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2012年4月29日日曜日

ピンチに負けない心を作る3つの方法―【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

ピンチに負けない心を作る3つの方法:

ピンチに負けない心を作る3つの方法


人生に逆境はつきもの。仕事でも私生活でもたびたび訪れる逆境やピンチですが、乗り越えることができるか、潰されてしまうかはその人の考え方や精神状態によって大きくかわります。『自分ホメ... 続きを読む

著者の谷口祥子さん


【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

私は、この書籍は読んだわけではないのですが、ガジェット通信では、この書籍の中でも特に逆境に負けない心を作るための方法をピックアップしていて、その内容が紹介されており、なかなか良い内容だと思いましたので、紹介させていただきました。

そのピックアップしている部分の要約を以下に紹介します。
■自分のかっこ悪い部分を、あえて周囲に話してみる 逆境に陥ると、誰しもが追い詰められた気持ちになります。そういったプレッシャーに押しつぶされないためには、プレッシャーを感じている自分を認め、さらに物事を前向きに考えること。周りの環境に追い詰められるのはまだしも、自分で自分を追い詰めないようにするべきです。
そのために有効なのは、自分のかっこ悪い部分や秘密にしておきたかった恥ずかしい部分をあえて人に話してみること。
■他人のセリフを引きずらない 普段は気にも留めないような他人の言葉が妙に心に残ってしまうのも、ピンチの時の特徴です。批判されたり、ネガティブなことを言われると、いつもより重く受け止めてしまいがちですよね。
人の言うことは、自分にとってプラスに思えるのならありがたく受け入れ、マイナスイメージを持つなら無視する、というように、他者の発言を受け流す力は普段から磨いておくべきでしょう。
■ネガティブな感情は、溜めこまない 言いたいことを言わなかったり、ネガティブな感情を抑圧して溜め込んでしまうのも、自分で自分を追いつめてしまう原因です。
私たちは普段「喜ぶこと=良いこと」「怒ること=悪いこと」といった評価をしがちですが、本当は感情に良い悪いはありません。喜んでいる時も、悲しんでいる時も、怒っている時も感情を発散させるべきです。
ピンチや逆境の時こそ、精神面の強さが問われます。そんな時は状況に流されずに一度自分を肯定してから物事に対処するべきです。
本書には、生きるうえでの自己肯定の重要さと、そのための方法が紹介されています。メンタルが弱いという自覚がある人や、自分に自信が持てない人は、本書のノウハウを試してみてはいかがでしょうか。
私は、上記のことに関しては、今では、特に意識しなくても、実行できるようになっているので、特に追い詰められるとか、あせるなどということはありません。今は、そうなのですが、特に若いうちはなかなかできませんでした。



しかし、あるときから、そんなことではいけないと思い考え方を根本的にあらためました。特に、それは、自己肯定ということです。自己否定ばかりしていては、永遠に逆境に付きまとわれ、いわゆる逆行にはまりつづけて、自分を見失ってしまいます。そればかりか、他の人のことも見失ってしまいます。本当に大事な人が離れていったりします。


今考えると、こうした自覚は、二段階あったように思います。最初は、まだインターネットが黎明期の頃でした、インターネットを検索していると、ある記事が目にとまりました。それは、アメリカ人が書いた英語のものでした。これは、特段有名な人が書いたものではありません。ごく一般の市井の人でした。だからこそ、当時の私の琴線に触れたのかもしれません。あまり詳しくは、覚えていませんが、とにかく、以下のような内容であったことは、はっきり覚えています。
「人とは、影の部分もあれば、光の部分もある。この世の中が、暗黒で影ばかりであれば、私たちは何も見えない。その逆に世の中に影がなく、光だけであれば、これも何も見ることはできない。光と影があるから、私たちは、はじめて見ることができる。
人も同じことだ、人には、光の部分があり影の部分がある。だから、人には、個性というものがある。光の部分だけ、影の部分というだけなら、個性も何もない。だから、自分自身をすべてを認めよう。今日あなたが、あるのは、光の部分があるだけではなく、影の部分もあるからなのだ。
だから、影の部分を認めよう。もし、この影の部分がなければ、あなたの光の部分が異彩放つこともないだろう。今日のあなたをかたちづくっているのは、あなたの影の部分があるからに他ならない。だからこそ、光と影のすべてを部分を自分であると認めよう。そうすることから、あなたの未来ははじまる」

原文は、英語で、しかもかなり詩的な素晴らしい文章でした。残念ながら、私は、あまり詩心もないので、それを再現することはできませんが、内容としては、このようなことでした。


この文章を読んでから、私も、この文章の通りに考えようと努めることにしました。それから、随分と楽になったような気がします。特に、青年期にあることですが、自分の影の部分をなかなか認めようとしません。しかし、上の文章によれば、どんな影の部分であっても、それがあるからこそ、今日の自分があるということです。もし、それがなかったら、今日の自分はないわけです。自分を大切にしたいなら、自分の影の部不も認めなければなりません。それを認めない限りは、明日はやって来ないということです。何と素晴らしい内容ではありませんか。

ちなみに、この方とは、いまだに交流があります。いまでは、SNSでときどき互いにメッセージをやりとりしています。後で知ったのですが、やはり、ただものではありませんでした。上の文章を書いたときは、確かに普通の若いサラリーマンで、市井の人だったのですが、あるとき会社をおこし今では業界ではかなり著名な方になっています。やはり、あれだけの文章を書く人ですから、当然といえば、当然なのかもしれません。

それから、2~3年してから、今度は、ドラッカーの書籍を読んでいるときに、そのような自覚がさらにできました。これに関しては、このブログには、ドラッカーについて何度も掲載していますから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。それは、ドラッカーの人の「強み」にもとづく、マネジメントです。以下にその要旨だけ掲載しておきます。
「いかなる教養を有し、マネジメントについていかなる教育を受けていようとも、経営者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。真摯さである」(『現代の経営』)
経営者にとってできなければならないことは、そのほとんどが学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない。真摯さである。
経営者は人という特殊な資源とともに仕事をする。人は共に働く者に特別の資質を要求する。 
経営が本気であることを示す決定打は、人事において断固人格的な真摯さを評価することである。リーダーシップが発揮されるのは人格においてであり、人の範となるのも人格においてだからである。
ドラッカーは、真摯さは習得できないと言う。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身につけることはできないという。
ごまかしはきかない。一緒に働けば、特に部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかる。
部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法などほとんどのことを許す。しかし、真摯さの欠如は許さない。そのような人間を選ぶ者を許さない。
「人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう」(『現代の経営』)
以上は、経営者についてのものですが、ドラッカーは、自分自身についても、強みに焦点をあわせるべきであると言っています。そうして、組織の役割は、強みにもとづき、人の力を最大限にひきだし、弱みに関しては、中和してしまうべきとしています。そのために組織があるといっています。


弱みだけにもとづく、マネジメントは、組織の精神を低下させるとしています。そうです、先の文書とも通じるところがあるのです。自分のことでも、他の人のことでも、弱み=影の部分だけに着目するのではなく、強み=光の部分に着目せよと言っているのです。

人間は、20歳も過ぎてしまえば、いわゆる、強みはさらに伸ばすことはできても、弱みの部分は伸ばせない、弱みはせいぜい、仕事に支障がでないように、是正できるだけだとも言っています。

わかりやすくいえば、たとえば、税理士の資格を持っていて、経験があり税務が本当できる人にとっては、計算することが強みです。この人が、人とあって話をすることが苦手で、それが、弱みだったとします。この人が、一人で、税理士事務所をやろうとしてもできないでしょう。そんなときに、ある程度人数がいる税理士事務所という組織に入れば、営業的なことは、他の人やってもらい、自らは、強みである計算に集中すれば良いのです。

また、高等数学ができなくてそれが弱みの人も、それは、他の人にやってもらい、自らは、仕事に支障ができない程度に算術ができるようにし、自らの強みをして、成果をあげられるようになれば良いわけです。さらに、ドラッカーは、人には、見ることによって学ぶ人、聴く事によって学ぶ人、相手との会話などのやりとりで学ぶ人など型があることも強調していて、自分や他の人がどのタイプであるかを知っておくべきことも主張しています。要するに、自ら強みである学び方のスタイルを知っておけと言っています。現在の教育は、人の弱みを是正することにばかり集中しているし、学び方のスタイルなど完全に無視しているとも語っています。
考えてみれば、かなり有能な経営者にだって、欠点すなわち、弱みもあると思います。何から何までできる人などはいません。そんなときに自分の弱みの部分は、それが得意な人を雇ってその人にやってもらば良いわけです。そうして、普段から人の強みに着目して、その強みを最大限に伸ばすように、組織を構築すれば良いのです。だからこそ、有能な経営者は、他の人が足元にも及ばないほど成果をあげられるのです。なんでもかんでも、自分でやったり、隅から隅まで自分が監督していてはできることではありません。

しかし、このようなことをするにしても、まずは、最初に自己肯定ができなければならないということです。自己否定からは、何も生まれてこないのです。自己肯定できない限り、大方の人は、単なる自己中で、終わってしまいます。だからこそ、自己肯定ができるかできないかが、分かれ道になるということです。

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