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2013年3月1日金曜日

【政論】玄葉氏よ、お前もか ブーメランの「お家芸」継承―【私の論評】ポストモダン(脱近代)社会の七つ作法を知らなけれ、政治家はもとよりそもそも社会人にもなれない!!現代はそういう時代だ!!

【政論】玄葉氏よ、お前もか ブーメランの「お家芸」継承


あまりに稚拙な、民主党元玄葉外務大臣の国会での答弁

民主党は以前から、放った言葉が必ず自分に戻ってきて突き刺さる「ブーメラン政党」といわれてきた。28日の衆院予算委員会での質疑を通し、党の次代を担う玄葉光一郎前外相もその「お家芸」をきちんと継承していることが得心できた。

玄葉氏は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、オバマ米大統領との会談で関税撤廃に事実上「例外」を認める共同声明を文書でまとめた安倍晋三首相にこう迫った。

「当たり前のことで国内向けのパフォーマンスだ。明示的に文書にしたわけではないが、すでに昨年4月に私と米通商代表部(USTR)のカーク代表との間で、関税は交渉の中で決まっていくと確認している」

これに対し、首相はあきれた様子でこう返した。

「だったら民主党政権時代に文書にすればよかったではないか。政治は結果だ。『そんなの俺たちだってできた』と言っても世の中に通らない」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3代の首相と同様、玄葉氏もブーメラン投げの名手となる資質を十分備えているようだ。


【私の論評】ポストモダン(脱近代)社会の七つ作法を知らなけれ、政治家はもとよりそもそも社会人にもなれない!!現代はそういう時代だ!!

玄葉氏によれば、被災地に中国人を呼ぶことが復興になるそうだ?

民主党の元外務大臣の玄葉氏の答弁、上の動画や記事でも示されているようにあまりに稚拙です。玄葉氏にかぎらず、民主党の国会での質問かなり稚拙です。あまりに稚拙で、テレビなどて見るに耐えません。安倍首相が、上記のように返答するのも納得できます。本当に、ブーメランです。

それにしても、国壊議員(もちろんジョークです)に限らず、最近このような人たちが増えているような気がしてなりません。どうして、こんなことになってしまうのか、しばし考えてしまいました。

国壊議員をモチーフとしたTシャツのデザイン

そうして、いきあたったのが、昨日もこのブログに掲載したように現在は、ポスト・モダンの時代であるということです。こういう人たちは、ポスト・モダンの時代に乗り遅れているのだと思います。そうして、ポスト・モダンの時代をのりきるにはその作法があります。これを身につけなければ、玄葉さんは、いつまでたっても、幼稚な社会人から脱皮できません。それは、他の民主党議員も大同小異だと思います。

これに関しては、以下に、昨日の記事でも取り上げたのでへ、そのURLを掲載しておきます。

左脳がアナタに仕掛ける「5つの罠」―【私の論評】 あなたは分析麻痺に陥っていないか? ポスト・モダンの現在において最も重要なのは、知覚だ!!


詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、玄葉氏のように、国会などの公の席で、あのような奇妙な質問する人たちには、この記事で掲載したポスト・モダン七つの作法を、そもそも知らないのだと思います。これは、七つの作法という形では、知らなくてもある程度経験を重ねたり、それこそ国会や、政府などのような、まともな公的な機関や、企業などでやりとりをしたり、そこで活躍されている先輩などから学びある程度、自然に身についていなければならないものです。そうして、日本人は、従来はこのようなことに西欧人などよりはるかに秀でていたはずです。

我々の先達の日本人はこうした能力に秀でていたからこそ、西欧近代主義の考え方を取り入れるにしても、こうした精神を失わず、すばやく、取り入れ役立てることが出来たのだと思います。しかし、最近では、西洋近代主義的な考えばかり重視され、日本の良さが失われたように思えてなりません。

これが、身についていない人は、どんなに聡明で頭が良くても、どの分野においても、高い地位や、人々をリードするような地位についてはいけませんし、させてもいけません。

ポスト・モダンの七つの作法については、詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、柱だけ掲載すると以下のようなものです。
1.見る
2.わかったものを使う
3.基本と原則を使う 
4.欠けたものを探す 
5.自らを陳腐化させる
6.仕掛けをつくる
7.モダンの手法を使う
この中でも、重要なのは、まずは一番最初の「見る」ということです。見るといっても、ただ単純に見るということではなく、全体を「見る」ことです。全体を命あるものとして「見る」ことです。しかも緻密に「見る」ことです。しらみ潰しに見ていくことです。 そうして、「見る」ことに限らず、上記の七項目は、ことさら、ポスト・モダンといわなくても、程度の差はあれ、昔の武士道精神が息づいていた日本人の大人は、誰もが会得していたものと思います。

そして、見ることの補完として、「聞く」ことです。人は同時に2点に立つことはできません。他の者が「見る」ものを「聞か」なければなりません。自らの強みさえ、誰かに「聞か」なければわかりません。これも、昔の日本人の大人は十分に会得していたと思います。

レントゲン写真を見たからといって人体を「見た」ことにはならない。全体をみなければならない。

さて、玄葉さんは、本当に安倍総裁を含む、国際情勢や、国内情勢を徹底的に見ているでしょうか?そもそも、安倍総裁とのオバマ大統領の会談について、新聞などでは、本当の中身などわかりません。類推するしかありません。その類推も正しいかどうかなど確証などありません。

外交では、国どうしの約束ごとを単に口約束などや、官僚が確認したりした事柄においても、首脳同士が共同声明の文書にまとめることには、かなり重要な意義があります。このような文書にまとめたことを全く価値のないように発言したり、民主党政権がやっていたのと変わりがないと発言したのは、玄葉さんは、物事の背景を全く見ていないことの査証だと思います。それに比較すると、安倍総理は、よくものごとを見てから、話をしていると思います。玄葉さんとは、大違いです。

このように、よく「見る」ことをしてこなかったのが、民主党政権なのだと思います。こんなことでは、国会での答弁などもまともにならないどころか、そもそも高度な政治判断などできません。民主党には、もう先がないといわれていますが、なぜそのようなことなるのか、新聞などでは、選挙での大敗とか、その他もろもろの、目先のことばかり報道していますが、本当の原因はこういうことだと思います。

本日は、何やら、昨日のブログ記事の続きのような内容になってしまいましたが、玄葉さんの例は、ポストモダン(脱近代)社会の七つ作法を知らないとどいうことになるのか、格好の事例になると思いましたので、敢えて掲載させていただきました。

それにしても、最近の学校では大学を含めて、分析、論理が主体では、ポスト・モダン社会の七つ作法のようなことは全く教えていないようです。無論、現在教えているようなことも必要不可欠なのですが、やはり、これらの作法、その中でも、分析するだけではなく、物事全体を良く「見る」、徹底的に見るということを教えるべきと思います。特に、大学や、大学院などの高等教育ではそうするべきと思います。そうでなければ、私たちの社会は分析麻痺に陥るだけです。

そうして、まさに、日本では民主党はもとより、旧来の自民党も、全体を徹底的に「見る」ことを忘れ、日銀や財務省の官僚の分析や発言を信じて、過去において長きにわたるデフレを許容するどころか、長引かせることに協力してきたのだと思います。もう、私たちは、分析麻痺の呪縛から解き放たれるべき時期に来ていると思います。そうでなければ、経済だけではなく、文化や、社会も停滞し、閉塞感にさいなまされることになります。民主党政権の3年間は、こうした閉塞感にさら強くさいなまされた暗黒の時期だったのだと思います。皆さんは、どう思われますか?

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【参考図書】

 




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2012年3月25日日曜日

胸を小さく見せるブラジャーが人気 「草食女子」が増えているのか−【私の論評】ポストモダン的見方により、閉塞感を打ち破れ!!

胸を小さく見せるブラジャーが人気 「草食女子」が増えているのか:



胸をできるだけ豊かに見せる。寄せて上げて美しい形に整える――。そんなブラジャーの常識を覆すような現象が生じている。(上は、ワコール発売の「小さく見えるブラ」)


続きは「J-CASTニュース」へ

【私の論評】ポストモダン的見方により、閉塞感を打ち破れ!!
小さく見えるブラについては、このブログでも以前掲載したことがあります。上の記事は、このブラが結構売れているという話です。さて、上の記事の詳細は、実際に記事をみていただくこととして、論評するために、結論部分というか、核心的な部分のみ以下に掲載させていただきます。
通信販売のフェリシモ(神戸市)でも、数年前から販売している胸のボリュームを抑えたブラジャー「フラットブラ」が人気という。今年5月には、カップの内部に工夫を施した新商品「ワンサイズダウンブラ」も発売する計画だ。ほかのメーカーでも胸の大きさを強調しないブラジャーが売れている。

女性たちは今、なぜ胸を小さく見せようとするのか。「そもそもスリム志向の女性は、胸が大きいとふくよかで太って見えてしまうから嫌だ、という人は少なくない」という。「昔から『デカパイ』などとからかわれ、嫌がっていた女性はいたし、職場や同性の前ではバストで目立ちたくないと思う人は多い」ともいう。
一方、女性の意識の変化を指摘する声も多い。あるファッション関係者は「胸や外見で男性にアピールしようという時代はバブル期のもの。景気低迷の中で女性は堅実に動こうとしている」と話す。「草食系男子」に象徴されるように、男性が弱体化しているとの指摘は多い。男性に頼らず、自立して生きようという女性の姿勢が「胸を小さく見せる」という行動に映し出されているのかもしれない。
さて本日は、この記事に着目したのには、また別の記事もみて、かなり興味をもったためです。その記事の内容を以下に掲載しておきます。

豊胸手術はもういらない?極小バストを一晩でサイズアップさせる方法


体験レポーターのマキです。皆さんは自分の体にコンプレックスはありませんか?

「脚が細くなりたい!」「もっと目が大きかったら」など悩みってつきないですよね。

私の一番の悩みは小さい胸。しかも形まで悪くて見る度に凹んじゃうんです。

サプリやジェルをやっても効果はイマイチだし、かといって豊胸手術する勇気もないし…。

でも、この長年の悩みにも解決の兆しが見えてきました。

というのも友人にすすめられて購入したナイトブラなんだかイイ感じなんです。
最近使い始めたばかりですが、ふっくらハリが出できた感じで、背中のムダ肉が胸にぎゅーっと移動し始めている気がします。

どうやら背中部分がクロスになっていることで、背筋矯正しながら代謝UP。脂肪を燃焼させてくれる効果もあるそうなんです。

しかも特殊吸湿テクノロジーが乳腺を刺激し、女性ホルモン体温を一気に上昇させ胸が大きくなるそう。

私が愛用しているこのブラは「バルーンナイトボディ」というのですが、モニターの成功率はなんと98%で、中には男性並みのバストがたった一晩で1カップもサイズアップした方もいるそうだから期待が高まります。

飽きっぽい私には簡単に続けられるこのナイトブラがぴったりだったみたい。夏までには自信をもってビキニを着れるようになるのが目標です。(モデルプレス

■寝ている間に簡単バストアップ「バルーンナイトボディ」
http://bit.ly/GMKHgP
2012/3/24 23:45 更新


この二つの事例、両極端です。しかし、この両方とも売れているというようです。特に、小さく見せるブラに関しては、従来のやりかたでは、なかなか製品化されることもなかったかもしれません。これらを従来のマーケティング理論にしたがて、セグメントの問題としてしまうと、大事なことを見失ってしまうかもしれません。

セグメントの問題とは、要するに従来からあるマーケット理論で、胸を大きくしたい層の女性、胸を小さく見せるたい層の女性などと、実際に売れているブラの数や、消費者に対するアンケートから分類して開発していく方法のことです。無論、開発にあたっては、こういう分析的アプローチも行ってはいるとは、思いますが、私はそれだけでは、バルーンナイトボディは生まれることはあっても、小さく見せるブラは、日の目をみなかったのではないかと思います。

私は小さく見せるブラの開発に関しては、ポストモダン的な見方によるものも、かなり含まれていると思います。そうして、これからは、ポストモダン的な見方が重要になっていくと思います。さて、ポストモダンという言葉がでてきたので、最初にこれを解説しておきます。


ものごとの見方としては、大きく分けてモダン的な見方と、ポストモダン的見方があります。日本語でいえば、近代合理主義的な見方と、脱近代合理主義的見方とということができると思います。これに関しての詳細は、他のサイトをご覧になってください。ここでは、本当に簡単に説明しておきます。

さて、モダンの源流は、どこにあるかといえば、あのドイツの哲学者カントにまでさかのぼります。カントは、 「純粋理性批判」という書籍の中で、科学の中に思考の客観性を見出し、その因果律によって世界を描き出そうとしました。


ついで1637年、デカルト(写真上)が「方法序説」を書いて、近代合理主義としてのモダンの時代が始まりました。彼は、膨大な複雑な世界を前にして、西洋文明はそれを解き明かそうとした。そうして、この見方は、かなり成果を発揮して、科学技術が急速に発展しました。これが、いわゆる近代西欧の基礎となりました。

「我思う、ゆえに我あり」。ただ一つでも確実なものがあれば、論理の力によって因果を辿り、少なくとも、もう一つの事実を明らかにできる。そうすればもう一つ、さらにもう一つ。そうすればすべてを明らかに出来るという考え方です。「我思う、ゆえに我あり」、この種から広がった近代合理主義は、量で測れるものだけを対象としその因果関係を探求しましたが、それ以外の形而上の存在を無いものとして見えない振りをしてしまいました。これによれば、人体など、部品のように、爪、耳、眼、鼻などと、一つ一つ分析していけば、いずれ全体像が掴めるということになります。

しかし、これは、現代人ならおかしいということは、ご理解いただけるものと思います。このやり方では、いずれ限界がきます。いくらパーツを調べても全体としての人間は見ることはできません。まして、人間と自然との関わり合いまで、考えると、全く絶望的といわざるをえません。

そのようなモダンに対する批判は、いろいろ、ありました。下に代表的なものだけ、二例掲載しておきます。


1.ポアンカレの三体問題
三つ以上の天体がお互いに影響しあうとき、その変化の先は読めない、複雑系の世界になる。

2.バタフライ効果
アマゾンのジャングルで一羽の蝶が羽ばたく。その羽ばたきがあたえる極微の大気の揺らぎが、翌週のシカゴの雨との関係があるかどうか。その関係に関係が無いことは証明できないということが証明されている。

2.のバタフライ効果に関しては、マネジメントとの大家である、ドラッカー氏も、その著書のなかでとりあげ、「理性によってすべてを理解できるとしてはならない」としています。

モダン的な見方では、いわゆる分析をかなり重要視します。しかし、分析だけでは、物事は見えてきません。特に社会現象ではおてあげです、これが、モダン的見方の限界でもあります。そこで、ポストモダン的な見方では、知覚を重視します。



ドラッカー氏(写真上)は、『変貌する産業社会』という書籍の中で、「ポストモダン(脱近代合理主義)の七つの作法」として、以下の事柄を重視しています。

1.見る、そして聞く
あらゆるものを命あるものとして全体を見る。しかも自分の視点で見るだけでなく、他人の視点で見たものを広く聞く。意思決定において、事実ではなく、意見から始めることが重要なのはこのためである。

2.わかったものを使う
複雑な時代だからこそ、わかったものを大切に使うべきである。
「すでに怒った未来」は重要な示唆を含んでいる。現実を注意深く観察し、来るべきうねりを知る手がかりとする「予期せぬ成功」もしかり。これもまた、すでにわかったものだからである。

3.基本と原則を使う
経営の目的はつまるところ、世のため人のためであるが、それをあらゆる事業の補助線とする。基本を忘れた経営は必ずや失敗する。

4.欠けたものを探す
わからないもの、未知なるものにイノベーションの種がある。ギャップや欠けたところにチャンスは隠されている。

5.自らを陳腐化させる
人の手になるものはすべてが陳腐化する。画期的な新製品しかり、知識しかり、あらゆるものが陳腐化するがゆえに、自ら先手を打って自らを陳腐化し、主導権を握らなければならない。

6.仕掛けをつくる
成功を追求していく仕掛けをつくる。ドラッカーは、うまくいかなかったことの検討に時間を費やすならば、うまくいったことの検討に同じ時間を使えと言う。

7.モダンの手法を使う
むろんモダン合理的な手法を完全否定するのも間違いである。その限界を意識し、使えるものは使う。分解して組立て直すというモダンの手法は、時間管理などにおいてはいまだに有効である。
※アセスメント(事前評価)よりもモニタリング(観察・監視)が重要 
私は、ワコールの開発の人たちが、モダン的な見方だけではなく、ポストモダン的な見方をしたからこそ、「小さく見せるブラ」の開発ができたのだと思います。モダン的な見方とだけで、実際に売れたブラの数だけ細かく分析していただけでは、このような発想は生まれなかったと思います。

下の写真は、ランニング時にバストの揺れを低減するブラです。ワコールにはワコール人間科学研究所という研究施設があり、女性を総合的な観点から、観察して、様々なデーターをつみあげ、さらに、そこから得られる知覚・知見を商品開発に生かしています。まさに、分析だけではなく、知覚にももとづいて、商品開発を行っています。


ワコールでは、様々な消費者の声を聞いてみたり、あるいは、様々な消費者の立場に立って、分析するだけではなく、ポストモダン的に知覚したからこそ、このような製品開発に成功しているのだと思います。

これからの商品開発は、基本は今でもモダン的見方であり、最低限分析をしなければなりませんが、それだけでは、済ませられないと思います。これは、これで行った上で、さらに、全体像をポストモダン的に知覚して、開発を行っていく姿勢が重要になっていくと思います。ワコールの「小さく見せるブラ」は、こうしたことの格好のケーススタディーであると思います。(下の写真は、テレビCMでもお馴染み、新製品のリボンブラ)


そうして、このボスとモダン的な見方、製品開発だけではな、政治・経済・社会をみていく上でも、本当にかなり重要だと思います。政治家や官僚など、このような見方ができないからこそ、現状では麻痺しているのだと思います。この閉塞感を打ち破り新たな価値観を打ち立てていくには、ポストモダン的な見方が重要だと思います。このポスモダン的な見方、日本人は古から行っているものだと思います。現代人は、このことをすっかり忘れているのではないかと思い、残念でなりません。


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