2017年3月27日月曜日

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至―【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至

上海ディズニーランド
中国経済は無数の爆弾を抱えている。リーマン・ショックを越える超弩級(ちょうどきゅう)のバブル崩壊が射程に入ってきた。

 異様な住宅投資、不動産バブルの破裂、地方政府の債務不履行、企業倒産が続き、鉄鋼や石炭、レアアースなどの企業城下町では数万人規模の暴動が起きている。軍人30万人削減が発表されて以来、旧軍人の抗議デモが北京のど真ん中で起きた。

 野放図な鉄鋼、アルミ、セメント、建材、板ガラスなどの過剰生産と在庫は経営を圧迫するが、国有企業の効率的な再編は遅れに遅れている。

 債務不履行を避け、不動産バブルの炸裂を回避するために、過去2年間、中国当局が採用してきた政策は、西側資本主義では考えられない無謀さを伴った。

 「株式市場への介入」「『株を売るな』という命令」「空売りをしたら手入れをする」…。そのうえで、巨額資金を証券会社にブチ込んで株価維持政策(PKO)を展開した。株は人為的な操作で維持されている。

 外貨準備を減らさないために、資本規制という禁じ手を用いる一方で、外貨交換は年間5万ドル(約560万円)以内に制限した。

 そのうえ、「銀聯(ぎんれん)カード」の新規発行停止。500万ドル(約5億6270万円)以上の海外送金を許可制として事実上禁止し、海外旅行に出ようと銀行に両替に行くと、「ドルはありません」と言われる。

 日本企業も、中国からの利益送金が来なくなって悲鳴を挙げている。

 一方、当局に寄せられた新規マンション建設の申請は、合計34億人分と発表された。中国の人口は14億人だから20億人分の空部屋をつくるという計画だ。住宅への異常な投資が過去の中国GDP(国内総生産)を成長させてきたが、昨年師走の「経済工作会議」で習近平国家主席が、次の注意をしたのだ。「住宅とは人間が住むものである」と。

 究極的に中国の債務は30兆ドル(約3376兆円)とされ、銀行の不良債権問題が浮上する。人民元の大下落は時間の問題である。

 「上に政策あれば、下に対策あり」というのが中国人の特性だから、庶民が何をしているかをみれば次が読める。

 人民元暴落を見越して、昨年までは海外の不動産「爆買い」を続け、外貨が規制されると人民元で購入できるトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」や、スイスの高級腕時計「ロレックス」、仮想通貨の一種「ビットコイン」、「金塊」買いに狂奔している。

 大混乱は必至である。 =おわり

■宮崎正弘(みやざき・まさひろ)

【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

上の記事は、宮崎正弘氏によるものですが、以下では、主に中国内のソースから中国経済を読み解いてみます。

年に一度の中国全国人民代表大会(全人代、通常国会に相当)が3月3日から15日まで、北京の人民大会堂で行われました。全人代では、中国経済の前途と面している問題について、依然として代表者たちが憂慮していました。2016年、中国のGDP成長率は6.7%でした。今回の全人代において、中国政府は2017年のGDP成長目標を6.5%に下方修正しましたた。

これについては、中国の経済統計特にGDPは、ほとんど出鱈目で当てにならないことはこのブログでも過去に何度か掲載してきました。中国のGDPなどの経済統計は、経済の実体を示すというよりは、政治的なメッセージに過ぎないのです。しかし、そのような出鱈目な統計にせよ、17年度は、16年度よりも厳しいという結論を出さざるを得なかったということです。

李克強総理の記者会見での説明によれば、中国経済が後退している根本的な原因は二つあるといいます。

一つは中国政府が強心剤を注射するような刺激の政策で成長率を維持するのではなく、軟着陸式の経済発展を目指して産業構造を変化させていることです。もう一つは、世界全体の経済・貿易の不景気によって交易量が低下し、中国経済に影響していることです。

この意味するところは、上の記事で宮崎正弘氏が指摘してるような、西側資本主義では考えられない無謀な政策はもう繰り返しても、何かが良くなれば何かが悪くなるというような、イタチごっこのような、たんなるモグラ叩きのような政策は実行しても、結局無意味ということがわかったので、そのような方策は取らないというか、とれないということです。

全人代における李克強
しかし、李克強は依然として「去年、世界の経済・貿易成長率が7年来の低さという状況の中で、中国は依然として中高速の成長を維持している。この数年の実戦で、中国経済の「硬着陸」論は休めてもいいと証明できた。中国経済は「硬着陸」せずとも、長期的に中高速の成長を維持し、中高程度のレベルに向かっている」と主張しています。

しかし、中国経済にとって、今年直面している困難は2016年を超えるものです。

国際環境からみると、トランプが推し進めている「アメリカファースト」政策、および中米間の巨額の貿易赤字から、貿易戦が引き起こされる可能性が高いです。李克強が「2017年の世界経済には、多くの不安定性がある」と語ったとおりです。

そのため、中国側は観察と協調が不可欠であり、同時にアメリカの貿易圧力に対抗する準備も必要になります。ただし、李克強はすでに記者会見で「もし中米間で貿易戦が発生するとしたら、最も損をするのは中国にあるアメリカ資本企業だろう」とトランプ政権に警告を送っています。しかし、トヨタなどの企業にまでイチャモンをつけたトランプ氏が、中国内の米国企業の損益を考慮して、「アメリカファースト」を犠牲にするとは思えません。むしろ、中国内の米国企業など、自業自得として放置する可能性のほうが高いです。

中国国内については、生産性過剰の問題の解消にあたって、今年は最も重要かつ最も困難な時期に突入しています。李克強総理の活動報告で提示された目標によれば、2017年に中国は鋼鉄生産量5,000万トン、石油生産1.5億トンを減少させるといいますう。

中国遼寧省大連市で鉄鋼製品の運搬作業をする労働者
山西省は中国で最も大きな石炭・鋼鉄の基地ですが、山西省および河北省の代表によれば、2016年の生産性過剰の解消は、主に一部のゾンビ企業を排除しており、実体のある企業には触れていませんでした。しかし今年の生産性過剰の解消目標では、一部の生産を行っている企業にも生産停止を行うのです。

これは多くの人員の失業問題だけではなく、深刻な政治的な問題を引き起こし、同時に経営者の権益保護の問題にもかかわる大事になることは必定です。もし処理を間違えば、社会が大きく揺れ動くことになります。

第二に、不動産市場価格の高騰について、政府はお手上げ状態となっています。2016年の一年間で、多くの省都において一部地区の不動産価格が倍になっています。平米当たり2万元だった価格が、わずか1年のうちに平米当たり4万元(約66万円)に上昇したのです。北京・上海の中心部のマンションでは、平米当たり10万元(160万円)にまで高騰しており、東京やニューヨークの価格を超えるほどです。

2012年、呈貢(ていこう)区(雲南省昆明市)で10万戸の空きアパートが報告され、ゴースト
タウンとして広まった。5年経った今でも状況は変わっていないが、超高層ビルの建設が続いている。
しかし、中国政府が不動産市場を整理する決心を下せていないのは明らかです。李克強の政府活動報告においては、不動産市場の「分類制御」政策による「安定的かつ健康的な発展」という目標を強調しています。

政府のこういった政策に対する中国民衆の解釈は次のようなものです。「不動産価格は下がらない」。中国の著名な不動産開発企業のCEOである任志強は、「生きている間に中国の不動産価格が下がるところは見られない」と明確に考えているといいます。なぜ政府は現在の不動産市場を維持したがるのでしょうか。

任志強いわく、地方政府の巨額の債務は、土地を売ることによってしか返済できないからです。また、銀行の大部分の貸付金も不動産に用いられており、不動産バブルが崩壊すれば多くの銀行が破産してしまうことになります。そのことを恐れて政府は不動産価格を下げようとしないのです。

しかし、ブログ冒頭の記事で、宮崎氏が指摘するように、20億人分の空部屋をつくって、不動産価格が永遠に下がらないなどということはありえません。政府がいかに不動産価格を下げまいと思っても、いずれ大暴落するのは必定です。

中国の経済発展を阻む3つめの大きな要素は、実体経済、とくに製造業の負担が大きく、利益が出ないことです。今回の全人代会議において、中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后は、自らの企業から政府に治める各種税金・経費の合計が500種類、8,000万元(約12憶8,000万円)にものぼり、すでに企業が維持できないレベルにまで達していることを明らかにしています。

中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后氏
宗慶后の発言に対し、中国財政部の回答は以下のようなものでした。調査によれば、娃哈哈グループが実際に納めた「税金」は317種であり、彼らの発表よりも少ないとしています。財政部のこの回答は中国のネット上で「317種って少ないのか?」といった大きな議論を巻き起こしました。

中国の企業家は政府の徴税行為を、最終的に企業を死に至らしめる「太腿の肉を切り落とす」行為と呼んでいます。事実、中国の製造業には「企業を経営するより不動産投資でもしていたほうがマシだ」というほどの困難さです。企業経営の一年間の利益はゼロということも珍しくないのですが、不動産投資なら一年間で利潤が倍になるのです。この現実は中国社会における実業企業の積極性を大きく損ない、その結果として中国製造業はずっとこの困難を脱することができていません。

李克強総理は記者会見において、政府は5%の財政支出を削減し、1兆元(約16兆円)を調達して企業の負担軽減に充てるとしています。しかし、もし企業への課税が軽減せず、銀行の貸付金が実業に傾くことがなければ、中国経済の健康的な発展は依然として非常に困難になることでしょう。

今度こそ、中国経済は近いうちに大破綻するのは必定のようです。というより、実体は大崩壊しているのですが、中国政府のありとあらゆる手練手管で面目を保っているというだけかもしれません。

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