を中国共産党の一党独裁永遠統治の正当性ともする狙いだそうです。

 日本悪魔化計画の推進者習近平
これは逆の側面からみれば、習氏にとって日本がいま平和、民主のままで国際的な影響力を強めれば、共産党統治の正当性を失いかねないということを意味しています。さらには中国の最大脅威であるアメリカのパワーをアジアで支えるのはやはり日本そして日米同盟であり、その両者が強くなることは中国の対外戦略全体を圧することにもなります。だから習氏はいまの日本をいかにも恐れるような異様な工作を進めるのでしょう。

森友学園の問題は、現在のところ、このような中国の戦略から比べれば、取るに足りない小さなことです。しかし、本質は、変わりません。森友学園問題も、結局のところ、籠池氏をサタンに仕立てて、それに交わる人間を何の理屈もなく邪悪な者に仕立てるという、民進党などの野党や、マスコミによる異様な工作としか言いようがありません。

そうして、サタンと交わったとされる人物もいずれサタン化していこうとの目論見なのでしょう。これがネットが無い時代だったらと思うと背筋がぞっとします。ネットがある今でさえテレビしか観ないような人たちは簡単に誘導されてしまいます。今の狂った状況は恐ろしいです。

本日も不可思議なニュースが巷を賑わせています。
籠池氏、調査に「首相から100万円」 官房長官は否定(朝日新聞デジタル)
この記事も本当に不思議です。安倍首相は、事実は否定していますし、籠池氏に物証がないようです。しかし仮に首相夫人が自分の財布から寄付して何が問題なのでしょうか。これが問題だとすれば、その理由は何なのでしょう。理由は籠池氏がサタンだから、悪魔と関係を持った首相夫人とは、悪ということでしょうか? 

これは、もはや許認可や国有地値引きに関係はありません。すでに反知性的な話題としかいいようがありません。

籠池氏と会見の騒動でついに引き出された「安倍総理からの献金」という超絶ワードを聞き、アベノセイダーズの脳内から凄まじい量のアドレナリンが分泌されている様子がSNSのタイムラインからもうかがえます。きっと彼らは今すごい幸福と興奮のエクスタシーに包まれているのでしょう。冷水をぶちかけられる前に、少しだけほっといてあげたほうがいいのかもしれません。

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2017年3月3日金曜日

今年度のスクランブル、1000回超えて過去最多に 河野克俊統幕長「中国が非常に活発」―【私の論評】支那は未だ航空兵力で日本を凌駕できていない(゚д゚)!


緊急発進のため、民間機の間を縫うように離陸する
航空自衛隊のF15戦闘機=2014年12月、那覇空港
 防衛省の河野克俊統合幕僚長は2日の記者会見で、日本領空に接近した外国軍機などに航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)した回数が今年度はすでに計1千回を超え、通年で過去最多を更新したことを明らかにした。これまでは昭和59(1984)年度の計944回が最多だった。背景について河野氏は「中国の活動が非常に活発化し、活動範囲も広がっていることが主な原因だ」と述べた。

防衛省によると、領空侵犯はなかったが、今年度のスクランブルは統幕が詳細を公表している第3四半期まで(昨年4~12月)で計883回(前年度同期比316回増)に達している。国別では中国が644回で全体の約73%を占め、ロシアの231回が続いた。

これまで最多だった昭和59年度は米ソ冷戦期で、ソ連機に対するスクランブルが大半を占めた。近年は積極的な海洋進出を背景とした中国機が急増し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の空域に接近する中国機も多いという。元空自幹部は「中国は尖閣の実効支配に向け、領空侵犯を狙っている。増加傾向は続くはずで、日本も数の優位を確保すべきだ」と指摘する。

通年のスクランブル回数は4月に公表される。今年に入ってからは1月9日に中国空軍のH6爆撃機など計8機が対馬海峡の上空を往復。同月24日にはロシア軍のTU95爆撃機2機が日本を周回飛行するなどし、いずれも空自機がスクランブルを行った。全体の傾向として中国は戦闘機が、ロシアは情報収集機が多い。

【私の論評】支那は未だ航空兵力で日本を凌駕できていない(゚д゚)!

そもそも中国機やロシア機は、何を目的に日本の防空識別圏へ進入してくるのでしょうか。理由はいくつか考えられます。

まずは、政治的な目的です。2016年6月、東シナ海において中国軍戦闘機(恐らくSu-30MK2とみられる)が防空識別圏へ進入し、航空自衛隊のF-15Jと格闘戦へ入りかねない状態になったことが報道されました。また2012年には中国国家海洋局の小型機Y-12が、尖閣諸島付近で領空侵犯する事件も発生しています。これらは日本に対する圧力を狙ったものだといえます。

中国のSu-30MK2
ただ戦闘機や小型機に対してスクランブルすることは、実はあまり多くなく、爆撃機か情報収集機がその大多数を占めます。

爆撃機は訓練目的の場合が多く、昨年11月25日における太平洋上での支那のH-6Kの飛行も、射程2500kmのK/AKD-20らしき巡航ミサイルを搭載しており、グァムを標的にした訓練を実施したのではないかとされています。またK/AKD-20を搭載している姿をあえて航空自衛隊に見せることで、対米圧力を狙った政治的理由も兼ねていることが考えられます。

K/AKD-20sH-6k爆撃機
情報収集機の目的は、有事のための備えです。現代戦は「電波の戦い」であり、レーダーや通信ネットワークなどを活用し、同時に相手の電波を妨害する必要があります。

情報収集機は、あえて航空自衛隊機をスクランブルさせることで自衛隊側にレーダーや通信を使用させ、その電波を受信、解析する「信号諜報(シギント)」を行っているのです。Tu-154MやY-8CBは電波を逆探知するアンテナを多数搭載していることから、機体各部にアンテナをカバーする「こぶ」が多数あります。

こうした中国機やロシア機の飛行は、日本の主権が及ぶ領域である「領空」への侵入さえ行わなければすべて合法です。防空識別圏の境界とは、領空侵犯を未然に防ぐために独自に設定された、国際法上なんの法的根拠もない単なる「線」にすぎません。

したがって、たとえ防空識別圏の内側といえど、公海上空はどの国の主権も及ばない領域ですから、他国機の飛行を妨げることはできません。

また逆に、自衛隊もYS-11EB、EP-3などの情報収集機を保有しており、他国へ接近する信号諜報を実施しています。実際、過去には北朝鮮によって「日本の情報収集機が領空を0.001mmでも侵犯した場合は撃墜する」という声明が出されたことがありました。

とはいいながらも、支那のやり方は非常にまずいこともあります。それについては、軍事評論家の井上和彦氏が以下の動画で説明しています。



近年のスクランブル発進の急増は、中国の著しい軍拡や、かつて低迷していたロシア軍の復興によって、東アジア情勢が緊迫化しつつある証左です。今後もスクランブル発進の回数は高い水準を維持し続けると推測されます。

戦闘機の飛行時間は有限であり、無制限に飛ばすことはできません。その限られた中で訓練のための飛行時間も確保しなくてはならず、航空自衛隊、ひいては日本の防衛にとって、当分は厳しい状況が続くことになるでしょう。

ただし、戦闘機のパイロットの飛行時間は日本の自衛隊のパイロットよりもはるかに長いです。飛行時間が長いということは、良く訓練されているいることを意味します。これについては、以前このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国戦闘機の女性パイロット、「金のクジャク」が事故死 「殲10」墜落相次ぐ「女性の理想像」称賛も、過度な訓練強化が要因か―【私の論評】事故の背景には、人為的構造的なものがあり早期解決は不可能(゚д゚)!
生前の余旭大尉
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から一部を引用します。

"

保有戦闘機の数を比較すると以下のようになります。

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            日本 ・・・・・  360機
            中国 ・・・・・ 2570機


出展 こんなに強い自衛隊 著者: 井上和彦
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確かに保有台数では比較になりません。中国は日本の7倍もの戦闘機を持っています。しかし、戦闘機の質を見ると中国の戦闘機はかってソ連が開発した「ミグ19」ないし「ミグ21」の改良型ばかりであり、もはや骨董品級の代物なのです。

これに対して航空自衛隊は、F15(改良型)などの近代的戦闘機をずらりと揃えているのです。そうして近々F35 を導入する予定もあります。

戦闘機の優位性は、こうしたハード面だけでは決まりません。とくにこうしたハイテク戦闘機の場合、いかに機を使いこなせるかにかかっています。その尺度となるのは、飛行時間なのです。これについては、日本と中国の間には決定的な差があります。

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        ≪飛行時間≫
         航空自衛隊 ・・・・・ 年間最低150時間
         中国空軍  ・・・・・ 年間平均 25時間


ただし、最新鋭スホーイ27の部隊でもやっと年間100間程度と推測


出展 こんなに強い自衛隊 著者: 井上和彦
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さらに中国海軍は、慢性的な部品の欠乏という問題を抱えていて、飛べない戦闘機が多いのです。中国のスホーイ戦闘機の稼働率は60%といわれています。これに対して日本のF15戦闘機は、故障しても翌朝には飛び立てる状況になっており、その稼働率は90%です。
ただし、この60%という数字もあてにはなりません。私は以前軍事専門家から中国の航空機の全体の稼働率は20%以下という驚くべき数字を聞いたことがあります。中国の戦闘機のエンジンは外国製が多いということや技術水準が低いも考えると、確かに慢性的な部品不足に陥るのも無理のないことであり、この20%という数字もあながち全く根拠のない出鱈目とはいえないと思います。

飛行時間が、航空自衛隊のほうが中国よりも6倍あるのですから、稼働率も航空自衛隊よりも中国はかなり低いとみて間違いないです。スホーイ27の稼働率は中国でも例外的なのでしょう。

さらに、中国空軍の極端に低い年間飛行時間は、やはり戦闘機の稼働率が低すぎるため、十分に訓練できないという事情があるのではないかと考えられます。そうでないと、辻褄が全くあいません。
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この記事では、支那の航空機の稼働率が20%であり、戦力外の航空機を除くと常時飛行させることができる航空機の数を計算した結果も掲載しました。その部分を以下に掲載します。
(戦力外の戦闘機は外してさらに)保有していても稼動しないのは飛べないので、存在しないのと同じなので除外します。そうすると、航空自衛隊の稼働率90%、従って実数は315機です。中国空軍の稼働率推定20%、従って実数は50機です。
このあたりの状況は、あまり報道されていないので、多くの人が知らないと思います。はっきりいえば、支那からすれば、日本の領空近くを飛行するというのは、まさに命がけなのです。しかし、現在はこの状況ですが、10年20年とたつうちに今のままでは中国に逆転される可能性もなきにしもあらずです。これも真実です。

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2017年2月22日水曜日

【正論】自ら首絞めた北の正男氏暗殺 中国と関係悪化、国際的孤立が深化した 東京基督教大学教授・西岡力―【私の論評】日本は正男殺害に関心を奪われ、重要な問題をなおざりにしている(゚д゚)!


西岡力氏  写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 北朝鮮の独裁者・金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男氏が暗殺された。捜査にあたっているマレーシア警察はインドネシア国籍とベトナム国籍の2人の女、リ・ジョンチョルという北朝鮮国籍の男を容疑者として逮捕し、事件直後に出国した北朝鮮国籍の4人の男を指名手配した。

 これまでも北朝鮮は多くのテロを行ってきた。今回のテロと比較すると、共通点は「国家テロ」を行いながら、それを隠すために外国人が行ったと偽装することだ。特異な点はあまりに拙速でミスが多いということだ。以下、具体的にそのことを論じ、最後にこのテロが意味するものを考える。

≪金正日が下した工作方針≫

 金正日は1974年に金日成から2代目に指名された直後、党の組織指導部に検閲部門を発足させた。党、政府、軍の幹部らをつるし上げて忠誠を誓わせ、最後に予算と人材が最優先で回されていた党の工作機関の検閲を行った。

 工作機関の老幹部を容赦なく批判し、これまでの工作の成果はゼロだと結論づけた後で76年に新しい工作方針を下達した。そのなかに「工作員の現地化を徹底的に行え。そのために現地人の教官を拉致せよ」という命令が含まれていた。この命令の直後の77年と78年に世界中で拉致が多発する。

金正日
 日本でも政府認定17人のうち13人がこの2年間に拉致された。「工作員の現地化」とは工作員を外国人に偽装することだ。それには2つの方法があった。第1が北朝鮮工作員に現地化教育を授けるケースだ。大韓航空機爆破テロの実行犯である金賢姫は田口八重子さんから日本人化教育を受け、マカオから拉致された中国人女性から中国人化教育を受けていた。

 第2は外国人を洗脳して工作員として使うというもので、実は横田めぐみさん、田口さんらは当初、工作員になるための教育を受けさせられた。ところが、同じ教育を受けていたレバノンの拉致被害者が海外で活動中に逃走したため計画は頓挫し、彼女らは北朝鮮工作員の現地化のための教官にさせられた。一方、よど号ハイジャック犯とその妻らは完全に洗脳され、朝鮮労働党の下部機関である「自主革命党」を結成して日本人拉致や自衛隊工作などを行った。

≪洗脳教育とは違った「手口」≫

 現地化にはテロなど国家犯罪を行う際、北朝鮮の犯行であることを隠すという目的があった。今回の暗殺テロもベトナム人とインドネシア人が実行犯として使われた。これも外国人が犯人であるように偽装するという点で、これまでのテロと共通している。

ただし、外国人を工作員として使う場合、これまでは徹底した洗脳教育を実施していたが、今回はテレビのいたずら番組の撮影などとだまして実行犯に仕立てた。これが大きな違いだ。

 監視カメラが多数設置されている空港では金正男氏が警戒を緩め、外国人記者らをすぐ近くまで接近させているという事実に注目して、外国人をだましてテロに使うという「新しい手口」を考えたのではないだろうか。素人女性を数日間、訓練しただけで殺人を成功させたテロはある意味、見事だった。逮捕されたのが女性2人だけだったら、北朝鮮とは関係ないという主張がより説得力を持ち、その意味で危なかった。

≪独裁者の拙速なミスを突け≫
 しかし、今回のテロの特徴は、これまでのテロと異なり、あまりにも拙速でミスが多いということだ。4人の犯人は犯行直後、出国している。それは計画通りだろう。しかし、実行犯をリクルートしたとも言われているリ・ジョンチョルは、家族と住むマレーシア国内の自宅に帰ったため、マレーシア警察に逮捕された。これが分からない。なぜ、犯行直後に4人と一緒に出国しなかったのか。なぜ、警察が来たとき自殺を図らなかったのか。

察署へ連行される北朝鮮籍のリ・ジョンチョル容疑者
 また、4人の犯人も実行犯の女と一緒に空港で予行演習をしているところを、監視カメラで撮影されている。そのため、すぐ氏名などが特定され、顔写真付きで指名手配された。なぜそのような証拠を残したのか。

 この拙速さの背景について論じよう。2011年12月、金正日が死亡したとき、その葬儀の日に合わせて私たちは東京で「金正日による犠牲者に思いを寄せる集会」を開いた。金正日によって犠牲になった多くの人々を悼むべきだという趣旨だった。そこで北朝鮮軍人出身の金聖●・自由北朝鮮放送代表はこう語った。「金正日が築き上げた個人独裁システムは強固だから、金正恩政権はすぐに崩壊することはない。しかし、20代の若造が全てのことを決裁する独裁者の地位に就いたのだから、必ずミスをする。そのミスをいかにうまく利用するかが、拉致被害者救出運動の鍵を握るだろう」

 まさにその通りのことが今回起きた。このテロの結果、中国との関係悪化や、国際的孤立が深化し、金正恩政権は大きなダメージを受けるだろう。それを賢く利用して拉致問題解決に結びつけるために皆で知恵を絞るべきときだ。(東京基督教大学教授・西岡力 にしおかつとむ)

●=王へんに文

【私の論評】日本は正男殺害に関心を奪われ、重要な問題をなおざりにしている(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事で西岡力氏が主張するように、金正恩はミスをおかしたのは間違いないです。今回の殺害がどのようなブロセスで誰によるものであったとしても、結局のところその責任は金正恩にあります。

韓国政府によれば、金正恩氏は2011年末に政権を継承して以降、100人以上の党高級幹部を処刑してきました。最近では、処刑の実行役だった金元弘国家安全保衛相も粛清したとされています。

韓国国情院は2月15日の国会で、正恩氏が異母兄の正男氏を嫌い、「金正男は嫌いだ。やってしまえ」と語ったと説明しました。

しかし、正男暗殺指令がスタンディング・オーダーだったとしても、北内部で、今回の殺害に関してどこまで合理的で綿密な議論がされたのか怪しいです。おそらく、関係者はとにかく正恩が恐ろしいから、ろくな検討もなしに、暗殺に走った可能性が大きいです。そ金正男氏をかついだ亡命政府樹立のうわさがありましたが、これについても北朝鮮が慎重に真偽を確かめなかった可能性が高いです。

北朝鮮には主な暗殺機関だけで、偵察総局、統一戦線部、国家安全保衛省の3部署があります。このうち、統一戦線部は部長が金養建氏から金英哲氏に替わったし、国家安全保衛省は最近、国務委員会直属の「部」から、他の政府機関と同等の「省」に格下げになったうえ、組織トップの金元弘氏が粛清の憂き目にあっています。

金元弘
今回の殺害には、これらのそれぞれが組織の生き残りをかけて金正恩への忠誠競争を繰り広げた可能性もあります。

結局、恐怖支配のなかで、ろくな準備もなく、子供だましのような犯行に及んだのが今回の金正男氏殺害事件だったのでしょう。

国情院によれば、正恩氏は自らの身の危険を案じ、夜もよく眠れず、酒におぼれて暴れることもたびたびだといいます。正男氏殺害事件から2日後、平壌で開かれた金総書記の生誕75周年を記念する報告大会に出席した正恩氏は終始、怒気を含んだ恐ろしい表情に終始していました。

金総書記の生誕75周年を記念する報告大会に出席した正恩氏
追い詰められた金正恩氏と、それに従わざるを得ない北朝鮮が起こした悲劇が今回の事件とするならば、万全のようにも見える金正恩体制がいつの日か、突然崩れることも十分ありうることでしょう。

しかし、それはあくまで金正恩体制の崩壊ということになるかもしれません。なぜなら、約20年前、食料供給体制が崩壊して餓死者が相次いだ時代でさえ、その支配体制は揺るがなかったからです。そもそも経済の不振が理由で国家が崩壊するというなら、アフリカの貧困国はとっくに崩壊して存在していないはずです。

「北朝鮮で軍事クーデターが起きて、金正恩政権が倒れるのでは」と予測する人もいるが、その可能性は低い。実は、北朝鮮軍には党に逆らわないための安全装置が付いているのです。

北朝鮮人民軍の組織図
それが「政治委員」による二元指揮制度、2つの命令系統の存在です。一般の軍の将校のほかに、党から派遣された政治委員が各部隊に配置され、軍の将校のみならず、政治委員が命令書にサインしない限り、部隊を動かせないシステムになっているのです(図参照)。

これは北朝鮮に限らず、旧ソ連や中国など革命で政権を奪取した国の軍隊にはよく見られるクーデター防止システムであり、北朝鮮では朝鮮戦争後に導入され、組織内で粛清を重ねるたびにその権力を増してきました。

たとえクーデターで金政権が倒れたとしても、新たな政権が北朝鮮に誕生するだけで、北朝鮮という国家そのものが消滅することはなかなかありえないかもしれません。

そもそも国家は、戦争以外のどんな状況で“崩壊”するのでしょうか。

経済と国家の安定性の関係については、研究者の間でも明確な答えは出ていません。「産業化で急速に経済発展した国では、政権が倒れやすい傾向があった」ということぐらいです。あくまでも「傾向」です。

過去には、目ぼしい産業がなかった国で工業化が進むと、労働人口が農村から都市周辺に大量に移動し、人々の教育水準も上がる。それによって従来の統治体制がうまく機能しなくなり、デモやクーデターが発生して政権の崩壊に至るというパターンが多くみられました。しかし、インドや中国を見れば、経済発展が政権崩壊に直結するわけではないことは明らかです。

「経済が発展すると民主化が進む」と主張する者もいますが、これとて現実には双方が比例関係にあるわけでは決してありません。シンガポールやカタール、UAE、クウェートなど1人当たりGDPが日本より高い国でも、政治制度は必ずしも民主的ではないし、10年以降の「アラブの春」による動乱で民主化したといえる国は、チュニジアのみです。

このように、経済発展の程度と国家の安定性の間には、さしたる因果関係が見当たらないのです。

いずれにせよ、利害関係が伴う運動家ならばいざ知らず、政治学の研究者の中で「北朝鮮という国家が近い将来、崩壊する」と真剣に考えている者は、そう多くはいません。日本としては当分の間、現体制が継続するという前提で対北朝鮮政策を考えなければなりません。

すると今、一番気になるのは、やはり北朝鮮の核兵器とミサイルの存在です。

北朝鮮の核開発は、03年に米朝関係が悪化し、米軍がイラクに侵攻した頃から加速し始めました。イラク戦争の帰結を目の当たりにし、米国が本気で侵攻してくる可能性を考えたことが、北朝鮮が核兵器開発に固執する要因の1つだと推測できます。

06年には核実験に成功したことが判明。その前後から、北朝鮮は核を手放すことを匂わす発言はほとんどしなくなりました。平和協定締結についても、核開発の放棄とリンクさせることは拒否し、「平和協定の締結が先、核の問題はその後」と主張しています。平和協定などなくとも、核兵器がある限り、米韓側からは攻めてくるまいと考えている節があります。

現在の北朝鮮にとって、核兵器とミサイルは自国の安全保障上、不可欠のものである。昨年1月の水爆実験後、韓国との南北共同の工業団地「開城工業地区」が封鎖されましたが、いかに厳しい経済制裁を科されても、北朝鮮がこれらを手放すことは、まず考えらません。国民の負担がいかに増えようとも、国家が消滅するよりはましだからです。

しかも北朝鮮には、アジアで最も良質といわれるウラン鉱脈が存在します。核開発に費用はかかりますが、今では外貨はそれほど必要としないでしょう。核実験はおよそ3年おきに行われています。

韓国と同様、北朝鮮もまた朝鮮半島全域を自国の領土と規定しています。北朝鮮側から見れば、韓国政府こそ消滅させるべき反乱者です。韓国も北朝鮮も互いに相手を国家として認めず、「いずれ叩き潰すべき獅子身中の虫」と捉えています。隣国どうしが対立し合う単純なイメージとは大きく異なります。

互いに相手を滅すべき存在と見なす両国の間には、常に戦争の危険性があります。南北どちらも「平和的統一」を唱えてはいるが、武力統一の可能性も排除していません。双方の違いは、「外国を交えず民族間で統一するのが正しい道筋」と主張する北朝鮮に対し、韓国側はできうる限り米国を巻き込もうとしていることです。

韓国と北朝鮮が開戦した場合、在韓米軍基地があるため、米国も戦争に巻き込まれる可能性が高いです。日本政府も支援を求められることになるかもしれません。この状況を北朝鮮側から見れば、日本も米国も韓国政府という傀儡政権を後押しする敵国です。そこで核兵器とミサイルの存在が問題になります。

16年1月の核実験が水爆によるものだったか否かについては疑問もありますが、否定する証拠もありません。北朝鮮が「水爆」と主張するのは、どちらかといえば自国民向けのプロパガンダと考えられますが、日米にとっては、仮にそれが原爆であったとしても、脅威であることに変わりはありません。

核兵器は威力が大きいため、精密に目標に誘導しなくとも、敵国の上空で爆発させるだけで、熱、風、放射線、電磁パルスによって、周辺に壊滅的な破壊をもたらします。ロケットで衛星を軌道に乗せる技術を持つ以上、北朝鮮の核兵器はすでに、日米に大きな被害をもたらす水準に達していると見なければなりません。

仮にミサイルに搭載した核爆弾が、40キロ以上の上空で爆発しても、周辺の電子機器は一切使用不能になり、付近を飛行中の航空機は全滅するともいわれます。地上でも信号機が動かなくなるなど大きな混乱が起きるでしょう。これを高高度電磁パルス攻撃といいます。

もちろん核兵器は最終兵器であって、北朝鮮もそう簡単には使わないでしょう。仮に米国に対して核兵器を使えば、核による報復を覚悟しなければなりません。しかし国家として滅亡寸前に追い込まれれば、使う可能性はあります。そうなると米国といえど、うかつには北朝鮮を攻撃できません。これが核兵器の抑止力です。

仮に米国が「自国を核攻撃される恐れがあるから、北朝鮮との戦争には介入できない」と考えたら、日米同盟は機能しなくなります。

そうした事態を防ぐためには、日本が北朝鮮のミサイルを迎撃する能力を備えたうえで、「北朝鮮から米国に向けたミサイルが発射されたら、日本政府は必ずその迎撃を命ずるだろう」と信じてもらうことが必要です。日本にとっては、当面米国からの信頼を確保し、日米同盟を確実に履行してもらうことが、自国の安全保障上、死活的な問題となります。

幸い、安倍政権による一連の安保関連法案の改正により、米国政府における日本の信頼度は高まっています。これらの改正は、対中国を考えても、中東のエネルギー安全保障を考えても、必須のものでした。むしろ、ここまで改正が遅れたことが自体が問題だと私は、思います。

そうして、敢えて批判を恐れずにいえば、拉致問題など本当に家族の方々には気の毒で、このようなことは言いたくはないのですが、拉致問題は日本が核武装をして、さらには日本が北朝鮮に対して拉致被害者救助のための部隊を送ることができるようになり、北朝鮮がそれに対してかなりの脅威を感じることでもなければ、なかなか解決できるものではないです。

このような本格的な議論が行われないことには、拉致被害者問題はなかなか解決しません。以下は、今日の北朝鮮の核武装を予言されていた、故中川一郎氏の講演会のGIF画像です。

故中川一郎氏による講演会での発言

日本では核武装の論議もしようせず、マスコミは以上で述べたような、深刻な問題があるにもかかわらず、そのようなことはそっちのけで、日々金正男氏殺害のニュースばかりながしています。

「ああかもしれない、こうかもしれない」程度のどうでも話を毎日流しています。しかし、そのような論議だけでは何も見えてきません。

やはり、北朝鮮の脅威と、拉致被害者問題解決のためにも、日本国内で核武装も含めたまともな議論と行動が必要です。

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2017年2月20日月曜日

正男氏毒殺…支那「政変」引き金 カード失った習氏激怒 河添恵子氏緊急リポート―【私の論評】正男氏殺害は、支那の火薬庫旧満州に油を注ぐか?

正男氏毒殺…支那「政変」引き金 カード失った習氏激怒 河添恵子氏緊急リポート 

習近平
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件は、女性2人と男性1人が逮捕された。犯行に致死性の高いVXガスが使用された可能性が浮上し、事件の背景に注目が集まっている。こうしたなか、正男氏を擁護してきた習近平国家主席率いる支那は不気味な沈黙を続けている。貴重なカードを奪われ、大打撃を受けた習氏が激怒しているとの情報と、背後にある共産党最高指導部内の激烈な権力闘争とは。ノンフィクション作家、河添恵子氏による緊急リポート。

 正男氏がとうとう暗殺された。反共産党系メディアなどによると、古くは2004年、正男氏がオーストリア訪問中に暗殺の危機にひんしたが、現地の情報機関が事前に察知して未遂に終わったという。10年には、支那で交通事故を偽装してひき殺す計画があり、12年には北京で北朝鮮工作員とみられる者に襲われたが、支那当局が防いだとされる。

 このように、金王朝の第2代最高指導者、金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男、正男氏の暗殺計画は十数年前から蠢(うごめ)いてきた。背景には、支那政府が抱き続ける野望と、熾烈化する権力闘争が見え隠れする。

 支那にとって、北朝鮮は建国以来「兄弟国」の位置付けにある。

 江沢民元国家主席が党総書記に就任した翌年の1990年3月、初めての外遊先は北朝鮮だった。その時、現在は全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員長の張徳江氏が通訳として同行している。


 胡錦濤前国家主席も就任翌年の2004年に正日氏と会談し、「中朝友好協力関係を高める」ことで一致。習氏も08年3月、国家副主席に就任して初めて訪問した外国が北朝鮮だった。

 そして、習政権が発足(12年に党総書記、13年に国家主席選出)して以来、“朝鮮半島の植民地化”への工作を強めてきた。

 それは現在の「チャイナセブン」(=支那共産党の最高指導部、中央政治局常務委員7人)の布陣からも明らかだ。

 習氏、李克強首相に続く序列3位は、前出の張氏だが、北朝鮮の金日成総合大学経済学部で2年間の留学経験があり、支那東北3省に多い朝鮮族を含む、“朝鮮半島のエキスパート”である。序列5位の劉雲山政治局常務委員と、序列7位の張高麗筆頭副首相を合わせた3人が、「北朝鮮との関係が密接」な江沢民派なのだ。


 歴代の支那政府が「兄弟国」の金王朝に配慮してきた目的は、属国化することにある。

 そのため、支那の改革開放政策を支持する正男氏を、正日氏の後継者候補と見据えて、義理の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)国防副委員長を後見人とする体制の実現を目指してきた。

 ところが、金王朝の3代目に指名されたのは3男の正恩氏だった。「支那に近づきすぎた」張氏は13年12月、無残な最期を遂げる。支那政府は以来、正男氏の身辺警護をより強化してきた。

 チャイナセブン内で近年、金王朝をめぐる対立が激しくなっている。

 正恩氏のカウンターパートは劉氏だが、習一派は劉氏を含む江沢民派を完全に敵視していた。そのうえで、習氏は、オバマ米政権時代からの密約とされる「北朝鮮の核開発無力化」へ舵を切った。この1年、北朝鮮の核開発を支援する支那企業の摘発と責任者の逮捕、東北3省の幹部の首のすげ替えなどに邁進(まいしん)してきた。

 習氏は、正男氏の“出番”をひそかに伺っていたのだ。

 1月に就任したドナルド・トランプ米大統領は13日、北朝鮮が日米首脳会談に合わせて弾道ミサイルを発射したことを受け、「北朝鮮に非常に強力に対応する」と極めて強い口調で断言した。

 こうしたなか、習一派らに江沢民派が一掃されれば、正恩体制そのものが危うくなる。

 だとすれば、正恩氏にとって最大の不安要因である正男氏を、是が非でも抹殺するしかない。正恩体制を支持する江沢民派も生き残りと利権確保のため、正男氏の暗殺を許容した可能性もゼロではない。

 支那共産党最高指導部内のすさまじい権力闘争と、支那の影響力が強いマレーシアでの暗殺劇。カードを失った習氏は激怒しているとみられる。支那政府と公式メディアの不気味な沈黙は、次の一手に向けた情報収集と、策を練っている可能性がある。

 いずれにしても、正男氏が支那の野望の中で擁護され、その揚げ句、犠牲となったことは確かである。

河添恵子氏
【私の論評】正男氏殺害は、支那の火薬庫旧満州に油を注ぐか?

北朝鮮と、支那との関係でまず注目しなければならないのは、現在の支那の東北部、かつての満州国と呼ばれた地域と、北朝鮮の関係です。

特に、支那東北部では、現在急速な少子高齢化で疲弊しているということに注目すべきです。これについては、以前もこのブログにとりあげたことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国東北部 急速な少子高齢化で「火薬庫」になる可能性―【私の論評】満州再独立の条件が揃った!後は、瀋陽軍区の出方次第(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただものとして、以下に朝鮮半島と、旧満州 (遼寧省、黒竜江省、吉林省)の位置関係を示す地図と、この記事からの引用を掲載します。

現在の支那経済が直面する問題の一つが、無軌道に拡大された設備投資に反し、国内外の需要が急速に弱まったことを背景にした生産過剰であることは言うまでもない。その中心が炭坑と鉄鋼であり、ともに中心は東北三省にある。
すでに賃金の遅配などの問題が起きていることは、国内メディアの報道でも明らかになっているが、現地ではもはやそれどころでない問題が持ち上がってきているようなのだ。 
その実態を明らかにしたのが2016年10月25日に放送された瀋陽テレビの報道番組である。 
タイトルは、〈東北部で人口危機が逼迫 出生率は低下 人口流出が深刻化〉だ。 
記事によれば東北部は元々出生率が低く、1982年の統計では遼寧省、吉林省、黒竜江省はそれぞれ1.773、1.842、2.062でいずれも全国平均の2.584に及ばなかった。それがいま、2010年の調査で3省の平均値が0.75まで落ちてしまったというから深刻である。 
10月19日、中国国家衛生委員会が公表した「中国流動人口発展報告2016」によれば2006から2015年に至る東北部の年平均人口増加率は、わずかに0.21%で全国平均の0.5%にはるかに及ばなかった。 
同時に進行した高齢化は深刻で、2015年の東北部の人口の年齢の中間値は43歳で、これは全国平均の38歳よりも5歳高く、全国の高齢化予測では2027年に相当する水準であるという。 
こうした人口の減少と高齢化は、当然のことながら中国がいま進めている養老保険(年金)の整備に大きなマイナスの効果を与えている。国家開発銀行の元副行長の劉国によれば東北部の年金の負担率(年金を支払う労働者と年金受給者の比率)は、1.55であり、これも全国平均の2.88にはるかに及んでいない。 
これは「火薬庫」としての東北部の火種が将来的にもなかなか消えない可能性を示唆している。
中朝の分岐点――中朝国境友誼橋
このようなことから、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、私は、旧満州地域と北朝鮮が結びつき、旧満州が支那から離脱する可能性もあり得ることをこの記事で主張しました。

そもそも、支那東北部(旧満州にあたる部分)の経済成長が滞っているのは、海に抜ける東側を北朝鮮に遮られているからだという不満が以前から支那特に旧満州には渦巻いていました。民間貿易は国境付近だけで、それも制限されれば庶民は南下し東北部はさらにさびれることになるだけです。

◆東北部の経済の全国比と衰退する理由
2015年上半期における中国東北三省のGDP成長率は「吉林省6.1%」、「黒竜江省5.1%」、「遼寧省2.6%」と全国ランキングからいくとそれぞれ最後から1番目、2番目、3番目という、非常に不名誉なものでした。全国平均7%をひとり引き下げているのは東北三省であると中国人は嘆いています。

2015年上半期における東北三省の財政収入変動に関しても、前年度同期の変動が全国平均6.6%増に対して、
遼寧省  : -22.7% 
黒竜江省 : -19% 
吉林省  : +0.9%
と、軒並みに異常なほど低いです。

個人の平均年収も、全国平均が49,969元であるのに対し
東部地域:64,239元 
西部地域:51,204元 
中部地域:46,828元 
東北地域:46,512元
と低いです。失業率も全国平均より2%高く、結果、東北の労働人口は北京、天津、河北省や山東省へと流れていき、東北部の過疎化とともに少子高齢化が極端に進んでいます。

その原因としては、もともと石炭などの資源地域であったことと、それに伴う重工業が盛んで、改革開放前の「国営企業」の占有率が高かったため、資源の枯渇とともに改革開放を伸びやかに発展させていけないことなどがあります。

それ以上に決定的なのが、北朝鮮の存在なのです。

◆改革開放を阻む北朝鮮の「鎖国」

東北部の経済発展が改革開放に見合って伸びていかないのは、ひとえに岩盤のように立ちはだかっている北朝鮮が鎖国しているからだと、支那庶民の北朝鮮への恨みは大きいです。

もし北朝鮮が改革開放を推進して、南の「深セン」のような役割を果たしてくれれば、東北経済は日中韓貿易の拠点になり、東北地方は一気に大きな経済成長を遂げるだろうと、中国の多くのメディアが北朝鮮への不満をぶちまけています。

金正恩の父親・金正日は、晩年、中国の呼びかけに応じて改革開放に乗り出そうとしたのですが、金正恩になってからは閉ざす方向にしか動いていません。

かつてこの地が満州国だったときには、現在の北朝鮮はもとより、現在の韓国も日本領であり、満州国が発展する可能性は多いにありました。やはり、支那の満州が発展するためには、朝鮮半島を支那の属国にすることが一番なのです。

中国政府寄りの香港メディア「鳳凰網」には、「中国はアメリカより先に絶対に(北)朝鮮をやっつければならない」とするブログを載せています(作者:余以為)。

そこには以下のような激しい言葉が連ねてあります。
 北朝鮮は東北アジアの中心にあり、日韓が海路を通して支那や世界と交易をできる場所にありながら、支那の東北部は北朝鮮のために、まるで「内陸」のような位置づけになっている。これこそが、東北部に経済不振をもたらしている最大の原因であり、労働人口が(南に)流出する最大の原因だ。北朝鮮問題を解決しない限り、支那がどんなに「東北振興」戦略に金を注いだところで無駄になるだけだ。 
 改革開放以来、支那経済が「南強北弱」となっているのは、北朝鮮が鎖国を続けているからに他ならない。そこでブロックされてしまっている。 
 ソ連崩壊後、ベトナムは中国を「兄貴分」と思っているが、北朝鮮は中国を兄貴分とは思っていない。核武器を発展させて、「アメリカの弟分になろうとしている」のだ! 
 アメリカが北朝鮮をやっつけて「弟分」にさせてしまう前に、中国が一刻も早く北朝鮮をやっつけて、中朝市場の一体化を推進しなければならない。そうすれば韓国だって喜ぶし、東北一帯は朝鮮半島を一体化して一気に経済発展を遂げるだろう。 
 日本が東北部に「満州国」を樹立していたとき、実は東北部の経済は発展し、日本本国の経済成長をも上回っていた。その理由は決して日本人が優秀だったからではなく、「日韓満」という三つの地域の市場が統一されて相乗効果を上げていたからだ。北朝鮮の鎖国が、がいかに東北経済発展を阻害する岸壁となっているかが分かるだろう。 
 だから、アメリカに持っていかれる前に、どんなことがあっても中国は先に北朝鮮の金王朝をやっつけなければならない。(1979年に中越戦争を起こした)トウ小平の勇気に学べ! アメリカが北朝鮮と戦うか否かに関係なく、今こそ北朝鮮(金王朝)をやっつけるチャンスだ。この機を逃すな!
これほどまでに激しい声が支那人民特にその中でも満州族の中にはあるのです。人民だけではありません。中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹版「環球時報」も黙っていません。

◆朝鮮半島で戦争が起きても「抗美援朝」の再演はもうない

「抗美援朝」とは、朝鮮戦争時代に中国が中国人民志願軍を結成して北朝鮮に派兵したときの、「アメリカに抵抗し北朝鮮を支援しよう」という意味のスローガンです。

環球時報は「朝鮮半島で戦争が起きても“抗美援朝”は再演されない」という労木氏の評論を載せている(2016年2月17日)。それが数多くのウェブサイトに転載されています。

労木氏は、おおむね以下のようなことを書いています。
1.北朝鮮の行動は、アメリカが2020年までに兵力の60%をアジア太平洋に配備するという計画を助長し、その時期を早めている。北朝鮮の挙動は支那を威嚇することはあっても、アメリカには利益をもたらしているだけだ。 
2.北朝鮮が支那国境付近に核施設を設置しているのは、実は下心がある。北朝鮮の核施設の性能は低いので核漏洩(放射能汚染)の危険性が大きい。支那東北部には大きな脅威となる。それもあって支那は北朝鮮の非核化を必死になって叫んでいるのだが、北はどうしても言うことを聞かない。もし核開発を続けるというのなら、各施設を平壌付近に移動させてくれ。支那はもうこれ以上、すぐ隣に核の谷を作るような北の核政策を容認することはできない。 
3.中韓関係の離間工作に関して米朝は「同床異夢」ならぬ「異床同夢」を見ているのだ。目的は同じで、手段が違うだけ。アメリカは遥か遠くにいて自分は放射能汚染の危害に合わないので、平気で北朝鮮をけし掛けている。犠牲になるのは支那なのだ。 
4.民意調査を見てみろ。どれだけ多くの人民が北朝鮮を嫌っているか。北朝鮮よ、支那の安全を脅かすのはいい加減にしてくれ。もし朝鮮半島で戦争が起きても、二度と再び「抗美援朝」が再演されるとは思うな。
おおむね、以上のような論評だ。環球時報が載せたということは、支那共産党がそう考えているという何よりの証拠です。これが支那政府の本音でしょう。

事実、ネットでは96%のユーザーが北朝鮮を嫌っているというデータもあります。

支那は安保理による北朝鮮制裁決議に賛同の意を表しているのですが、北朝鮮との間の支朝国境貿易が制限あるいは完全に遮断されたときに何が起き得るのかを、これらの評論は示唆しているように思われます。

中国商務省は18日、北朝鮮からの石炭輸入を全面的に停止するとの通達をウェブサイト上で発表しました。北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁を強化する狙いがあります。

輸入禁止措置は19日から今年いっぱいとなります。北朝鮮は12日に弾道ミサイルの発射実験を行こないました。

支那は昨年4月、国連の制裁を受けて北朝鮮からの石炭輸入を停止する方針を示したのですが、核やミサイル開発に関係せず人道上不可欠な場合は除くとしていました。

米国務省の報道官は「全ての国が北朝鮮に関する決議を完全で透明な形で実行する必要がある」と強調。「北朝鮮が核開発に関する真剣な協議に復帰するように、同国の最大の貿易相手国である支那に引き続き影響力を行使するよう求めていく」としました。

今回の金正男氏の殺害によって、「火薬庫」としての支那東北部の火種が将来的にもなかなか消えない可能性が高まったと思います。なぜなら、支那としては、北朝鮮属国化としての切り札を一つ失ったことになるからです。

雪中訓練をする人民解放軍瀋陽軍区の将兵
現在支那経済はかなり減速しています。そうなると、旧満州はますます苦しい状況に追い込まれるわけで、この火薬庫を除去するために、習近平は何らかの対応を迫られることになることでしょう。

さて今回は、支那東北地方を管轄する、人民解放軍「瀋陽軍区」と北朝鮮との関係については、掲載しませんでした。

「瀋陽軍区」は、反習近平派の拠点ともなっており、これが北と通じてクーデターを計画しているという噂もあります。これについては、いずれまた、レポートするつもりです。

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2017年2月16日木曜日

日米共同声明に仕込まれた対日要求―【私の論評】米は、南シナ海を支那原潜の聖域にさせない(゚д゚)!

日米共同声明に仕込まれた対日要求

日本は口先だけの日米同盟強化から脱却できるのか

南シナ海のスカボロー礁付近で中国軍機が米海軍のP-3C哨戒機と
「安全でない」距離まで接近していた。写真は
米軍のP3C。
   2月10日(米国時間)、安倍首相とトランプ大統領によって発せられた「日米共同声明」を、多くのアメリカ海軍関係戦略家たちが高く評価している。アメリカ大統領が公の文書で「公海での航行自由原則を守り抜く」ことを明言したからである。

 アメリカ側の軍事専門家にとって、共同声明での尖閣諸島や沖縄の基地問題に関する言及は、オバマ政権はじめこれまでの米首脳の方針を再確認しただけであったため、さしたる関心事ではなかった。しかし、南シナ海(そして東シナ海)での「航行自由原則」を共同声明で明言したことに関しては極めて高く評価している。

 なぜなら本コラムでも繰り返し指摘してきたように、米海軍対中強硬派が長年にわたって主張し続けてきた南シナ海における「航行自由原則維持のための作戦(FONOP)」の実施を後押しすることになるからだ。

 FONOPを強力に実施しなければならない段階に

 2月初頭に日本を訪問したマティス国防長官は、南シナ海での「航行自由原則維持のための作戦(FONOP)」の実施を強化すると明言した。

 すると、その言葉に対抗するように、マティス長官が日本を離れると中国はすぐに海警局巡視船を尖閣諸島周辺の日本領海内を航行させた。

それに引き続いて、南シナ海の公海上空(アメリカ側によると)において、中国空軍KJ-2000早期警戒機がアメリカ海軍P-3C哨戒機に対して危険なほど異常接近(300メートル)をする事案も発生している。さらに、中国がスカボロー礁の軍事基地化を開始するという情報も浮かび上がっている。

 オバマ政権下では、質・量共に制限をかけられたような形でしかFONOPは実施が許可されなかった。しかし、以上のような状況において、米国はマティス長官が明言したように、FONOPをより強力に実施しなければならない段階に至っている。

 ただしマティス長官と時を同じくして、ティラーソン国務長官は、公海航行自由原則を堅持する(させる)ための軍事的作戦を実施するといっても、中国艦艇船舶や航空機が人工島へ接近するのを阻止するような作戦(ブロケード)を展開することはない、とも語っている。

 これは、至極当然のステートメントである、というのは、このような軍事作戦を実施することは、実質的に対中戦争に突入することを意味するからだ。そのような事態はアメリカ政府も財界も望んでいないし、そもそもアメリカ軍自身も現時点における南シナ海での中国との軍事衝突だけは絶対に避けたい状況にある。

 自衛隊艦艇の参加は可能と考える米国側

 いずれにせよ、日米共同声明という公式文書で、アメリカが国是としてきている「公海航行自由原則の維持」が明示された。これは、日米両国が日米同盟強化を推し進めるにあたって、とりあえずはこの分野での役割分担を推し進めるべきであるという強いメッセージが発せられたことを意味している。

 そして、ここで重要なのは、アメリカが南シナ海で実施しようとしているFONOPへの協力として日本に期待されているのは、日本にとって憲法上も予算上(厳しいが)も不可能ではない“軍事作戦”であるということだ。このことは、アメリカ側も当然認識している。

 たとえば、独自の核武装によって日米同盟を強化することは、いくらトランプ大統領が大統領選中に日本核武装を口にしたとは言っても現実的には極めて困難であることは、アメリカ側は十二分に理解している。また、アメリカが実施しようとしている対IS掃討戦に、日本政府が大規模な戦闘部隊を派遣してアメリカ軍の戦闘力を補充することも、自衛隊の現状から判断すればまずあり得ない。

 しかしながら、海上自衛隊と密接な関係を維持しているアメリカ海軍は、海上自衛隊の予算・人員が決して潤沢ではないことは承知しつつも、海上自衛隊が艦艇や哨戒機を南シナ海のFONOPへ派遣する能力を十二分に保有していると考えている。

 FONOPの表向きの目的は、公海航行自由原則を一方的に拒否する国家に対して、「国際海洋法秩序に従い公海航行自由原則を踏みにじるな」という強固な意思を示すことである。

 あくまでFONOPは「公海航行自由原則」をアピールすることが目的の、戦闘を想定しない軍事作戦である。結果として「中国が一方的に表明している“中国の海”なる曖昧な概念は認めない」「中国によるそれらの島嶼環礁に関する一方的な領有権の主張も認めない」ということにはなるが、島嶼の領有や領海の主権を巡る紛争に直接的に介入することはない。そのため、アメリカが実施するFONOPへの自衛隊艦艇の参加は戦闘恐怖症の日本社会にも十二分に受け入れられるものとアメリカ海軍戦略家たちは考えているのだ。

【私の論評】米は、南シナ海を支那原潜の聖域にさせない(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事では、アメリカ海軍は"海上自衛隊の予算・人員が決して潤沢ではないことは承知しつつも、海上自衛隊が艦艇や哨戒機を南シナ海のFONOPへ派遣する能力を十二分に保有していると考えている"とあります。

これは事実です。実際、海上自衛隊は艦艇を南シナ海に派遣しています。それについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
日米比越4カ国で中国を威嚇 海自護衛艦の“歴史的”寄港で南シナ海「対中包囲網」―【私の論評】マスコミが絶対に国民に知られたくない安全保障のダイヤモンドの完成(゚д゚)!
フィリピンのスービック港に寄港した海上自衛隊の潜水艦「おやしお」(左)、護衛艦「ありあけ」と「せとぎり」
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部引用します。この記事は昨年の4月のものです。
日米両国が、フィリピンやベトナムとともに、南シナ海で軍事的覇権を強める中国を封じ込める動きを見せている。米原子力空母「ジョン・C・ステニス」が同海に展開するなか、海上自衛隊の護衛艦や潜水艦がフィリピンに寄港したのだ。護衛艦はベトナムにも向かう。護衛艦はベトナムにも向かう。海自最大級のヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」も近く、フィリピンに寄港予定で、南シナ海の「航海の自由」を断固守る覚悟といえそうだ。
海自の護衛艦「ありあけ」「せとぎり」と、練習用潜水艦「おやしお」は3日(ブログ管理人注:昨年4月)、南シナ海に面したフィリピン・ルソン島のスービック港に入港した。日本の潜水艦のフィリピン寄港は15年ぶりという。
上の記事にもある、海上自衛隊のヘリコプター搭載の大型護衛艦「いせ」は昨年4月26日、フィリピン北部ルソン島のスービック港に入港しました。航行訓練を含む4日間の親善訪問でした。

南シナ海のほぼ全域で領有権の主張を強める中国に対抗し、軍の装備が乏しいフィリピンは、同じ米国の同盟国である日本との連携強化を求めています。海自の艦船がスービック港を訪れたのは、この3週間あまりで2度目、この1年間では3度目となりました。

日本政府は昨年2月、防衛装備品および技術の移転に関するフィリピン政府との協定に署名した。対象とされる中には、対潜哨戒機やレーダー技術が含まれる可能性があると高官らは述べていました。

フィリピン北部ルソン島のスービック港に入港した海上自衛隊の
ヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」(2016年4月26日撮影)
さらに、以下のような事実もあります。この記事は昨年1月のものです。
海自哨戒機、南シナ海飛行拡大へ…中国をけん制―【私の論評】これは中国にとってはかなりの脅威、南シナ海の中国の艦船と潜水艦の動きが丸裸に(゚д゚)!

この記事は昨年1月のものです。以下に一部引用します。
防衛省・自衛隊は、アフリカ・ソマリア沖で海賊対処活動に参加したP3C哨戒機が日本に帰還する際の飛行ルートを見直し、フィリピンやベトナムなど南シナ海に面する国の基地を優先的に経由させる方針を固めた。 
高度な監視能力を持つP3Cの飛行範囲が、中国が「領海」と主張する南シナ海で拡大する見通しだ。「上空飛行の自由」の保護にもつながり、米軍が中国の人工島周辺で実施している巡視活動を日本が独自に支援する活動といえる。
海上自衛隊はP3C哨戒機2機を昨年2月18日までの3日間、ベトナム中部ダナンに派遣し、ベトナム海軍と合同で図上の洋上捜索訓練などを実施しました。日本とベトナムの防衛協力をアピールし、南シナ海における中国の実効支配強化をけん制するとともに、自衛隊の存在感を高める狙いがありました。

海自のP3C哨戒機
さらに、以下のような事実もあります。
【世界ミニナビ】中国ご自慢の空母「遼寧」は日米潜水艦隊がすでに“撃沈”?―【私の論評】中国の全艦艇は既に海上自衛隊により海の藻屑に(゚д゚)!
実戦ではほとんど役立たずといわれる空母「遼寧」
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から一部引用します。
米国にとって代わろうと覇権獲得に躍起となっている中国。その中国が海洋強国の象徴として心血を注いで建造したのが空母「遼寧」だ。歴史をひもとくと巨艦を持った軍事国家は「砲艦外交」に乗り出すことが多く、中国も周辺諸国威圧のため、遼寧を何度か出航させている。しかし、対する日米の潜水艦艦隊はピッタリとその動向をマークしており、すでに遼寧を何度か“撃沈”しているとみられる。もちろん、秘密裏に行われている演習の上でのことだが…。
日本の海上自衛隊と米国海軍の潜水艦艦隊が演習で遼寧を“撃沈”しているようだと明らかにしたのは、米誌「ナショナル・インタレスト」だ。同誌は6月18日のウェブサイトで、「撃沈している」との断定的な表現は微妙に避けながらも、日米の潜水艦艦隊は遼寧が出航するたびに追尾し、“撃沈”の演習を繰り返しているとしている。
潜水艦は、海底に深く沈めば動向を知られることなく、敵を偵察したり攻撃することができます。そのため、昔から潜水艦の動向はどの国ても明らかにすることはありません。そのため、日米ともにそれは明らかにされてはいません。

そのためか、この記事でもいずれの海域で遼寧の撃沈訓練が行われたのかは明記していません。しかし、当然のことながら、南シナ海での訓練も含まれるものと思います。

さらに、日米の潜水艦艦隊という表現から、日米共同演習もあったものと推察されます。実際に様々な条件でシミレーションし、遼寧側に気づかれることなく、撃沈可能であることを何度も確かめて、日米双方とも自信を深めているのでしょう。

このように、昨年の時点ですでに海自は、艦艇や哨戒機を南シナ海に派遣しているわけですから、アメリカが実施するFONOPへの自衛隊艦艇の参加は戦闘恐怖症の日本社会にも十二分に受け入れられるものとアメリカ海軍戦略家たちは考えるのは当然といえば当然です。

海自としては、これらの頻度を増やすということで十二分に米国の期待に応えることができることでしょう。

また、FONOPには英国、フランス、オーストラリアなどの艦艇も参加することになると思います。

南シナ海をめぐる中国の主張や行動は国連海洋法条約違反などとしてフィリピンが申し立てた仲裁手続きで、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は昨年7月12日、中国が「歴史的権利」として主張する「九段線」について国際法上の根拠は認められないとの裁定を公表した。南シナ海のほぼ全域の主権を主張して強引に進出する中国に対し、初めて国際法に基づく判断が下されました。

南シナ海は、日米の艦艇をはじめ、他国の艦艇も含めて多数の艦艇が自由に航行することとなり、支那による南シナ海を原潜の聖域にする目論見は完璧に失敗することでしょう。

米国にとっては、南シナ海が支那原潜の聖域にさせないことが、究極の目的でしょう。支那がどこまでも、これにこだわり、各国艦艇などに武力攻撃を仕掛けるなどことがなければ、米国もそれ以上深追いすることもないでしょう。しかし、支那による南シナ海の聖域化に関しては、全力でこれを阻止するでしょう。無論、場合によっては武力衝突も辞さないでしょう。

そうして、もし支那が戦略原潜を南シナ海に派遣するような動きをみせれば、それこそ、キューバ危機の再来という事態を招くことになるでしょう。

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