2013年1月18日金曜日

「24時間 朝マック」店の狙いは? マックVSコンビニ、次は朝食:ライフトレンドフォーカス―【私の論評】マックの朝食強化は観測気球?これが伸びればアベノミクス成功のサインともみてとることができるか!!

「24時間 朝マック」店の狙いは? マックVSコンビニ、次は朝食:ライフトレンドフォーカス:



日本マクドナルドが「朝マック」を強化するキャンペーンをスタート。その狙いとは?

・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・

今、朝食に力を入れる狙いはどこにあるのか。

「今の消費者のトレンドは『限られた時間の価値をどう上げるか』。朝食市場はまだ小さいが、朝の忙しい時間の価値を上げるという意味でポテンシャルは高い。家庭で朝食を食べている層を取り込み、新たな市場を作りたい」(日本マクドナルドの原田泳幸会長兼社長兼CEO)。

そ のために同社が重視しているのが「実体験」。2013年1月21日から2月4日までの毎週月曜日を“フリーマンデー”とし、6時から9時までの間に「ソー セージマフィン」「プレミアムローストコーヒー ホットS」「ハッシュポテト」のいずれかを週替わりで無料で提供する。月曜日なのは、明るくポジティブな気持ちで1週間をスタートしてほしいという狙いが あるという。

「外食を利用する理由として便利さやおいしさもあるが、生活習慣になっていることも大きい。特に朝は決まった生活パターンを持っている人が多いので、まずはできたてをスピーディーに提供する価値を体験してもらいたい」(同)。

「朝マックレストラン」で客に朝マックメニューを手渡す日本マクドナルドの原田泳幸会長兼社長兼CEO

【私の論評】マックの朝食強化は観測気球?これが伸びればアベノミクス成功のサインともみてとることができるか!!


マクドナルドの朝食強化にはどのような意味があるのでしょうか。私自身は、これはデフレ脱却への備えの一貫ではないかと睨んでいます。

その根拠となる、マクドナルドをとりまく環境の変化があります。本日は、マックで働く女子と、マックを利用する女子の写真とともに掲載させていだきます(笑)!!

まずは、外部の環境変化として、特に比較的若い世代が、朝食などを抜いているという調査結果があります。それに関して以下に掲載します。

3人に1人、朝食を抜く 25~34歳で「2食化」、昼食抜きも2割
  25~34歳で朝食を抜いている人は34.1%に上り、全年代の平均17.5%を大きく上回っていることが総務省の平成23年社会生活基本調査で分かっ た。昼食を抜いている人もこの年代は19.0%で全年代の14.4%より高く、総務省は「若い人を中心に、朝か昼どちらか1食にする1日2食の傾向が強 まっているのではないか」とみている。
 15~24歳では朝食抜きが29.9%、昼食抜きが20.0%だった。10~64歳の幅広い年代で、男性の朝食を抜く割合が女性より高かった。
 10~14歳の子供の夕食状況をみると、1人で食べた割合は平日が5.9%で、総務省は「それほど孤食は進んでいないようだ」としている。

こうした傾向への対応という意味あいがあると思います。この層の人びと何も、貧乏で朝ごはんんを食べないということではないと思います。やはり、ギリギリまで寝ていたいという欲求があるものと思います。

今 までは、朝食を我慢してギリギリまで寝るか、早起きして朝ごはんんを食べるという二つの選択肢しかなかったものをマクドナルドの朝食などの選択肢も加えて もらおうとの戦略なのだと思います。そうして、この戦略はデフレ下ではあまりうまくいかないと思います。やはり、回復までとはいかなくとも、回復の途上に あれば、うまくいく戦略だと思います。朝食強化がうまくいけば、デフレから回復しつつあると見て良いと思います。


それから、もう一つ環境対応への動きがあります。それは、以下のようなものです。
マクドナルド、福岡などでのハンバーガー類値上げについて社長がコメント
福岡県を中心とした「マクドナルド」一部店舗で「ハンバーガー」などの商品が値上げされ、ネット上などで話題になっていた。
これは1月11日から福岡県を中心とした、佐賀県、大分県、山口県、熊本県の一部145店舗で一部商品を試験的に値上げしたというもの。
これらの店舗では、「ハンバーガー」が100円から120円に、「チーズバーガー」が120円から150円に、「ジューシーシャカシャカチキン」が100円から120円に、「マックシェイク」が100円から120円になった。
また反対に値下げを行った商品もあり、「ポテト(S)」が210円から150円に、「チキンマックナゲット(5ピース)」が250~290円から190円になったという。
さらに「マックダブル」(190円)というバーガーの新商品も発売したとのこと。
この件について、1月17日に開催された「2013年『朝マック』戦略発表会」において、同社代表取締役会長兼社長兼CEOの原田泳幸氏がコメントした。
「福岡のほうでこっそり値上げしたというような話が一部であがっているが、そうではない。
こういったことは包括的な価格の見直しとして試験的に常にやっていること。
(全国の店舗で反映するかどうかは)検証した結果次第。
すぐかもしれないし、来年かもしれない」



さて、このようなマックの環境への対応、結局アベノミクスなどの経済対策により、いずれ経済が浮揚していくだろうとの読みからでてきたものだと思います。

だからこそ、この朝食の強化があたったり、値上げの強化などが他の地区にも及んでくれば、これは景気浮揚のさきがけとなるものとみるべきと思います。

こ のやり方は、本当に良い方法だと思います。アベノミスクが奏功するかしないか、多くのエコノミストとなどがいろいろなことを言っています。私自身は、この ブログ二も再三掲載してきたように、アベノミクスは、正しいし、間違いなくいずれ効果がでてくると思います。特に、金融政策だけではなく、積極財政もやろ うとしていますから、この積極財政など短期的に効果がでてくるのは、はっきりしています。

マクドナルド原宿表参道店のバリスタ

そ れに、年が明けてから、サイトで、平成25年度の景気予測など、探してみましたが、結局内閣府が1月11日に出した、『「日本経済再生に向けた緊急経済対 策」について』くらいしかなく、これでは、GDP2%と、雇用60万人を生み出す効果があるとされています。しかし、これだけだと、全体でどうなるとか、 時期的にどうなるなどはわかりません。

例年などだと、12月あたりから、金融機関による景気予測が出回り、1月にはかなり出回るのです が、今年はまだそんなことはありません。やはり、昨年の12月に政権交代し、それだけではなくアベノミクスという今までとは全く異なる政策を打ち出したの で、どうなるか、まだまだ見込みが立たないというのが実態なのだと思います。



私 自身は、金融緩和と、積極財政の両方を実施する、アベノミクスが効果がでないなどということは考えにくいです。ただし、不安材料もあります。それは、アベ ノミクスが多くの反対にあって、なかなか進まないとか、尻切れとんぽに終わってしまうとか、そこまでいかなくてもなかなか成果が出せないということも考え られるからです。

そうしたことを、占うためには、エコノミストの意見を集約してもしかたないことであり、やはり自ら商売をやりつつ、独自の観測気球を打ち上げる必要があります。そのための、マックの施策が朝食強化、九州での値上げなのだと思います。


朝 食強化があたり、九州の売り上げが少なくとも落ちないとか、あるいは逆に上がったりすれば、アベノミクスが奏功したか、奏功しつつあるとみなすことができ ます。これは、非常に賢いやり方だと思います。エコノミストだけの意見を聴いていれば、それが無責任なデタラメエコノミストであれば、最初から全くダメで すし、まともなエコノミストであったとしても、どこが潮目の変化なのか、見定めをつけるのは難しいことです。しかし、商売においては潮目を見定めるのは大 事なことです。

そうしたときに、このような自社独自のメルクマールを設定しておけば、どこよりも安心して、自ら潮目を読むことができます。

私も、アベノミクス信奉者の立場から、マックのこの動向を見定めて行こうと思います。そうして、何か動きがあれば、このブログでも、掲載していきます。

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