2012年4月30日月曜日

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト―【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト:


苦痛緩和ケアの看護士Bronnie Ware氏は、臨終に際した人が最も後悔すること5つをリストにしました(英文)。ブロガー・デベロッパーである起業家のPaul Graham氏は、このリストを生かして、以下の5つの指示をToDoリストの一番上に追加したそうです。 Photo by Alice Lee.

【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!



詳細は、上のlifefackerの記事をご覧いただくものとして、上の記事のTo Doリストの一番上とは、以下のようなものです。

■夢をあきらめないこと 
■働き過ぎないこと 
■思っていることを口に出すこと 
■友だちを大事にすること 
■幸せでいること
これは、さすがにさまざまな人の臨終の言葉からでてきているものなので、重みのある言葉です。私も、この言葉大事にしていきたいです。


私が、この言葉を見て思い出したのは、ドラッカー氏が生前に語っておられたことと、その生き様でした。おそらく、ドラッカー氏は、臨終の際にも、ほとんど後悔はなかったのではないかと思います。

ドラッカー氏が生前に語っておられたこととは、以下のようなことです。

「私は、新聞記者などから、"今までの著作の中で最高のものは何ですか?"と聴かれたときには、"次の作品だ"と答えることにしている」

そうなんです。ドラッカー氏は、過去の著作に満足することなく、次の著作を最高のものにすることにいつも注力していたということです。人は、過去に満足することなく、どこまでも、探求し続けるという状態にあれば、臨終のときに後悔するなどということはないのだと思います。

また、ドラッカー氏は、彼の著作の中で、先の言葉に関連づけて、ミケランジェロのことを次のように語っています。「ミケランジェロは、長寿の人として有名だが、晩年になっても、彫刻の制作をやめなかった。ミケランジェロも、晩年にある人に"今までの最高の作品は何ですか?"と問われて、「次の作品だ」と答えていた。私も、彼のようになりたい」。

ミケランジェロ

そのミケランジェロが、以下のような詩を書いています。
「志が我を引き上げる」-ミケランジェロ・ブオナローティ-
私たちのほとんどが
真に恐れるべきことは
人生の目的が高すぎて
手が届かないことではなく
目標が低すぎて
簡単に手が届いてしまうことである

彼は89歳の高齢になってもなお、彫刻刀と絵筆を振るい、詩作し続け、デッサンの手を休めませんでした。

ミケランジェロの彫刻
その彼がもっとも訴えたかったことも、この有名な詩にあるように「高い志を掲げよ」ということに尽きるのではないでしょうか。

本当に恐れなければならないことは、無謀な高望みをすることではなく、希望を捨てたり、安易な希望に甘んじたりして、実際にその希望達成の努力をする前から、心の中で安易に目標や志を引き下げてしまうことではないでしょうか。

真に恐れるべきは、高い希望や理想を投げ捨てて、手ごろな目標を設定して、小成してしまうことかもしれません。

晩年のドラッカー氏
ドラッカー氏も、95歳で亡くなる直前まで、次の著作の準備をしていたそうです。ミケランジェロ氏も、ドラッカー氏も、最期の作品が、日の目を見ることはありませんでしたが、それでも、本当に限界まで、人生の目的を追求したということで、後悔はなかっと思います。このような、高い志を持った人は、臨終にあっても、後悔はないと思います。
吉田松陰
上では、外国の人のことばかり掲載してしまいましたが、日本の人のことも掲載したいと思います。上の記事では「夢をあきらめないこと」という言葉がありました。この「夢」というキーワードで、吉田松陰の言葉を思い出しました。吉田松陰は、上の二人の方々と比較すると、短い人生でした。何と、齢29歳でなくなっています。彼も、夢をあきらめないことで、臨終のときにも後悔はなかっでしょう。人の人生は長いからといって良いとも限りません。吉田松陰が、囚人用のかごで刑場に運ばれるとき、それを担ぐ人足たちに、5分くらい話をしたところ、人足たちが、血相を変えるほどの大きな影響を与えたという記録が残っています。

吉田松陰は、己の肉体が若くして滅ぶことになっても、自ら他者に与えた計り知れない大影響に満足していたに違いありません。松陰は、この影響力によって、松下村塾において久坂玄瑞や高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋、吉田稔麿、入江九一、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義などの明治維新に欠かせない主要人物たちを育て上げました。松陰の言葉を以下に記します。
夢なき者に理想なし、 
理想なき者に計画なし、 
計画なき者に実行なし、 
実行なき者に成功なし。 
故に、夢なき者に成功なし。
私も、これらの先人たちのような偉業は達成できないかもしれませんが、少なくとも、彼らのように後悔のない人生を全うしたいものです。




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2012年4月29日日曜日

ピンチに負けない心を作る3つの方法―【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

ピンチに負けない心を作る3つの方法:

ピンチに負けない心を作る3つの方法


人生に逆境はつきもの。仕事でも私生活でもたびたび訪れる逆境やピンチですが、乗り越えることができるか、潰されてしまうかはその人の考え方や精神状態によって大きくかわります。『自分ホメ... 続きを読む

著者の谷口祥子さん


【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

私は、この書籍は読んだわけではないのですが、ガジェット通信では、この書籍の中でも特に逆境に負けない心を作るための方法をピックアップしていて、その内容が紹介されており、なかなか良い内容だと思いましたので、紹介させていただきました。

そのピックアップしている部分の要約を以下に紹介します。
■自分のかっこ悪い部分を、あえて周囲に話してみる 逆境に陥ると、誰しもが追い詰められた気持ちになります。そういったプレッシャーに押しつぶされないためには、プレッシャーを感じている自分を認め、さらに物事を前向きに考えること。周りの環境に追い詰められるのはまだしも、自分で自分を追い詰めないようにするべきです。
そのために有効なのは、自分のかっこ悪い部分や秘密にしておきたかった恥ずかしい部分をあえて人に話してみること。
■他人のセリフを引きずらない 普段は気にも留めないような他人の言葉が妙に心に残ってしまうのも、ピンチの時の特徴です。批判されたり、ネガティブなことを言われると、いつもより重く受け止めてしまいがちですよね。
人の言うことは、自分にとってプラスに思えるのならありがたく受け入れ、マイナスイメージを持つなら無視する、というように、他者の発言を受け流す力は普段から磨いておくべきでしょう。
■ネガティブな感情は、溜めこまない 言いたいことを言わなかったり、ネガティブな感情を抑圧して溜め込んでしまうのも、自分で自分を追いつめてしまう原因です。
私たちは普段「喜ぶこと=良いこと」「怒ること=悪いこと」といった評価をしがちですが、本当は感情に良い悪いはありません。喜んでいる時も、悲しんでいる時も、怒っている時も感情を発散させるべきです。
ピンチや逆境の時こそ、精神面の強さが問われます。そんな時は状況に流されずに一度自分を肯定してから物事に対処するべきです。
本書には、生きるうえでの自己肯定の重要さと、そのための方法が紹介されています。メンタルが弱いという自覚がある人や、自分に自信が持てない人は、本書のノウハウを試してみてはいかがでしょうか。
私は、上記のことに関しては、今では、特に意識しなくても、実行できるようになっているので、特に追い詰められるとか、あせるなどということはありません。今は、そうなのですが、特に若いうちはなかなかできませんでした。



しかし、あるときから、そんなことではいけないと思い考え方を根本的にあらためました。特に、それは、自己肯定ということです。自己否定ばかりしていては、永遠に逆境に付きまとわれ、いわゆる逆行にはまりつづけて、自分を見失ってしまいます。そればかりか、他の人のことも見失ってしまいます。本当に大事な人が離れていったりします。


今考えると、こうした自覚は、二段階あったように思います。最初は、まだインターネットが黎明期の頃でした、インターネットを検索していると、ある記事が目にとまりました。それは、アメリカ人が書いた英語のものでした。これは、特段有名な人が書いたものではありません。ごく一般の市井の人でした。だからこそ、当時の私の琴線に触れたのかもしれません。あまり詳しくは、覚えていませんが、とにかく、以下のような内容であったことは、はっきり覚えています。
「人とは、影の部分もあれば、光の部分もある。この世の中が、暗黒で影ばかりであれば、私たちは何も見えない。その逆に世の中に影がなく、光だけであれば、これも何も見ることはできない。光と影があるから、私たちは、はじめて見ることができる。
人も同じことだ、人には、光の部分があり影の部分がある。だから、人には、個性というものがある。光の部分だけ、影の部分というだけなら、個性も何もない。だから、自分自身をすべてを認めよう。今日あなたが、あるのは、光の部分があるだけではなく、影の部分もあるからなのだ。
だから、影の部分を認めよう。もし、この影の部分がなければ、あなたの光の部分が異彩放つこともないだろう。今日のあなたをかたちづくっているのは、あなたの影の部分があるからに他ならない。だからこそ、光と影のすべてを部分を自分であると認めよう。そうすることから、あなたの未来ははじまる」

原文は、英語で、しかもかなり詩的な素晴らしい文章でした。残念ながら、私は、あまり詩心もないので、それを再現することはできませんが、内容としては、このようなことでした。


この文章を読んでから、私も、この文章の通りに考えようと努めることにしました。それから、随分と楽になったような気がします。特に、青年期にあることですが、自分の影の部分をなかなか認めようとしません。しかし、上の文章によれば、どんな影の部分であっても、それがあるからこそ、今日の自分があるということです。もし、それがなかったら、今日の自分はないわけです。自分を大切にしたいなら、自分の影の部不も認めなければなりません。それを認めない限りは、明日はやって来ないということです。何と素晴らしい内容ではありませんか。

ちなみに、この方とは、いまだに交流があります。いまでは、SNSでときどき互いにメッセージをやりとりしています。後で知ったのですが、やはり、ただものではありませんでした。上の文章を書いたときは、確かに普通の若いサラリーマンで、市井の人だったのですが、あるとき会社をおこし今では業界ではかなり著名な方になっています。やはり、あれだけの文章を書く人ですから、当然といえば、当然なのかもしれません。

それから、2~3年してから、今度は、ドラッカーの書籍を読んでいるときに、そのような自覚がさらにできました。これに関しては、このブログには、ドラッカーについて何度も掲載していますから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。それは、ドラッカーの人の「強み」にもとづく、マネジメントです。以下にその要旨だけ掲載しておきます。
「いかなる教養を有し、マネジメントについていかなる教育を受けていようとも、経営者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。真摯さである」(『現代の経営』)
経営者にとってできなければならないことは、そのほとんどが学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない。真摯さである。
経営者は人という特殊な資源とともに仕事をする。人は共に働く者に特別の資質を要求する。 
経営が本気であることを示す決定打は、人事において断固人格的な真摯さを評価することである。リーダーシップが発揮されるのは人格においてであり、人の範となるのも人格においてだからである。
ドラッカーは、真摯さは習得できないと言う。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身につけることはできないという。
ごまかしはきかない。一緒に働けば、特に部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかる。
部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法などほとんどのことを許す。しかし、真摯さの欠如は許さない。そのような人間を選ぶ者を許さない。
「人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう」(『現代の経営』)
以上は、経営者についてのものですが、ドラッカーは、自分自身についても、強みに焦点をあわせるべきであると言っています。そうして、組織の役割は、強みにもとづき、人の力を最大限にひきだし、弱みに関しては、中和してしまうべきとしています。そのために組織があるといっています。


弱みだけにもとづく、マネジメントは、組織の精神を低下させるとしています。そうです、先の文書とも通じるところがあるのです。自分のことでも、他の人のことでも、弱み=影の部分だけに着目するのではなく、強み=光の部分に着目せよと言っているのです。

人間は、20歳も過ぎてしまえば、いわゆる、強みはさらに伸ばすことはできても、弱みの部分は伸ばせない、弱みはせいぜい、仕事に支障がでないように、是正できるだけだとも言っています。

わかりやすくいえば、たとえば、税理士の資格を持っていて、経験があり税務が本当できる人にとっては、計算することが強みです。この人が、人とあって話をすることが苦手で、それが、弱みだったとします。この人が、一人で、税理士事務所をやろうとしてもできないでしょう。そんなときに、ある程度人数がいる税理士事務所という組織に入れば、営業的なことは、他の人やってもらい、自らは、強みである計算に集中すれば良いのです。

また、高等数学ができなくてそれが弱みの人も、それは、他の人にやってもらい、自らは、仕事に支障ができない程度に算術ができるようにし、自らの強みをして、成果をあげられるようになれば良いわけです。さらに、ドラッカーは、人には、見ることによって学ぶ人、聴く事によって学ぶ人、相手との会話などのやりとりで学ぶ人など型があることも強調していて、自分や他の人がどのタイプであるかを知っておくべきことも主張しています。要するに、自ら強みである学び方のスタイルを知っておけと言っています。現在の教育は、人の弱みを是正することにばかり集中しているし、学び方のスタイルなど完全に無視しているとも語っています。
考えてみれば、かなり有能な経営者にだって、欠点すなわち、弱みもあると思います。何から何までできる人などはいません。そんなときに自分の弱みの部分は、それが得意な人を雇ってその人にやってもらば良いわけです。そうして、普段から人の強みに着目して、その強みを最大限に伸ばすように、組織を構築すれば良いのです。だからこそ、有能な経営者は、他の人が足元にも及ばないほど成果をあげられるのです。なんでもかんでも、自分でやったり、隅から隅まで自分が監督していてはできることではありません。

しかし、このようなことをするにしても、まずは、最初に自己肯定ができなければならないということです。自己否定からは、何も生まれてこないのです。自己肯定できない限り、大方の人は、単なる自己中で、終わってしまいます。だからこそ、自己肯定ができるかできないかが、分かれ道になるということです。

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2012年4月28日土曜日

日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺などレアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる―【私の論評】今までも豊富だった資源がますます、豊富になる日本!!海外で日本を見つめなおしてみよう!!

日本の大陸棚拡張、国連が認定 沖ノ鳥島周辺などレアメタルなど採掘権、主張できる範囲広がる

今回国連が勧告した大陸棚の位置


政府は27日、国連の大陸棚限界委員会が日本最南端の沖ノ鳥島の北方など太平洋の4海域約31万平方キロメートルを日本の大陸棚として新たに認める勧告を採択したと発表した。国連同委の勧告には拘束力がある。国土面積の8割強に当たる海域が新たに認定され、日本はレアメタル(希少金属)や次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートなどの採掘権を主張できる範囲が大幅に広がる。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】今までも豊富だった資源がますます、豊富になる日本!!海外で日本を見つめなおしてみよう!!

さて、上の記事今までの日本の排他的経済水域は、かなり広いのに、さらに拡張できるということで、日本にとっては本当に良いことです。今回認められなかった部分も主張をして、かならず手中におさめるべきと思います。

それにしても、日本経済新聞、この記事なかなか秀逸だと思います。本当に、日本経済新聞は、経済以外の記事はすばらしいです。しかし、なぜか、経済だけは、本当に駄目になりました。というより、日本の大手新聞は、本当に経済に関してはまともな報道をしなくなったか、できなくなったようです。本当に困ったものです。

それは、それとして、今回は、EZ(経済的排他水域)を含む日本の凄さを改めて、掲載していこうと思います。

まずは日本のEEZは、今回日本の領土の8割にも及ぶ、拡張をする前から、かなりの広さです。それがどのくらいのものか、下に、その他国との比較を掲載します。

EEZと領海を合わせた国別順位
国名EEZ+領海EEZのみ
アメリカ合衆国の旗アメリカ11,351,000 km²
フランスの旗フランス11,035,000 km²
オーストラリアの旗オーストラリア10,648,250 km²
ロシアの旗ロシア7,566,673 km²
カナダの旗カナダ5,599,077 km²2,755,564 km²
日本の旗日本4,479,358 km²
ニュージーランドの旗ニュージーランド4,083,744 km²
イギリスの旗イギリス3,973,760 km²
中華人民共和国の旗中国3,877,019 km²
ブラジルの旗ブラジル3,660,955 km²
チリの旗チリ2,017,717 km²
ポルトガルの旗ポルトガル1,727,408 km²
インドの旗インド1,641,514 km²
アルゼンチンの旗アルゼンチン1,159,063 km²
マダガスカルの旗マダガスカル1,225,259 km²
EEZと領海と領土を合わせた国別順位
国名EEZ+領海+領土
ロシアの旗ロシア24,641,873 km²
アメリカ合衆国の旗アメリカ20,982,418 km²
オーストラリアの旗オーストラリア18,335,100 km²
カナダの旗カナダ15,583,747 km²
中華人民共和国の旗中国13,476,979 km²
ブラジルの旗ブラジル12,175,831 km²
フランスの旗フランス11,709,843 km²
インドの旗インド5,559,733 km²
日本の旗日本4,857,193 km²
ニュージーランドの旗ニュージーランド4,352,424 km²
イギリスの旗イギリス4,218,580 km²
アルゼンチンの旗アルゼンチン3,925,953 km²
チリの旗チリ2,773,813 km²
カザフスタンの旗カザフスタン2,717,300 km²
スーダンの旗スーダン2,505,810 km²
日本は、EEZ+領海では、世界で6位です。EEZ+領海+領土でも、世界で9位です。これは、凄いことです。このブログでも、以前掲載したことがありますが、この領域には、資源が豊富にあります。

それから、この凄さに加えて、あまり認識されていないのですが、別の凄さを下に掲載します。それは、人口です。
順位2010年推計人口
border=none 世界 (人口)6,895,889,018
1中華人民共和国の旗 中華人民共和国1,341,335,152
香港の旗 香港7,053,189
マカオの旗 マカオ537,972
合計1,348,926,313
2インドの旗 インド1,224,514,327
3アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国310,383,948
プエルトリコの旗 プエルトリコ3,749,009
グアムの旗 グアム179,896
アメリカ領ヴァージン諸島の旗 アメリカ領ヴァージン諸島109,056
アメリカ領サモアの旗 アメリカ領サモア68,420
北マリアナ諸島の旗 北マリアナ諸島60,917
合計314,551,246
4インドネシアの旗 インドネシア239,870,937
5ブラジルの旗 ブラジル194,946,470
6パキスタンの旗 パキスタン173,593,383
7ナイジェリアの旗 ナイジェリア158,423,182
8バングラデシュの旗 バングラデシュ148,692,131
9ロシアの旗 ロシア142,958,164
10日本の旗 日本126,535,920
11メキシコの旗 メキシコ113,423,047
12フィリピンの旗 フィリピン93,260,798
13ベトナムの旗 ベトナム87,848,445
14エチオピアの旗 エチオピア82,949,541
15ドイツの旗 ドイツ82,302,465
16エジプトの旗 エジプト82,121,077
ここでは、国際連合の「世界の人口推計(2010年度版)」に掲載する229の国及び地域のうち、属領を本土と併せて表示しました。この元表での数は、国際連合加盟国192カ国とバチカン以外に、西サハラ及びパレスチナ自治区を他の属領としなかったため合計195となっていますが、全部掲載していると、きりがないので、16位のエジプトまで掲載しました。

人口においても、日本は、何と世界で10位以内に入っています。これは、かなりのものです。普段日本では、マスコミなど、中国や、インドなどと比較するので、少ないように思われますが、これは、かなり多いです。いや、それどころか、日本より人口の多い国は、全部が多民族国家です。

日本は他民族国家ではなくいわゆる、国民国家であり、ほぼ単一の文化と、人種の国としては、世界最大といっても良いかもしれません。何とあの広大な面積を持つロシアも、日本よりわずか2000万人人口が多いくらいのものです。こうしてみると、海まで含めた国土の領域といい、人口といい、日本は大国です。中国、インド、アメリカなどは、多民族国家であることはいうまでもないですし、それに、比較的新しく人為的にまとまった国です。どの国も、省とか、州があり、それらがかなり独立した行政単位となっており、日本などのような国とはまったく成り立ちが違います。国民国家の中でも、もっともそれらしい日本とこれらの複合新興国家(これらの中で比較的歴史の長いアメリカですから、200年くらいの歴史しかない)を単純に国と呼んでいるからといって、単純に比較するのはかなり無理があります。


それから、この表に出てこない、国民国家であるイギリス、フランス、イタリアなどは、すべて、6000万人前後です。日本の半分ということです。また、日本のマスコミなどが、よく税とか、社会福祉で引き合いにだす、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ニュージーランドなどの国々は、人口は、日本の自治体レベルである数百万に過ぎない小国です。このような小国と、日本とを単純比較するなど、まるで、子犬と巨体の象さんを単純比較するようなものであり、滑稽でさえあります。本当に正真正銘のミスリードだと思います。

海洋資源にも恵まれ、国民国家としての人口がこれだけ多いような国は、日本以外には、ありません。中には、「国民国家の人口が多かったとしても、やはり、中国やインドのように人口が圧倒的に多い国のほうが、市場も大きいではないか」とおっしゃる人もいるかもしれません。しかし、それは、実際の市場を知らない人です。

日本の場合は、日本の市場を単一の国民国家とみて、マーケティングができますが、中国や、インドはそのような具合にはいきません。多民族がいるの、言葉や習慣が異なるので、複数のマーケティング手段が必要になります。それも、たとえば、省や州できっぱり異なる手段を講じれば良いというものでありません。多くの文化的背景にある人々が、省や州など関係なく、分布しているわけですから、そんなに簡単なことではありません。


最近、楽天や、Yahoo Japanが中国に進出しましたが、早々と撤退しました。これは、このあたりの事情を良く飲み込めていなかったからだと思います。人口が多くいて、巨大な市場であるように見えても、それを構成している人々は、互いに言葉も、文化も、習慣も異なる人々によって構成されている、それも、行政区画などにそって区分されているのではなく、その地域地域によってかなり構成が異なるということです。そこにいくと、日本など、完璧に一つの文化、一つの習慣でまとまった人々の集まりです。北海道で成功した手法が、九州でもほぼ成功するわけです。こんな、単一巨大市場は、世界でも類稀です。日本は、マーケットとしても、かなり魅力的ということです。だからこそ、高度成長のときに、あれだけ内需を拡大することができ。ほとんど内需だけで、世界第二の経済大国になれたということです。

それに、こうした単一性は、いざというときに、一致団結できるということであります。今は、極左、左翼、左派、中間だの馬鹿カルトなど(今の日本には厳密な意味において右翼勢力はほとんどいません)にわかれていますが、本当の国難がやってきたときなど、他国では考えられないほどまとまって国難にあたることができます。それが、明治維新であり、戦後の復興と高度成長です。確かに、これらの時期にも意見の対立などがありましたが、それにしても、他国と比較すれば、本当にないに等しい程度のものです。

他国では、意見対立によって、流血の惨事になったりします。日本の場合は、言語、文化、習慣の土台が同じなので、立場や意見が分かれていたにしても、根底では互いに気脈を通じ合えるというところがあります。アメリカの南北戦争、中国の天安門事件や建国から現在まで、年間平均2万件発生しているといわれる暴動などその典型です。インドは、かつては土候国とも呼ばれ、族長や首長などが支配する部族国家でした。特に英国統治下のインドで、英国の保護国として存続したものをいいました。大小563を数えましたが、インドの独立とともにインド・パキスタン両国に併合されました。今だカスト制が残る国で、今でも身分が異なると、考え方が全く違いますし、それに輪をかけて、多数の民族が自己主張する国です。昔は、族長・首長同士の覇権争いが激しすぎたので、イギリスが仲介にあたり、さらにイギリスの植民地になって、ようやっと平衡をたもてたという国柄です。これらに比較すると、日本の明治維新は無血革命です。鳥羽伏見の戦いなど、他国から比較すれば、本格的な戦争などとは程遠く、単なる小競り合いにすぎません。


海外進出に失敗した、楽天は、今後社内の英語の標準語化をどうするつもりなのでしょうか。英語ができれば、海外のどこに進出してもどうにでもなるなどということはありません。それにこれだけ、歴史のある国民国家で、日本語であるコミュニケーションをしないということになれば、もともとかなり密なコミュニケーションが取れるにもかかわらず、それを捨てているということです。私は、日本語を含むマルチリンガルにしたほうが良いと思います。東南アジアなどの国々では、政治・経済・学問の世界はもとよりその他の複雑なことを表現するための母国語の語彙がありません。

だから、外国語を使うのです。というより、意思の疎通をしっかりするために使うのです。これらの国々と比較すれば、日本語には、外来語もかなり存在し、ほぼすべての語彙を網羅するどころか、それを上回るくらいです。そうして、何もこれは、外来語があるからどうのこうのというレベルではなく、江戸時代に関孝和が、西欧のそれとは全く関係なく、和算を用いて積分の概念を発展させていたということにも、みられるような、文化の成熟度合いにもよります。文化程度が低ければ、残念ながら、遣う言語の語彙も少なくなってしまうのです。積分の概念を母国語で説明できない、国などと異なり、日本では、日本語でかなり密なコミュニケーションが十分取れるどころか、それ以上なのです。だから、他国にはない言霊(ことだま)などという言葉さえ存在しているのです。

それは、歴史ある国民国家では、どこでもそうです。ドイツ、フランス、イギリス、オランダなどもそうです。だから、私は、国際語の英語を使うことに関しては反対ではありませんが、わざわざ、国民国家の言語を使わなくするということには大反対です。こうしたことから、今後の楽天の対応に関しては、興味が尽きないところです。三木谷氏や、孫氏は、自分たちが、こうした日本の文化の中でこそ、商売がうまくできていたことに思いもいたらず、日本文化を侮っていたに違いありません。だからこそ、失敗したのです。これが理解できていれば、中国市場に進出する際にも、もっと周到な準備ができたに違いありません。

それにしても、こうして単純比較しても、日本の凄さがわかると思います。先に、海の資源のことも多少述べましたが、日本には、それも含めてかなり資源が豊かな国です。そのことは、以前のブログにも掲載したことがあります。以下にその一部をコピペしておきます。
日本近海は、様々な天然資源に恵まれすぎるほど、恵まれています。これに関しては、以前このブログにも掲載したことがあります。そうです。メタンハイドレードは、もとより、天然ガス、その他、石油など、ものすごい埋蔵量があることが知られています。ただし、今のところ、原油などの天然資源の価格が安いので、まだ実用的ではないということです。
さて、天然資源もそうですが、まだまだ、日本には、他のとてつもない資源が沢山あります。日本が、資源のない国という考えは、非常識です。 
たとえば、日本の持つ電子プリント基板特許の輸出を止めると、ターゲットにされた全ての国の大部分の兵器が使用不可能になります。戦闘機も、ミサイルも、戦艦も、戦車も動かなくなくなります。というより、電子部品を使っているものは、何でも動かなくなります。
日本にしか製造出来ない1m当たり80tの荷重に耐え得る鉄道用レールの輸出を止めると、世界の「物流の要」=鉄道が崩壊します。新幹線の導入も不可能になります。中国の鉄鋼生産技術で生産された粗鋼は、現在、国際市場では「クズ鉄」として取引されています。
これらは、購入した国が再度、精錬し直さなければ、「使い物にならない」のです。精錬しなおしてさえ、日本のレールには及ばないのです。結局多少高くても、日本の鉄道用レールを使ったほうが、はるかに安くて経済的なのです。たとえば、中国は、今後、国内を縦横に走る大鉄道網の建設を準備しているが、日本が鉄道用のレールを「売るかどうかは、日本の自由」です。これは、何も中国だけではなく、他の国も同じことです。
日本の小松製作所にしか製造出来ない小型のパワーシャベル、ブルドーザーの輸出を止めると、ターゲットにされた国の全ての資源開発・工場等の建設工事・軍事施設の建設が不可能になります。
これらは、氷山の一角に過ぎません。まだまだ山のようにたくさんあります。こういった、日本の技術力などに恩恵を受けている国々は世界中にたくさんあります。
なお、日本にしか製造出来ない、ステルス戦闘機用のステルス機能を持つ塗料の輸出を止めると、米軍の戦略の要であるステルス戦闘爆撃機の製造が不可能になります。
戦闘機・核ミサイル用の、ジェット燃料を、世界中で圧倒的に生産量の少ない軽質油から製造する技術は世界各国が持っています。
一方で、質の悪い、圧倒的に生産量の多い重質油からジェット燃料を製造する技術は日本しか持っていません。日本が重質油原料のジェット燃料の輸出・製造を止めると、世界中で航空機・戦闘機・核ミサイル用の燃料が圧倒的に不足します。燃料が無ければ、最新兵器の軍備は、単なる鉄クズの集積になります。
昨年、二人の日本人にノーベル化学賞をもたらした、クロスカップリングという化学反応で、できる合成物である、テレビの液晶など、これも、日本が販売しないと、ほんどの国で、現状の品質を維持できなくなります。それは、サムソン電子も同じことです。ここに、掲載しないことでも、日本の独壇場で、日本にしか作れないものなどいくらでもあります。
簡単にさらに付け加えておきますが、日本が、輸出大国であるかのごとき誤った考えは、マスコミの偏向報道の典型です。10年以上前は、輸出がGDPに占める割合は、8%程度でした、それが、今は16%ですが、それでもかなり少ないほうです。これが、中国や、ドイツなど主だった輸出大国では、40%以上を占めます。しかし、日本の経常収支は真っ黒です。なぜかといえば、貿易収支などわずかにしかすぎないのですが、膨大な所得収支というものがあります。これは、貿易などではなく海外に日本が貸し付けたり、投資をしたりしたものよる、いわゆるあがりです。これが膨大であるため、貿易など駄目になっても、他の貿易大国などとは異なり、経常収支にはほとんど影響を受けません。

そのレベルがどのくらいかといえば、概算で、日本がこれから、一切輸出をしないどころか、工業製品を自国でつくらず全部輸入したとしても、所得収支があるために、あと少なくとも50年くらいは、国を維持していけるレベルです。

こんな国がどうして、財政破綻するなどと、馬鹿で間抜けな、一部の政治家や、役人や、ほとんど全部のマスコミがそのようなことをいうのか全く理解に苦しみます。


さて、いろいろ、日本の凄さを述べてきました。今年の連休、ここしばらく減り続けていた、海外渡航がまた増える見込みです。この連休、もうすでに海外に出かけている方、あるいは、これから出かけていく方々も多くいらっしやると思います。これを機会に、特に海外に出かける方々は、上のような日本の凄さを念頭において、海外をみてきていては、いかがでしょうか?きっと、日本に対する見方が変わると思います。それは、特に、現地の人たちに日本のことをどう思うかなどを聞くと良く理解できると思います。とはいっても、中国や、韓国はそうともいえない部分があると思いますが、それは、劣等感のあらわれであるとみれば、見方も変わってきます。まあ、いろいろな意味で、日本を出て、日本を見るというのも楽しいと思います。



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