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2016年10月17日月曜日

「日系企業が中国大脱出?」過去最大規模の財界訪中団の要望書に中国ネットが大騒ぎ―【私の論評】1m80Kgのレールから見る中国幻想の終焉(゚д゚)!


中国国家発展改革委との会合であいさつする日中経済協会の
宗岡正二団長(左)。右は経団連の榊原定征会長=21日、北京

 9月下旬、日本の主要企業トップが訪中して政府要人と会談した。その際に日本側が中国市場から「撤退」する際の環境整備を求めたことが波紋を呼んだ。中国のネット上では「出たいなら出ていけばいい」といったいつもの強気の反応が盛んで、ネットメディアも「中国市場を失った日本企業が、どうやって欧米企業などと競争できるのか?」などと日本側の「不見識」をとがめるような意見が目立った。その一方で「本当に日本企業が大規模に撤退したら、中国企業は必ず損害を受ける」といった不安な“本音”も見受けられた。

 日中経済協会を中心とした財界人は9月20日から27日に中国を訪れた。宗岡正二会長(新日鉄住金会長)を団長とし、経団連の榊原定征会長、日本商工会議所の三村明夫会頭らが加わった。3団体がそろって中国を訪問するのは昨年に続いて2回目で、過去最大規模となる計230人の参加となった。日本代表する大企業のトップらが参加し、さながら“オール財界”のメンバーが顔をそろえた。

 21日には北京の人民大会堂で中国共産党序列7位の張高麗副首相とも会談。滞在中の22日には、上海市に本社を置く国有鉄鋼大手の宝鋼集団と湖北省の武漢鋼鉄集団が経営統合すると発表する局面にも遭遇することとなった。

中国国家発展改革委の幹部(右)と握手する日中経済協会の宗岡正二団長。右から
2人目は経団連の榊原定征会長、左端は日本商工会議所の三村明夫会頭=21日、北京
 一連の日程で中国側の関心を集めたのが、22日に中国商務省の高燕商務次官と会談した際に提示した投資環境の改善項目をまとめた要望書だ。その中で、中国市場から迅速に撤退できる環境がなくては新たな投資が進まないと強調し、中国側に改善を求めた。
 撤退の環境整備に関する要請について中国の官製メディアでは話題にならなかったが、ネット上ではすぐに騒ぎとなった。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では「日本企業が手厚い扱いを受ける時代は終わっている」といった否定的な反応が大勢を占めた。また、この要請について報じた日本人記者の個人名を挙げて「この記者は経済を分かっていない」などとからかうような記述も見られた。

 中国系香港メディア、フェニックステレビのホームページは「日本企業の中国大脱出?」という文章を掲載し、財界訪中団の要請がなされた背景について分析した。

 文中では、近年の日本企業の撤退はそれぞれの企業の「経営上の原因だ」と説明し、統一的な動きではないことを強調した。その上で「もし誰が誰に頼っているか論じる必要があるならば、現在は日本企業が中国市場に頼っている時代だ。その逆ではない」と述べ、中国市場撤退による被害は日本側が受けることを示唆した。また「日本企業は『政冷経冷』という中日関係の被害者だ」との見方も示した。

 一方で、中国市場からの日本企業大量撤退を招くような事態に「不安」を感じる反応も少なくない。

 「ネット上で積極的に転送されたニュースは、やはり人を不安にさせた」

 ある中国の経済系ウェブサイトは、今回の騒動について不安な思いを率直に吐露した。同サイトは、日本側が積極的に進めてきた対中投資について説明し、「日本の中国経済への影響は、その他の国を上回っている」と指摘。日本企業撤退が現実のものとなった際の被害を懸念し、「何が何でも中国の官製メディアはこの事実をできるだけ早く真実のままに報じ、中国側は誠意を持って日本企業の引き留めに当たるべきだ」と訴えた。

 「政冷経冷」の時代に入ったと指摘される日中関係。日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた平成27年度の進出企業実態調査によると、今後1~2年のうちに中国事業を「縮小」または「移転・撤退」すると答えた企業は全体の10・5%で、前年度調査に比べ3ポイント増えたという。今回の騒動は中国側にも、日中関係がそのような時代に入っていることを深く認識させる一つのきっかけになったかもしれない。

【私の論評】1m80Kgのレールから見る中国幻想の終焉(゚д゚)!

上の記事には、掲載されていませんが、日本側からは、中国の鉄鋼の過剰生産問題に関し早期解消を求める声が相次いでいました。

日中経協の宗岡正二団長(新日鉄住金会長)は冒頭あいさつで中国からの鋼材の安値輸出により「世界の鉄鋼業が深刻な打撃を受けている」との認識を示し「過剰生産などの改革を着実に進めていただきたい」と訴えた。経団連の榊原定征会長も「痛みの伴う改革の着実な実行を期待したい」と構造改革の推進に期待を示しました。

中国側は「供給サイドの改革は進展しつつある。構造的な改革を進め両国関係を強化したい」との考えを示していました。

中国の鉄鋼業界が構造調整をしないため、日本の鉄鋼業界はもとより、世界の鉄鋼業界が依然、その余波を受け続けています。中国国営の鉄鋼大手同士による統合計画が発表され、足元では再び市況が改善し始めたとはいうものの、生産や輸出は高水準のままです。

欧米諸国がその削減を中国政府に強く求めるものの、その歩みは欧米の不満を解消するまでには至らず、日本はその対立の巻き添えになりかねない立場にも置かれているのです。


日本の鉄鋼大手は自動車など製造業向けに中国現地の合弁企業から鋼材を供給。そこに向け、高級鋼に使う熱延コイルや冷延鋼板、線材などの半製品を大量に輸出しています。

こうした中、欧米諸国と中国の対立が激化し、アンチダンピング措置など対抗手段の打ち合いとなれば、日本もそのとばっちりを受けています。実際、米国は6月下旬、中国と日本の冷延鋼板に対するアンチダンピング措置を最終決定。税率は中国製が265・79%と圧倒的に高く、中国をターゲットに据えたのは明らかです。

しかし、日本製も「クロ」と判断され、71・35%と決して低くはないアンチダンピング税が課されることになったのです。

中国政府は今後5年で最大1億5000万トンの能力削減を決めているのですが、6月下旬には国家発展改革委員会が16年の削減量を4500万トンと明示。焦点の雇用問題でも18万人を配置転換させるとしており、同委員会の徐紹史主任は「目標達成を強く確信している」と断言しました。

しかし、同時にネガティブな指標も明らかになりました。まず、6月の1日当たり粗鋼生産量が過去最高を更新。政府支出による大型公共工事の拡大で鋼材需要が膨らんだ上、6月に市況が下げ止まり、「この水準なら、利益が出ると判断した製鉄所が稼働率を高めたのではないか」(中国国内の鉄鋼関係者)と見ています。


鉄鋼というと、中国も相当進んでいるように思われるかたもいらしゃる方々も多いと思います。しかし、そうではありません。中国というか、日本以外の国々は日本に遠く及ばないところがあります。

その実例を以下に掲載します。それは、鉄道のレールをみれば一目瞭然です。ただし、渡したは、常日頃、電車には乗りますが、その電車のレールにはあまり関心がないものです。
しかし、この鉄道レールは昔から日本の独壇場の様相を呈しているのです。その鉄道レールは過去においては、1メートル当たりの重量が60キログラムが主流でした。この頃から、日本のレールは品質が良いということで、人気があったのですが、実はこれからは、80キログラムレールが主流となるというのです。

なぜそのようなことになっているかといえば、より重いレールの方が、より重い列車を走らすことが出来るからです。ところが、この80キログラムレールを製造できるのは世界で日本のメーカーしかないのです。

そのメーカーは、日本国内でも新日鉄住金の君津製鉄所とJEEスチールの東日本製鉄所の2か所しかありません。

新日鉄住金の君津製鉄所
現在たとえば、アメリカは大陸横断鉄道のコンテナ列車の重量が大きくなってきて、レールの強度が問題となっています。現在の60キログラムのレールでは無理が生じてきたのです。これに対応するには80キログラムレールに置き換えるしか方法がありません。

ところが、アメリカでは80キログラムのレールを作る製鉄所はないのです。アメリカでは今、三本の大陸横断鉄道(約3万8000キロ)があるのですが、徐々に、この80キログラムレールに入れ替えています。一昨年オバマ大統領が日本に来た時に、安倍総理に「日本の鉄道技術をお願いしたい」と要請したのですが、中身は80キログラムのレールのことなのです。

この80キログラムになれば、大量の貨物を一気に運ぶことが出来るわけで、アメリカの物流革命の担い手としての期待が大きいのです。

ご存知のように、日本で鉄道の脱線事故が少ないのはこの80キログラムレールが採用されているからなのです。東海道新幹線も80キログラムレールにどんどんと、置き換わっているのです。

函館港から陸揚げされた北海道新幹線のレール
このレールを使用すると、超高速で走る車両の揺れも大幅に減らすうえに、レールの摩耗を防ぐことができます。このレールを製造するには、圧延機の能力が強力で、一本30メートルもありますが、これを均一に800度で加熱します。これには大変な技術と設備が必要なのです。

ご存知のように、鉄道というのは、昔から経済効率が非常に高いのです。しかも公害の発生も低いというメリットもあります。これからの世界は鉄道が建設ブームになりますが、当然これに合わせて、80キログラムレールの需要は世界的に高まります

さらに、鉄道車両の車輪も日本は世界に誇れる技術があります。それは、車輪と車軸は外れると脱線しますが、新日鉄住金は、なんと、車輪と車軸を一体で鍛造することができるのです。そうすれば、車輪と車軸が外れる心配はなくなります。こう言った凄い技術を持っているのは、世界中で、新日鉄住金だけなのです。

さて、話が少し文字通り脱線しましたが、なぜこのようなことを述べたかというと、鉄の製造にも当然のことながら、日本では高度の技術が駆使されていることを示したかったからです。

そうして、先ほどの80キログラムレールなど、日本国内の製造工場で製造されているのです。そうして、中国の鉄鋼メーカーはどうかというと、別に中国でなくても、どの国でもできるような鉄鋼を製造しているに過ぎません。

中国の鉄道だって、こ日本の80kgレールがなければ、成り立たないというわけです。このような圧倒的な技術力の差異は中国としてもいかんともしがたいでしょう。

もう、ブログ冒頭の記事をみてもおわかりでしょう。ここでは、鉄道を例にとって話をしましたが、他のことでも似たようなものです。

そもそも、製造業などかなり自動化されたので、実はかなり前から、製造業に占める賃金の割合は数%に過ぎなくなりました。

今の中国は、従来から比較すると、低賃金ではなくなりました。そうなれば、わざわざ中国で製造する意味もありません。現在では、従来のように、日本銀行が金融引き締めばかりしていて、極端な円高で日本国内で製造するよりも、中国で製造して日本に輸入したほうが、コストが安くなるということもありません。

そうなれば、わざわざ中国に生産拠点など置いておく必要もありません。中国の消費がさらにかなり高まり、現地で製造したほうが、コストがはるかに安くなるということにでもなれば、中国国内で製造する意味もありますが、現在はそのようなことはありません。

それは、日本に限らず、他の国の製造業なども同じです。小売業だってそうです。中国のGDPに占める個人消費の割合は35%程度に過ぎません。最近は、これが少し上がったという話もありまずが、これは全く良いことではなく、他のGDPが下がったので個人消費が上がったように見えるだけです。

そもそも、中国での小売業も最初から大変です、日本のように人口が密集しているわけではなく、広い地域に人口が拡散しています。

それに、最近では経済も落ち込み、余程の大構造改革でも行わない限り、経済が良くなる見込みも全くないです。このままだと、中国は中所得国の罠に嵌り込み、そこから浮上する見込みはありません。

もともと、中国は中所得国あるいはそれ以下の国々の集合体のようなものです。一つ一つの省を一つの国と見たほうが理解しやすいです。

将来の中国は、中所得国の寄り合い所帯のような国になることは必定です。中国の将来は、図体が大きいだけの、アジアの凡庸な独裁国家になりはてるだけです。

やはり、中国に進出している企業の多くは、もう見込みのない中国から撤退したいのです。しかし、それをなかなか自由にさせてこなかったのが中国です。

だからこそ、今回日中経済協会の日本側が中国に対して、日本側が中国市場から「撤退」する際の環境整備を求めたのです。

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2014年2月18日火曜日

富裕層も日系企業も、本当はもう逃げ出したい!関係者が恐れる病み深き「最新中国事情」伝聞録―【私の論評】中国の現体制崩壊は日本にとっては軽微、それはソ連崩壊で実証ずみ!静かにその最期を看取ってあげませう(゚д゚)!

富裕層も日系企業も、本当はもう逃げ出したい!関係者が恐れる病み深き「最新中国事情」伝聞録

PM2.5のスモッグで、見通しの暗い中国、以下同じ
中国で生活する日本人の実感は?
気になる最新中国事情の伝聞録

最近偶然、長年中国でビジネスを担当していた友人と、中国に生産拠点を展開している中小企業の経営者の3人で、一緒に話をする機会があった。世界的に注目を集めている最新の中国事情について、生の声をヒアリングできるチャンスは極めて有効だった。今回は、彼らから聞いた最新の中国事情をありのままに伝えたいと思う。そのため、コラムのタイトルを“最新中国事情”伝聞録と称した。

現在の中国事情に詳しい2人が話してくれたことには、いくつかの共通点があった。その1つは、大気汚染が非常に深刻なことだ。わが国でも、PM2.5が話題になっているが、北京などの大都市では汚染がひどくて、時には前がよく見えないこともあるという。


2つ目は不動産価格の上昇だ。中国の都市部、特に北京や上海などの都市部では、依然としてかなり大規模な不動産ブームが続いているという。

中国の公式発表でも、北京などの不動産価格が前年対比で4割以上上昇しているところがある。彼らが実際に中国で生活している実感としては、都市部の不動産価格の上昇はさらに激しいという。むしろ、めぼしい物件自体が少なくなっているようだ。

もう1つの共通項は、中国の富裕層が資産を海外に移しているという点だ。両氏とも、「中国のお金持ちはあまり祖国を信用しないので、彼らの中には資産や家族を海外の先進国に移している人もいる」という。

彼らの話の中で気になったのは、日本企業に限らず海外企業の中には、中国ビジネスから手を引きたいと考えているところが多いという点だ。しかし、中国から抜け出したくても、今後の需要増加を考えるとなかなか思い切って出ていけない企業や、法律制度などの縛りで出ていけない企業が多いようだ。

中国で生活してきた2人が肌で感じる経済状況は、過去2年程度の間にかなり変化したようだ。リーマンショックによる経済の落ち込みに対して、中国政府は4兆元(邦貨換算で約67兆円)という未曽有の景気対策を実施して景気を支えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・

ジョージ・ソロスも重大な懸念を持つ?
金融市場が恐れる“チャイナショック”

中国に関してさらに懸念されるのは、中国の金融市場の機能が破綻して、中国経済全体が大混乱することだ。最近、有力投資家の中にもそうしたリスクに関する意識が高まっている。

著名投資家のジョージ・ソロス氏は、中国経済に重大な懸念を持っており、コラムの中で「向こう2~3年の間に、中国経済が混乱する可能性が高い」と指摘している。金融市場では、すでに「同氏が人民元建ての資産の売りオペレーションを行っている」との観測もある。

中国の金融市場で最も懸念されるのは、非正規のルートを通した資金貸借、いわゆる“シャドーバンキング”と呼ばれる金融部分だ。今まで、中国はそうした非正規の資金貸借の信用創造に依存して、高成長をしてきた。

有体に言えば、怪しげな借金に頼って信用創造で経済を高成長させてきたのである。そうした借金によって不動産投資を行い、不動産価格を押し上げてきたと言える。1980年台中盤以降にわが国で資産バブルが起き、2000年代中盤に欧米諸国で不動産バブルが燃え盛ったのと同じ現象が、今中国で起きている。

バブルはいつか破裂する。ソロスは破裂の時期が近いと警告している。実際に、中国のバブルが崩壊(チャイナリスクが顕在化)すると、そのインパクトが世界経済に及ぼす影響は計り知れない。

「その時期」はいつ来るのか?
逃げ出したい中国の現状を直視せよ

中国経済が低迷すると、中国における需要の割合が高い一次産品の価格が下落し、その影響は主に新興国で顕在化する。すでにその傾向は鮮明化している。アルゼンチンやブラジル、インドネシアや南アフリカなどが、その影響が最も顕著に顕在化しているケースだ。



ただし、中国の金融商品は、かつての米国の住宅ローン担保証券(MBS)のように、世界の投資家の中に広まっていない。そのため“チャイナリスク”の顕在化が、海外の金融市場に影響を与える度合いは限定されるはずだ。

しかし、先進国の多くの有力企業は中国への直接投資などでつながりを持っており、“チャイナリスク”で無傷ではいられない。また、中国ほどの大規模な経済が混乱すると、世界的に株式や為替の市場が一時的に機能不全化することも考えられる。

そうした事態を想像するだけでも恐ろしい。ただ、現在の中国の状態が続く限り、いつかは“チャイナリスク”が表面化することは避けられないと見る。問題は、その時期が特定できないことであろう。

【私の論評】中国の現体制崩壊は日本にとっては軽微、それはソ連崩壊で実証ずみ!静かにその最期を看取ってあげませう(゚д゚)!



中国が崩壊したとしても、先日このブログにも掲載したように実際には、日本への影響は軽微です。それは、中国に進出していた企業にとっては痛手になるかもしれませんが、それでさえ、全体的にみれは軽微です。それは、現在の中国の体制が変わったにしても、富裕層では逃げた人間や、逃げる人間もいるでしょうが、それは小数に過ぎません。大部分の人民はそのまま残り、どんな状況になっても、そこで生活を継続しなければならないからです。

これは、ソ連崩壊をみていてもわかります。ソ連崩壊は、ショックでしたし、テレビでもかなり報道されましたが、だからといってそれに日本が大きな影響を受けたかといえば、ほとんどそんなことはありませんでした。中国との貿易や、中国の投資がどうのいっても、それは日本全体のGDPから比較すれば、本当に微々たるもので、どれをとってもせいぜい数%のものばかりです。中国が崩壊しても、日本国民のほとんどは影響を受けないでしょう。

これに関しては、以前このブログでも紹介したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
中国、強気姿勢から一転、対日制裁の撤回求める声「こちらの打撃の方が大きい」―【私の論評】撤回を求める声は、胡錦濤派の反撃か?!はたまた、習近平の完全勝利を意味するのか?いずれにせよ、中国首脳陣も予想だにしなかったことが、間近に迫っている!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要点だけまとめておきます。
日本の対中輸出は日本のGDPの2.79%に過ぎない 
中国からの輸入は2.44%、しかも代替が効く品が多い 
日本の対中投資はGDPの1%強
まあ、この程度では、所詮ソ連崩壊のときと同じで、日本にはほとんど影響がないとみるべきでしょう。

なぜこんなことになるかといえば、中国の発展のほとんどは、中国人官僚や、華僑による中国外の国への蓄財からによる、中国投資によってなりたってきたことによるものであるからです。しかも、そのほとんどは、中国政府による誘導によるもので、実体はほとんどないというのが現実です。中国経済などそもそも、幻想に過ぎず、崩壊することは最初から決まっていたのです。

中国が崩壊したら、困るなどというような企業は日本でごく小数派にすぎません。中国に対する投資を多大に行い、未だ回収していないという今どき稀有な企業や人しかいないでしょう。そんな人や、企業などは先を見る目がないということで、現中国が崩壊したからといって、それは全部自己責任で補填すべきです。

しかし、親中派のマスコミが、連日のように中国幻想を煽ってきたがために、日本人の多くは、中国を等身大にみることができなくなっているだけです。

ソビエト連邦が崩壊したときには、ソ連政府がひた隠しにしてきた、軍拡による経済の崩壊や、その他ほどろくべきことが明るみにでました。たとえば、ソ連のコミンテルンによる仕業などです。その中には、あのノモンハン事件が日本の大勝利だったことをソ連政府がひた隠しにしてきたことも含まれていました。

ただし、ソ連の崩壊は、投入=産出という単純なものであり、それ以上でもそれ以下でもないことが、1950年代のアメリカの経済学者の研究によってわかっており、このままでは確実にソ連が崩壊することは間違いないとされていました。アメリカにとっては、ソ連の崩壊は、ある意味予定帳場だったわけです。ただし、それをまともに受け取れなかった政治家が多かったので、アメリカも軍拡で相対的に凋落してしまいました。

以下の動画は、ソ連崩壊の最終局面です。エリツィンは立てこもった保守派に対する攻撃を軍に命令し、軍はそれを実行しました。

1993 год 4 октября: 
Хроника расстрела Белого Дома и наведение "Конституционного Порядка" в октябре 1993 года.
(Разгон Верховного Совета России).
Чиновников выкинуть нахуй на улицу! (c)

これと同じく、中国の崩壊も最初から予定帳場です。中国崩壊は、すでに2008年のリーマン・ショック時に明らかとなっていました。本当は、中国経済はあの時に終わっていたのですが、中国政府の熱銭誘導でなんとか保ってきましたが、もうそれもできなくなりつつあります。そうして、現中国共産党政府には、これに対応する術はもうありません。最終的に中国の経済は黙っていても近いうちに、崩壊します。その時に、現体制も崩れることでしょう。

習近平はラストエンペラーになる?

ただし、崩壊の直前には、様々な混乱が起こること、それに人民の怒りの矛先を中国政府ではなく、日本に向けるように仕組んでいることから、ソ連崩壊とは異なり、中国のバカ者どもが最後のあがきを日本に対して仕掛けるかもしれません。それだけは、ソ連崩壊と異なるところです。この点だけは、日本政府も今から準備して、バカ者どもがバカ真似をしても対処できるように今から準備しておくべきでしょう。無論、安部総理はそれに向けて着々と準備をしていますから、滅多ことはないとは思います。

中国の現体制が崩壊すれば、中国は、ソ連崩壊のときのように混乱はするでしょうが、そうなれば、今の体制よりはまともになり、いずれまた経済発展が始まり、社会もまともになり、現中国の体制よりはまともになるでしょう。その時には、まともに付き合える国になっているかもしれません。

中国の現体制崩壊は日本にとっては軽微です。それはソ連崩壊で実証ずみです。静かにその崩壊を看取ってあげませう。その日は、早ければ5年以内、遅くても10年以内にはやってきます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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