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2020年7月27日月曜日

後戻りできない欧米vs中国 西側諸国は中国を「敵」認定も…日本は“媚中派”国会議員が暗躍 国際投資アナリスト・大原浩氏が緊急寄稿— 【私の論評】日本でも早急に国会で恒常的に、中共の悪行を暴くシステムを構築すべき!(◎_◎;)

後戻りできない欧米vs中国 西側諸国は中国を「敵」認定も…日本は“媚中派”国会議員が暗躍 国際投資アナリスト・大原浩氏が緊急寄稿

習主席(前列中央)らは開放路線を捨てたのか

 国際社会の批判を無視して、「香港国家安全維持法」を強行した中国の習近平政権。国際投資アナリストの大原浩氏は緊急寄稿で、米英など西側諸国が中国を「敵認定」し、対立は後戻りできないと指摘する。4~6月期国内総生産(GDP)はプラス成長に戻ったが、「改革開放」以来の経済繁栄も終焉(しゅうえん)を迎えるしかないとみる。


 香港政府が、立法会(議会)選挙を9月6日に実施すると発表した。

 昨年11月の区議会議員選挙で、民主派が452議席の85%にあたる385議席を獲得(選挙前は約3割)して圧勝したことに、習政権が「立法会選挙で負ければ『俺たちに明日はない』」と危機感を深めたことは容易に想像できる。

 そのため、国際的な猛批判を覚悟の上で、香港国家安全維持法を6月30日に施行した。この法律の内容は驚くべきもので、例えば私が書いた本記事の内容が中国共産党に批判的だと判断されれば、日本国籍を持ち日本に在住する私を逮捕・投獄し刑罰を与えるというものである。もちろん、SNSをはじめとする中国共産党の監視網は周知の事実だから、読者がZoom(ズーム)、TikTok(ティックトック)、フェイスブックなどで「天安門」という言葉に触れるだけで投獄・監禁される恐れすらあるのだ。

 もちろん、日本国内にいる限り、共産主義中国は「手出しをできないはず」だが、それも心もとない。まず、中国公船が尖閣沖に執拗(しつよう)に侵入しているのに、日本政府はまともに対応していない。それどころか、媚中派の国会議員が「習主席の国賓招待」を何とかつなぎとめようと暗躍している。

 過去の北朝鮮による拉致問題も、「北朝鮮による拉致はなかった」などと平然と述べた特定野党の議員や偏向メディアの存在を忘れることはできない。再び娘の顔を見ることができずに旅立った横田滋氏をはじめとする被害者家族の心中は察するに余りある。

 北朝鮮の拉致問題でさえお寒い状況なのだから、それ以上の力を持つ共産主義中国への対応は目も当てられない。不当な理由で中国大陸において拘束・監禁されている日本人の救出などほとんど行われていないと言ってよい。だから、私あるいは読者にとって「香港国家安全維持法」は、差し迫った脅威といえる。
 立法会選挙の立候補の届け出は7月31日までであるから、今後中国共産党による民主派への弾圧は激しさを増すであろう。また、1997年に再譲渡・返還を行った英国や西側社会は「50年間の一国二制度維持」が解除条件のつもりであったから、約束違反が明

確になった今、「香港返還」を求める声がますます高まる。

そもそも、西側が香港の再譲渡・返還を容認したのは、鄧小平氏の改革開放が成功しはじめた時期に「50年間、一国二制度を維持し最終的に民主化を実現できる」と判断したからだ。「香港返還」と「改革開放」は切っても切れない関係にあり、「改革開放」は、中国大陸の「一国二制度」と呼んでもよい。共産主義独裁という枠組みの中で「自由主義市場」という別の制度が機能したからこそ、近年の経済的な躍進があった。

 しかし、改革開放と密接に結び付いた「香港の一国二制度」を1939年のナチス・ドイツのポーランド侵攻のように踏みつぶした習氏は、明らかにカエサルの「賽(さい)は投げられた」という言葉で有名なルビコン川を渡った。

 同時に、西側諸国も「香港で維持できない『一国二制度』が中国大陸で実現できるはずはない」として「敵認定」したのだ。

 どちらも、もう後戻りはあり得ない。どれだけ習氏の運が良くても中国大陸の経済的繁栄はいずれ終わり、最貧国の一つだった毛沢東時代に逆戻りするしかない。感染症対策などで李克強首相の人気が高まっているが、彼が鄧小平氏のようになる可能性は少ない。

 いまだに多くの日本企業が中国との取引を行っているが、社員の生命と安全を犠牲にすべきではない。日本政府は尖閣侵入などへの対処を厳しくすべきで、「約束を守らない」中国共産党政権との断交も検討すべきだ。

【私の論評】日本でも早急に国会で恒常的に、中共の悪行を暴くシステムを構築すべき!(◎_◎;)
私は、冒頭の記事の大原浩氏の主張に全面的に賛成です。現在の日本人は、これくらいの認識を持つべきでしょう。もうすでに、世界は変わったのです。

中共が6月30日に施行した、香港国家安全維持法の適用範囲は、全世界どころか、全宇宙にまで及びます。これは、冗談でもなんでもありません。たとえば、誰かがSNSなどに書いた内容が中国共産党に批判的だと判断されれば、いかなる国の誰であろうと、中共が逮捕・投獄し刑罰を与えるというものです。

これは、本当に宇宙でも適用されるのです。中国を批判した、たとえば宇宙飛行士が、宇宙ステーションに滞在していたとして、そこに中共が警察官を派遣できれば、その中で逮捕できるのです。

無論、宇宙ステーションの管理統括者がそれを拒否すれば、現実にはできないでしょうが、法律上はではそれができるのです。全く異常な法律です。私は、このような法律を作った時点で、中国は世界のアウトローになったと言っても過言ではないと思います。

国際宇宙ステーション(ISS)
中国の異常さは、これだけに及びません。中国は過去に「国防動員法」という法律を制定して、施行しています。

この法律の中身を簡単に言うと、中国国内で戦争や武力衝突が発生した際に、金融機関や立海空の交通輸送手段、港湾施設、報道やインターネット、医療機関、郵便、建設、貿易、食糧などの民間資源をすべて政府の管理下に置くことができる、というものです。

さらに戦争中だけでなく、平時であっても中国人民を動員できるのです。いや、動員できるのは中国人民に限りません。中国の領土内にある外国系企業も動員の対象です。

つまり、この法律が適用された場合、例えば兵器に転用できる部品を生産するようPRCが外国企業に要請し、その要請に応じない場合、外国企業は罰金などの処罰を受ける可能性があるということです。

さらに恐ろしいのは、これは外国にいる中国人にも適用できるのです。日本に数十万人はいる中国人留学生や技能研修性も、PRCから戦争のための動員命令が来たら、それに従うしかないのです。武器さえあれば、兵士に早変わりです。
そんなことできるはずがないという人、そういう人は本当に甘いです。あなたが中国人だったとして、ある日中共から指令が来て、それにあくまでも従わなかったらどうなると思いますが。中共はあなたの家族を拉致して、従わなければ、家族を殺すと脅されたらどうしますか。
これには、たいていの人が従うでしょう。現在日本に在住する中国籍の人は、全員がこのようになる可能性があります。
もう中国人個人の善意などは、信じられません。「中国人の中にも良い人はいる」など呑気なことは言っておられません。あなたの近くに住む、中国人ある日突然、中国のスパイや、中国の民兵に早変わりする可能性があるということです。これは、現実にあり得ることであり、「ヘイト」などではありません。
「国防動員法」そのものに関しては、多くのサイトで詳細に説明されていますので、ここでは詳細は、説明しません。そのようなサイトを参照して下さい。

このような異常な法律を中国は施行したのです。私自身は、この法律を施行した時点で、中国は終わったと思いました。遅かれ早かれ、今日のように米国を初め多くの国々が、中国と対抗し、中共を崩壊させることになるだろうと思いました。
今日の中国は、「国防動員法」の頃から、何も改善されることもなく、最近では「香港国家安全維持法」を施行しました。
もう中共を信用することなどできないことは、はっきりしたと思います。
しかし、日本では、上の記事にもあるように、「親中派」が未だ、暗躍している状況です。米国で日本の「親中派」と同じような発言をすれば、政治生命が断たれてしまうでしょう。
それどころか、怒った有権者が、そのような政治家などに投票せず、政治家にもなれないでしょう。役人もそのような発言をすれば、日の目を見ることはできなくなるでしょう。しかし、この変化は米国でもここ数年以内で起こったことです。まだ、10年も経っていません。
わずか、4年くらい前までは、ある米国在住の日本人の国際政治学者が、米国では中国エンゲイジメント派(中国関与派)が主流であり、特に米国でもほんの少数のエスタブリッシュメント(支配層)が、巨大な富を背景に、大統領すら操っており、そのエスタブリシュメントが、親中派なので、これから先、米中関係が大きく変わることはないだろうと、ドヤ顔で語っていました。
私自身は、そのようなことはないだろうと、いわゆるエスタブリッシュメントと言われるような人々でも、中京をそのまま放置しておけば、自分たち自身にも害を及ぼすことにいずれ気づくだろとうと思っていました。それについては、このブログにも掲載したことがあります。
しかし、これはトランプ大統領が登場以来、ガラリと変わって、今日に至っています。だから、日本でもこれからガラリと変わっていく可能性は十分にあります。
しかし、これは、そうゆっくりもしていられないところがあります。本日以下のような記事が、産経新聞に掲載されました。
米有力研究所が安倍首相側近を「対中融和派」と名指し 古森義久
 報告書は「日本における中国の影響力」と題され、CSISが国務省の「グローバル関与センター」の支援を得て作成され、公表された。中国の統一戦線工作部などの諸機関が日本に対し、どのように影響力を行使し、どのような結果を得ているかについての広範な調査に基づいている。 
 約50ページの報告書は、CSIS研究員やコロンビア大学教授を歴任した国際政治学者のデビン・スチュワート氏が主体となり、日米中3カ国などの専門家約40人との面接調査や広範な資料を基に、約2年をかけて作成したという。 
 報告書は「中国の日本でのシャープ(鋭い)パワー・汚職」という項目で中国がかかわる日本では珍しい汚職の事例として統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄罪で起訴された衆院議員の秋元司被告の中国側との関係などについて詳述していた。秋元被告が自民党の二階派所属だったことも強調し、次のように述べていた。 
 「自民党の二階俊博幹事長の名から二階派と呼ばれる自民党のこのパワフルな派閥は親中派である。同派閥は『二階・今井派』と呼ばれることもある」
 「今井とは首相補佐官で経済産業省出身の今井尚哉氏のことで、同氏は安倍首相が中国や中国のインフラ・プロジェクト(巨大経済圏構想「一帯一路」やアジアインフラ投資銀行=AIIB)に対する姿勢をより融和的にするように説得してきた」 
 この記述は今井氏が安倍首相の対中政策に関して二階氏と同等の影響力を有しているという認識であり、今井氏の安倍首相への説得についても「すでに説得した」という意味の完了形を使っていた。 
 米国の政策研究機関が他国政府の対外政策に関するこの種の調査報告で、政治指導者や閣僚ではなく本来は裏方の補佐官の名を特定してその影響力を指摘することは珍しく、米側はそれだけ今井氏の役割に強い関心を持っているといえる。 
 米側がこうして日本の中国への政策や認識に強い関心を示すのは、トランプ政権が対中対決を強める中で日本に共同の対中姿勢を求めていることにも起因する。この報告書の作成を支援した国務省「グローバル関与センター」は、中国の対外的な影響力工作や政治宣伝への対応を任務としている。(ワシントン駐在客員特派員 古森義久)
このような状況が続けば、二階氏なども米国の制裁の対象になりかねません。それどころが、日本がいつまでも二階派などに牛耳られて、中国に利するようなことばかりしていれば、日本の政治家ばかりでなく、日本の企業や、銀行など、いやそれどころか、日本そのものが制裁を受ける可能性もあります。

現在の世界情勢を見ていれば、米中の争いに、中国が勝利する可能性は全くないし、米中が適当なところが手打ちをするということもありえないです。

次の選挙で、トランプ氏が大統領になれなかったとしても、これは変わりません。現在は、トランプ政権がどうのこうのというよりは、米国議会そのものが、超党派で、中国に大して厳しい態度で臨んでいます。まかり間違って、親中派が大統領になったとしても、議会とは赤ら様に対立はできないので、これからも米国の中国に対する態度は変わりません。

そうなると、米国の制裁は、共産党が崩壊するか、崩壊しなければ、中国経済がかなり弱体化して、中共が他国に対して大きな影響力を及ぼすことができなくなるまで、続きます。

中国の将来は、この二つしかありません。そうなると、親中派とは言いながら、中共に親和的な日本の親中派も、中共とともに、滅ぶしかなくなります。
早くそのことに気づいてもらいたいものです。それとも、日本の親中派は、身も心も中共に完璧に骨抜きにされているのでしょうか。

そうだとすれば、これも許しがたいことです。先ほど述べたように、米国もわずか数年ぶり前までは、パンダハガー(親中派)が幅をきかせていました。しかし、超党派の議員が、米国議会内で、中共の悪を暴く委員会を設置し、中国の米国への浸透の実態や、香港や、ウイグルに対する迫害の実態をこれでもか、これでもかという具合に暴いて行きました。

それが、今日の米国の対中国の厳しい態度に結びついていきました。もう米国では、中共を擁護する人はいません。もし擁護すれば、袋叩きにあうだけでしょう。

日本でも、国会でそのようなシステムを作り出し、中共の悪行を暴いていくようにすべきです。そうすれば、日本の親中派は、孤立する以外になくなります。

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2020年3月2日月曜日

「国会質問で不当な人権侵害」原英史氏が森ゆうこ参院議員を提訴 国会議員の「免責特権」どこまで許されるのか? 作家・ジャーナリスト、門田隆将氏が緊急寄稿―【私の論評】国会での誹謗中傷は、処罰しないと野党は認知症になるだけ(゚д゚)!


門田隆将氏

国民民主党の森ゆうこ参院議員の国会質問によって、不当な人権侵害を受けたとして、政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)座長代理の原英史氏が25日、東京地裁に損害賠償訴訟を起こした。作家でジャーナリストの門田隆将氏が緊急寄稿した。


 この件をひと言で表現するなら「国会議員による国民に対する誹謗(ひぼう)中傷・住所公開事件」となる。

 森氏は昨年11月15日の参院予算委員会で、毎日新聞の記事を根拠に、原氏が特区提案者から金銭を受け取ったとして、「国家公務員なら斡旋(あっせん)利得、収賄で刑罰を受ける」と発言し、自身のホームページで原氏の自宅住所を公開した。

森ゆうこ参議院議員

 だが、森氏の質問の根拠となった毎日新聞は昨年6月、原氏から損害賠償訴訟を起こされている。同紙は法廷で、原氏が金銭を受け取ったという報道をしたつもりはないと答弁をしている。あぜんとする主張である。

 にもかかわらず、森氏は国会の場で、原氏を糾弾した。

 原氏は「事実無根の誹謗中傷」として謝罪・訂正を求めたが、森氏は応じなかった。国会議員が議院で行った演説や討論、表決は、憲法第51条に定められた「免責特権」の対象となるのだ。

 これで納得できるはずがない。免責特権がある以上、「国会内」で自律的に対処するのが筋として、原氏は参院に対して、6万7000人分のネット署名を添えて「森氏の懲罰」を求める請願を行った。

 ところが、原氏の請願に応えたのは日本維新の会だけだった。それ以外の与野党は完全無視し、森氏も、原氏の度重なる謝罪・訂正要求を無視し続けた。

 原氏は泣き寝入りか、一個人として国会議員と戦うかという“二者択一”を迫られた。

 最終的に、原氏は提訴に踏み切った。森氏が原氏の自宅住所情報をネットで拡散したことなどは「国会外での不法行為」にあたり、免責特権で保護されないとの主張だ。

原英史氏

 多くの国民は、野党議員の傍若無人な振る舞いや、新聞や週刊誌をもとにした「事実の裏取りもしてもいない」質問内容にあきれている。国政調査権を有する国会議員による国会での質問は、新聞や週刊誌の“下請け”であってはならない。

 原氏はさらに、「国会での言論を検証する独立機関」をつくる構想も持っている。国会議員の言論について、中立・客観的で、事実に基づく検証・提言を行う、「国会版BPO」である。

 こうした組織ができれば、国会にも緊張感が生まれる。国民への名誉毀損も「平気だ」といった言動も減るはずだ。国民のために動いた、原氏の果敢な決断を評価したい。


 原氏の提訴について、森氏は28日、事務所を通じ、「まだ訴状を見ておりません。特別申し上げることはございません」とコメントした。

【私の論評】国会での誹謗中傷は、処罰しないと野党は認知症になるだけ(゚д゚)!

原 英史(はら えいじ、1966年)は日本の文筆家で、政策コンサルタント、元通産省・経産省職員。フェイクニュース研究所副所長と称しています。株式会社政策工房代表取締役社長で、大阪府市統合本部特別顧問です。

以前、経産省の職員であったことはありましたが、今では純然たる民間人です。森ゆうこ参議院議員は、その民間人を侮辱するだけではなく、住所を公開したりしたのですから、これはもう良識の範囲を完璧に逸脱しています。

Change.orgでは、原氏を支援するキャンペーンを実施しています。その内容を以下に掲載します。なおこのキャンペーンでは、趣旨に賛同するとともに、支援金を寄付できるようになっています。
賛同いただける皆さまに署名お願いいたします。 
【発起人】
朝比奈一郎、生田與克、池田信夫、岩瀬達哉、上山信一、加藤康之、岸博幸、鈴木崇弘、髙橋洋一、冨山和彦、新田哲史、原英史、町田徹、八代尚宏、屋山太郎
(敬称略、五十音順)
=======
参議院議長殿 
 憲法第51条では、「両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない」とされています。 
 しかし、だからといって、誤った報道に安易に依拠した名誉毀損など、国会議員による不当な人権侵害は許されるべきでありません。 
 この観点で、森ゆうこ参議院議員に対し、以下の理由から、除名などの懲罰を検討いただくことを求めます。 
 あわせて、こうした事案の再発防止のため、さらなる対策を国会において検討いただくことを求めます。

【理由】
 森ゆうこ議員は、10月15日参議院予算委員会で、原英史・国家戦略特区 ワーキンググループ座長代理が不正行為を行ったかのような発言を繰り返したうえ、「(原氏が)国家公務員だったらあっせん利得、収賄で刑罰を受ける(行為をした)」、すなわち「原氏が財産上の利益を得た」との事実無根の虚偽発言をしました。
 森ゆうこ議員は、発言の根拠として、6月11日の毎日新聞一面記事をパネル化して提示・配布しました。しかし、この記事が虚偽報道であることは、原氏が根拠を挙げて繰り返し説明しています(別紙:10月14日の公開記事、これまでの毎日新聞への反論)。 
 同氏は毎日新聞社に対して名誉毀損訴訟を提起しており、訴訟の中で毎日新聞社は、「原氏が金銭を受け取ったとは報じていない」と弁明していることも、すでに明らかにされています。 
 その状況下で、森ゆうこ議員がNHK中継入りの予算委員会において、十分な事実関係の調査もなしに、何ら根拠のない誹謗中傷を行ったことは、許されるべきでない人権侵害です。

(別紙)
http://agora-web.jp/archives/2042082.htmlhttp://agora-web.jp/archives/author/haraeiji
このほか、必要に応じ、さらに理由を追加します。
このような議員の傍若無人な振る舞いは決して許されるものではありません。私自身は、このような振る舞いが許されているからこそ、国会での不毛な論議がいつまでも継続されるのだと思います。

国会をまともな場にするためにも、このようなキャンペーンは有意義だと思います。

さらに、森議員は、国会審議の場では「国家公務員だったら斡旋利得、収賄で刑罰を受ける」と発言した一方で、ツイッター上では「仮に金銭の授受があれば、特区WG委員に公務員と同等の倫理規定がないため、刑事罰を課されないないものの、脱法行為ではないのか」と発言しています。


一見、同じような表現に見えますが、実は微妙に表現を使い分けています。国会では事実があったとほぼ断言している一方で、ツイッター上では“仮に金銭の授受があれば”と仮定の話に変えています。

かつ、国会では“あっせん利得、収賄”と犯罪行為であるかのように決めつけているのに、ツイッター上では“倫理規程“と弱い話にすり替えられています。

森議員は、国会では免責特権があって責任を問われないので意図的に激しい表現で原氏を誹謗中傷し、ツイッター上では訴訟リスクがあるので表現を弱めたとしか考えられません。憲法第51条がある中で、こうした狡猾な使い分けが行われているのが現実なのです。

私は、憲法改正で第51条を大幅に弱めることが必要と思いますが、それは難しいでしょう。しかし、その場合でも、たとえば国会議員が国会審議の場で他者の誹謗中傷、名誉毀損、人権侵害につながる発言を行なった場合、両院が当該懲罰を課すとともに、被害を受けた者に国会の中で事実確定と名誉回復の機会を与えるなど、知恵を出せばやりようはいくらでもあります。

今回の訴訟が、単なる法定論争に終わることなく、なにかこのような動きにつながることを期待しています。

そうでないと、日本の野党は国会で弛緩して、頭をつかわず、楽に楽を重ねて、現在の馬鹿の次元から認知症にすすむのではないかと思います。ツイッターの投稿よりも、頭を使わないですむ国会であってはいけないです。

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2017年7月17日月曜日

二重国籍解消の自民・小野田紀美氏が蓮舫氏を猛批判「ルーツや差別の話なんか誰もしていない」「合法か違法かの話です」―【私の論評】日本でも、国会議員や閣僚は、多重国籍を禁止すべき(゚д゚)!

二重国籍解消の自民・小野田紀美氏が蓮舫氏を猛批判 「ルーツや差別の話なんか誰もしていない」「合法か違法かの話です」
自民党の小野田紀美参院議員
 民進党の蓮舫代表の「二重国籍」問題で、蓮舫氏が公的書類公開を表明しながら戸籍謄本公開に難色を示していることを受け、自民党の小野田紀美参院議員が自身のツイッターで「国籍法に違反していないことを証明できるのは、国籍の選択日が記載されている戸籍謄本のみです。ルーツや差別の話なんか誰もしていない」などと立て続けに批判した。

 小野田氏自身も昨年10月、米国との「二重国籍」状態だったことが発覚し、その後手続きをとって今年5月に正式に解消した。自身のフェイスブック上で戸籍謄本や米国籍の喪失証明書を公開している。

 小野田氏は、蓮舫氏が13日の記者会見で公的書類を公開すると表明したことを受け、翌14日に国籍に関するツイートを相次いで投稿した。蓮舫氏を名指しせずに「国籍法14条の義務である日本国籍の選択を行ったかどうかは戸籍謄本にしか記載されません」と紹介し、戸籍謄本を公開する必要性を説いた。

 その上で小野田氏は、蓮舫氏が個人のプライバシーを理由に「戸籍を差別主義者、排外主義者に言われて公開するようなことが絶対にあってはいけない」と発言したことを念頭に「公職選挙法および国籍法に違反しているかどうか、犯罪を犯しているかどうかの話をしています。日本人かそうでないかの話ではない。合法か違法かの話です」と断じた。

 小野田氏のツイートには「なるほど! だから蓮舫さんはかたくなに戸籍謄本の公開を避けているのですね」「小野田さんが言うと説得力があるね」「テレビなどでこの件について詳しい説明をしていただけないでしょうか。都合の悪いことは報道しない自由を振りかざすマスメディア相手では困難はあるでしょうが」-など多数のコメントが寄せられている。

【私の論評】日本でも、国会議員や閣僚は最低限、多重国籍を禁止すべき(゚д゚)!

以下に小野田議員のツイートを掲載します。
民進党の蓮舫代表のいわゆる「二重国籍」問題について、金田勝年法相は昨年の10月18日の記者会見で、一般論と断りながら、「法律の定める期限後に日本国籍の選択宣言を行った場合、それまでの間、国籍法上の国籍選択義務14条に違反していた」と述べたいました。

国籍法は20歳未満の人が二重国籍になった場合、22歳までの国籍選択を定めている。蓮舫氏の国籍選択宣言は今月で、国籍法違反の状態が25年以上続いていた可能性が高まっている。

蓮舫氏は今月、都内の区役所に提出した台湾籍の離脱証明書が受理されなかったとし、「(日本国籍の)選択宣言をした」と述べていました。関係者によると、宣言は昨年10月7日付といいます。

国籍法では、二重国籍の人が日本国籍を選ぶ場合、(1)外国籍離脱を証明する書面を添えて外国国籍喪失届を出す(2)日本国籍選択の宣言をし、かつ外国籍離脱の努力をする-の2つの方法があります。

ただ、政府は台湾を正式な政府として認めていないため、台湾当局発行の国籍離脱証明書は受理していません。このため、台湾出身の二重国籍者の場合は(2)の方法を原則22歳までに求められています。

一方、蓮舫氏は昨年10月16日、訪問先の熊本県で記者団に対し「法務省から(国籍法)違反に当たらないとの考え方を文書で頂いた」と述べていました。これについて金田法相は再び一般論とした上で、「期限後に(法の定めることを)履行しても、それまでの間は違反していたことになる」と強調しました。

蓮舫氏
ただし、違法だからといって、特に罰則規定が定められているわけではないので、特に一般人や、一般人でなくても、芸能人などが蓮舫氏のように、二重国籍問題があったにしても、ほとんど何も問題はないでしょうが、やはり、政治家、それも野党第一党の党首ということであれば、非常に問題です。

これに関して、左翼系はどのように思っているのでしょうか。

以下に、朝日新聞の鮫島記者のツイートを掲載します。朝日新聞社の鮫島浩と言えば、プロメテウスの罠「手抜き除染」の捏造報道で新聞協会賞を獲ったものの、新潮に自作自演を暴露された特別報道部次長です。

鮫島浩
やはり、戸籍を公開するかもしれない蓮舫氏に対し三行半をつけているということのようです。もしあくまで、戸籍を公開しないというのなら、徹底的に擁護するつもだったのでしょう。

ちなみに、現状では公職選挙法でも二重国籍を罰する規定はありません。あくまで選挙に出るためには、日本国民であることが必要であるだけであり、重国籍であったとしても、選挙権に影響を与えるわけではないのです。

蓮舫代表の二重国籍の問題には、現実的に罰則や、公職選挙法上の問題は生じ難いことがいえます。このため、よく聞く汚職、脱税、男女トラブルの問題のようなはっきりとした違法の問題とは状況が違うとはいえるでしょう。

そのため、鮫島浩氏のような左翼は、二重国籍など違法であったにしても、罰則規定も何もないのだから、蓮舫氏には、国籍問題などには拘泥すべきでないとしているのでしょう。

一方、小野田紀美氏は、罰則規定があるなしにかかわらず「違法か、合法か」という事自体が問題であるとしているのです。

しかし、国籍をふたつ持っているということは、ふたつの国の国民であるということです。

このため、極端な例ではありますが、「日本の総理大臣が、いつか中華民国総統になりうる」という事態を生じる可能性を持っています。

こと国家の意思決定を担う政治家を、重国籍の人が担うことの意味は、よくよく話し合われるべきものといえます。

だからこそ、蓮舫代表には、この点の説明や対応が求められているのです。

諸外国では、どうなっているのでしょうか。オーストラリアの野党・緑の党に所属するスコット・ラドラム上院議員(47)は今月14日、二重国籍と知らずに過去9年間、議員活動をしていたとして、議員を辞職しました。移民国家の豪州では二重国籍は珍しくないが、議員の二重国籍は憲法で禁じられているのです。

スコット・ラドラム上院議員
ヨーロッパでは、テロ事件以来、国民意識が高揚しており、そのなかで、国家への忠誠求める風潮が、極右などでなくても高くなっています。

そこで、プーチン大統領は、最近、帰化するときに厳密な忠誠宣言をさせることを決めました。韓国などでも同様ですから、日本に帰化するときに、何の忠誠宣言も求めないのはとんでもないことで。日本に心を売らないが、日本のパスポートの方が便利だからとかいった芸能人がいたが許せないことです。

ヨーロッパでは義務兵役があったときは、二重国籍でも、どこでそれを果たしたかで忠誠対象を判断できましたが、兵役廃止で意識が希薄になったことに悩んでいます。また、女性の地位が高くなると女性の忠誠はどう確保するかも問題です。

そこで、スウェーデンに続き、フランスでもマクロン新大統領が男女共通軍事教練の義務化を公約にして当選しました。女性も軍事教練と愛国教育を受けなければならないことになりそうです。

まして、政治家では、先オーストラリアの例もありますが、韓国では、康京和外相の任命にあたり、娘の二重国籍が合法的なものにもかかわらず、問題視されました。

イラン司法当局は16日、同国の裁判所が米国と第三国の二重国籍者に、違法な情報収集活動を行ったスパイ罪で禁錮10年の判決を言い渡したと発表した。

日本でも、国会議員や閣僚は最低限、禁止すべきです。法的整備も急ぐべきだが、まず、与党が次回の国籍選挙で、二重国籍者は公認しないという姿勢を明確にして欲しいものです。

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「尖閣は台湾のもの?」“二重国籍”蓮舫新代表が知っておくべき日本と台湾の対立点―【私の論評】南京・尖閣問題で台湾は決して親日ではない(゚д゚)!

台湾初の慰安婦記念館が開館―【私の論評】蓮舫氏には、謝家一族の現状、事業と資産ならびに、戸籍など情報公開できない理由がある?

竹中平蔵氏「ルール違反」 髙橋洋一氏「全然最初から間違っている」 子ども・子育て支援法についてピシャリ指摘―【私の論評】財務省の企み「異次元の少子化対策」の隠れ増税、放置すれば将来は特別会計のような複雑怪奇な税制になりかねない

竹中平蔵氏「ルール違反」 髙橋洋一氏「全然最初から間違っている」 子ども・子育て支援法についてピシャリ指摘 まとめ 4月17日、慶應義塾大学の竹中平蔵氏と数量政策学者の髙橋洋一氏がラジオ番組に出演し、子ども・子育て支援法の改正案について議論した。 竹中氏は、この改正案が保険制度の...